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2019年06月12日

ベルギーでプレーの幅を広げた植田直通 「代表に必ず呼ばれると信じていた」

2018年ワールドカップ(W杯)・ロシア大会のメンバーに選ばれながら、出場機会を得られなかった。悔しい想いを胸に、帰国後すぐにベルギーへ旅立つと、異国の地で強くて速い外国人選手たちと激しいバトルを繰り広げ、確かな成長を遂げてきた。そして、ようやくめぐってきた日本代表復帰のチャンス。南米の猛者がそろうコパ・アメリカを前に、植田直通は「やったるか」と気合十分だ。






代表でプレーする冨安を応援していた




――18年9月以来となる日本代表復帰を果たしました。選ばれたときの率直な感想は?





 やったるか、という感じでしたね。久々でしたから。アンダーの代表も含めて、代表からこんなに離れたことは人生初だったので。でも、チーム(セルクル・ブルージュ)でしっかりやっていければ、いつか絶対に呼ばれると思っていました。





 ただ、ここで結果を出さなければ、何の意味もない。呼ばれたからには、試合に出て日本代表の勝利に貢献したいし、自分のこれからのためにも、やってきていることをすべて出したい――そんな気持ちでいます。






――森保一監督の初陣となったコスタリカ戦に招集されたけれど、出場機会を得られませんでした。ベンチからどんな想いで観ていたんですか? なぜ、俺を使ってくれないんだという想い? それとも監督が決めたことだから、と割り切っていた?






 どちらかというと、後者ですね。僕は何事に対しても、ネガティブに考えることがないんです。何が起きても、どうにかなるだろうって。だから今は、すごく気楽に生活できています。






 もちろん、悔しさはあります。でも、やるべきことを続けていれば、必ず呼ばれるだろうと。使ってもらえる日が来るだろうと。その自信はあるし、結果、最後に勝てばいいと考えていて。今は譲っても、最後は絶対に譲らないぞって。その気持ちだけは絶対に忘れないように、これからもやっていきたいですね。



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――最後に、というのは?






 代表で言えば、W杯です。そこに出るのが一番だと思っています。





――ロシア大会で試合に出られず、味わった悔しさは忘れていない?





 もちろんです。ベルギーへの移籍も、W杯で悔しい想いをして、絶対にあの舞台に立ちたい、という想いがあったからこその決断だったので。次のW杯には自分が出場して、あのとき破れなかった(ベスト16の)壁を破り、次のステージに行きたいという強い想いがあります。





――今年1月のアジアカップなど、代表に選ばれていない間も、日本代表の試合は観ていましたか?





 観られる時間帯であれば、観ていました。やっぱり、やりたいな、と思いますよね。自分もこのピッチに立って、やりたいなって。決勝で負けたとき、僕自身もすごく悔しかったし、仲間たちがプレーしているなかで、チームの力になれない自分に対しても悔しさがあった。そのためにも、もっと成長しなければな、とすごく思いました。






――そのアジアカップのピッチに、同じベルギーリーグでプレーし、年下の冨安健洋選手が立っていました。この後輩について、どうご覧になっていますか?






 すごく良い選手だと思うし、僕自身も彼から学ぶものがたくさんあると思います。それに、同じベルギーリーグで戦っている仲間として、代表での彼をすごく応援している自分もいました。





 今回こうして一緒に代表メンバーに選ばれましたけど、これまで年齢的に自分より年下の選手とポジションを争うことがなかったので、自分もそういう年齢になったんだなって。もっとやらなきゃな、と思うようになりました。






――かつて11年U-17W杯をともに戦った“94ジャパン”のメンバーも中心選手になり始めています。





 本当にうれしいですね。自分が呼ばれる、呼ばれないに関係なく、あのときのメンバーに対して、僕は思い入れが強いというか。あのときのメンバーが活躍してくれると、僕のモチベーションになるんです。




 今、A代表で(南野)拓実や(中島)翔哉がすごく活躍していて、どんどん上に行こうとしている。僕は負けたくないし、僕だけじゃなく、あのときのメンバー全員が「負けられない」と思っているはずです。僕らの世代が主力になっていかないと、日本代表は強くならないと思うので、僕も、もっと頑張って代表に入り続けたいと思います。





フランス語と英語の両方を勉強している






――ベルギーでの挑戦についても聞かせてください。欧州移籍1年目にして28試合に出場し、22試合で先発しました。まずまずの数字だと思いますが、ご自身はどう感じていますか?





 いや、全試合に出ることが目標なので、満足はしてないですね。チームとしても、なかなか上に行けずに苦しんだので、反省の多いシーズンだったと思います。






――上に行けず、という点で言えば、これまで所属した鹿島アントラーズでは、負けが込む、押し込まれ続ける、ということは、ほとんどありませんでした。初めての経験をして、DFとして感じること、学ぶことも多かったのでは?





 おっしゃるとおりですね。鹿島では90分間押し込まれ、必死に守り続けるということがなかったので、最初はかなり戸惑いました。でも、これがこのチームの戦い方なんだと割り切って、やってきました。





 例えば、W杯で勝ち上がれば、日本がずっと押し込まれる状況になるかもしれない。そう考えると、すごくタメになるシーズンだったと思いますね。





――日本人選手の海外移籍を振り返ると、言葉の問題が大きな壁だったように感じます。植田選手は語学に関しては?





 うちのチームはフランス語がメインなので、フランス語の勉強がマストなんです。ただ、オランダ語圏の選手とかは英語も話すので、彼らとは英語でコミュニケーションを取っていました。





――ということは、英語とフランス語の両方を勉強していたんですか?





 そうですね。大変ですけど、そのふたつを並行して勉強していました。





――初めての海外生活ですから、ピッチ内外で戸惑うことがあったと思います。





 それが、あまりないですよね。さっきも言いましたけど、ネガティブに捉えることがないので。困難なこともあったかもしれないですけど、日本とは違うんだ、国が違えば、いろんなことが違うのも当然だ、という考えでベルギーに行ったので。だから、衝撃を受けるようなことはなかったですね。


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――植田選手は若い頃から海外志向が強かったから、鹿島にいるときから、柔軟な考え方が身に付いていたのかもしれませんね。





 それは、そうかもしれないですね。鹿島には海外でのプレー経験のある先輩が多かったし、代表に行ったときも、いろんな先輩から話を聞く機会があったので。だから、言葉の大切さや、自分から輪に飛び込んでいくことの大切さをすでに学べていた。それで初めて海外でも、戸惑わなかったのかもしれないです。





鹿島時代の経験がベルギーで生きた






――セルクル・ブルージュで1年間プレーしたなかで、ターニングポイントと言えるような試合は、どれですか?




 いろいろありますね。初めて出た試合(第3節のスタンダール・リエージュ戦)もそうですし。その試合は0−0で終わったんですけど、初めて出場して、格上の相手に対して無失点で抑えたのは、自信になりました。それに、ベルギーリーグはこういうものなのか、と感じられたゲームでもありました。




 シーズン半ばには、途中交代させられて、その後しばらくスタメンから外された時期もあった。本当にいろんな経験をしたので、すごく濃い1年だったなとは思いますね。




――途中交代させられたのは、第25節のクラブ・ブルージュ戦のことですか?




 はい、そうです。




――ウイングバックで起用され、うまくいかなくて代えられて、しばらく出場機会を得られなくなった。その状況を変えるために、どんなトライをしたんですか? 当時はどういう想いで日々トレーニングに励んでいたのでしょう?





 あの試合はブルージュ・ダービーで、もともとセンターバックで出場する予定だったんですけど、前日に監督から「ウイングバックをやってくれ」と。この世界は、言われたポジションでプレーするのは当然なので、やってやるぞ、と思ったんですけど、途中交代されて、しばらく試合からも遠ざかって。





 すごく悔しかったし、不慣れなポジションでしたけど、自分の力不足も感じました。ただ、日々努力していたし、その努力は絶対に間違ってないと思ったので、何も変える必要はないと。いつもどおり続けていれば、また認められる日が来ると信じていましたね。




――鹿島時代にも試合に出られなくなった時期がありましたよね。石井正忠監督の時代に。それを乗り越えた成功体験は今回、拠り所になりましたか?





 それは、ありますね。あのとき、メンバーから外れてすごく悩んだんです。でも、全部やり続けたら、試合にも出られるようになって、優勝まですることができた。あのとき、ブレずにやって乗り越えたという自信があるから、今回もネガティブになることがなかった。鹿島時代の経験が生きましたね。





――ベルギーリーグには豊川雄太選手(オイペン)、遠藤航選手、鎌田大地選手(ともにシント=トロイデン)といったリオ五輪世代の選手が多くプレーしています。彼らとの対戦も刺激になったのでは?





 そうですね。もちろん、チームとして絶対に負けたくないし、特に豊川はポジション的にマッチアップしますから、負けたくなかった。でも、ベルギーの地で、日本人同士がマッチアップするのはなかなかないので、対戦するのが楽しくて。




 プライベートでも彼らと会う機会があって、一緒にご飯を食べたり、日本語で会話したりすれば、それだけでリラックスできる。情報交換したり、話を聞いて参考にしたり。もちろん、刺激も受けています。




早く上のステージに。焦りは今もある





――豊川選手に関して言えば、鹿島にいた頃とはプレースタイルも変わり、かなりいやらしいストライカーになってきましたよね。




 豊川のいるオイペンとは2試合戦って、2試合ともマッチアップしたんです。鹿島で途中まで一緒にやっていて、豊川が先に移籍したので、それ以来だったんですけど、おっしゃるとおり、すごく怖い選手になったと感じましたね。




 自分が嫌なところに入ってくるし、クロスが上がれば、点を取れそうなポジションにいる。実際、豊川は少しずつ結果を残しているし、地道にひとりでチャレンジしていて、本当に尊敬できますね。





――ベルギーでは、求めていた経験は積めましたか? 願っていたものは手にできましたか?





 外国人選手と一緒に日々練習したいと、ずっと思っていたんです。日本人と比べれば身体も強いし、コンタクトも激しい。そういう中で日々練習をして力を付けたいなと。そういう意味では1年間ベルギーで揉まれて、自分の実力も上がったと思うし、間違いなく良い経験ができたと思います。






 それに、ベルギーリーグには、強い選手、速い選手、デカい選手がゴロゴロいる。いろいろなチーム、いろいろな選手と対戦して、対応の幅も広がったと思います。上位のチームと対戦すると押し込まれるんですけど、それもまた楽しくて。どう耐えて勝つか。そんな経験ができたのも大きかったですね。





――15年12月にインタビューさせてもらったとき、植田選手は「自分の成長が遅すぎる。焦りしかない」と言っていました。やはり今も焦りしかないのか、それとも、先ほど話したように、自身のキャリアに関しても、最後にひっくり返せばいいという余裕が生まれているのか。いかがでしょう?





 そこに関しては、焦りを持っています。自分ももう若くないし、ベルギーからのステップアップを狙っていますから。





――当時、「将来はプレミアリーグでプレーしたい」と話していました。





 それは今もずっと思っています。もちろん、ベルギーでも良い経験は積めますが、リーグのレベルが高くなれば、もっといろんな経験が積めると思うので、早くそのステージに行きたい。そんな想いを常に持っています。





――コパ・アメリカで活躍すれば、ヨーロッパの移籍市場における評価にもがつながるかもしれません。





 コパ・アメリカはアピールするには絶好の大会ですよね。出場メンバーを見れば、世界の一流選手が集まっている。そういった選手たちと対戦できるのは、幸せなこと。そこで結果を残せば、自分の未来が変わってくると思うし、日本代表のために戦いたいという想いも強い。ベルギーで成長した姿を日本代表で見せたいし、自分の力をすべて出し切りたいと思います。





植田直通(うえだ・なおみち)



1994年10月24日生まれ。熊本県宇土市出身。空中戦には絶対の自信を持つセンターバックで、大津高時代の2011年には中島翔哉、南野拓実らとともにU-17W杯・メキシコ大会に出場した。同高卒業後、鹿島アントラーズに加入。プロ2年目から昌子源とセンターバックを組み、常勝クラブの守備を支えた。16年夏にはリオ五輪に出場。18年夏にはW杯・ロシア大会のメンバー入りするも、出場機会を得られず、帰国直後にベルギーリーグ移籍を発表。セルクル・ブルージュに加入し、28試合に出場した。
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