2015年03月10日
みんなが気になる移籍金の裏についてC
――そうでもしないと推定年俸6億円とも言われるフォルランを日本のクラブが獲得できません。
【検証】移籍金ビジネス。代理人に聞く、Jクラブが選手の“売って”儲ける方法
広島サポーターの訴えは叶わず、日本代表GK西川は契約満了に伴いフリーで浦和レッズに移籍することとなった【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】
「親会社がついているのだから、昔からそういうことはやるべきだと思っていましたし、実際にやっていたクラブもありました。例えば、三菱自動車が昔からベッケンバウアーと契約をしていて、その流れでレッズはドイツ人を獲っていましたよね。
何か単体で、このクラブだけで、というのは難しい。お金を発生させるために何をするかということをもう少し考えないと。変な話ですが選手はファンドなんです。外国人選手は特に。
(資金集めは)一般募集でもいいくらいですよ。私がまだ広告屋だった27、28年前、日経新聞を見ていたらドイツのチームはそういうことをもうやっていました。
自分のところに選手を入れるために会員にお金を出してもらって選手をファンド化して獲得、売却していくということをやっている記事が当時ありました。弱いチームの話ですが、弱いからこそやるんですよね」
――稲川さんが連れてくるブラジル人選手は、Jクラブがエコノミック・ライツを100%買い取らないケースが多いのですか?
「私が日本のクラブに言っているのは、『100%で買うのは馬鹿らしいよね』ということ。どうせ売るんですから、『60、70%でもいいのでは?』と。
100%でしか売らないというクラブもありますが、そこは交渉次第と言いますか、ケースバイケースで、無駄なお金を使う必要はありません。日本のクラブにとってはいい話のはずです。
尚且つ、パーセンテージを向こうに残しておくと、それがモチベーションになって向こうもセールスしてくれるんですよ。(営業の)幅は広がった方がいいですよね」
――それを日本人選手でやろうとすると難しい。
「コンサバティブ(保守的)な話が出てきますよね。なぜ外国人選手はモノとしか見ていないのに、日本人になると違ってしまうのか。間違えてはいけないことは、最終的には選手が金持ちになっている。日本人くらいですよ、給料ダウンを受け入れてでも欧州に行こうとするのは。
お金がもらえるから行くというのが大前提ですよね。コケても自分の人生、自分の判断ですからそれが悪いとは思わないです。日本は南米と違ってサッカーがダメになったからといって本当に仕事がなくなる国ではないので。
ただ、『本来はそうじゃないの?』と言っているだけです。金持ちを目指していいと思いますよ。本当はプロをやっている間に一生分稼ぐのがプロだと思います。そうでないと夢がないですから。
夢というのはそういうことだと思います。だから、マンションを買った、頑張ってもう一軒買ったくらいが関の山のJリーグの選手は迫力がないですよね」
国内のサッカー市場がシュリンク(縮小)傾向にある上に、なかなか移籍金ビジネスで儲けるまでには至っていないJリーグだが、今回稲川氏が説明してくれた選手のエコノミック・ライツ(経済権)の概念とそのパーセンテージ分配は非常に興味深いスキームだ。
最近では東京ヴェルディの中島翔哉、吉野恭平といった有望な若手選手がそれぞれFC東京、広島に買われ、中島は富山に期限付き移籍、吉野も期限付きの形で東京Vに残留した。
稲川氏は「経済権が動いただけで、単純に有望な若手を青田買いしておこうという普通の話」と説明するが、ブラジル人選手のみならず日本人選手を対象にしてこのような移籍事例も出てきており、すでに欧州や南米で盛んに行われている経済権に対する投資やファンドマネーの活用も今後は現実味を帯びてきそうだ。
【検証】移籍金ビジネス。代理人に聞く、Jクラブが選手の“売って”儲ける方法
広島サポーターの訴えは叶わず、日本代表GK西川は契約満了に伴いフリーで浦和レッズに移籍することとなった【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】
「親会社がついているのだから、昔からそういうことはやるべきだと思っていましたし、実際にやっていたクラブもありました。例えば、三菱自動車が昔からベッケンバウアーと契約をしていて、その流れでレッズはドイツ人を獲っていましたよね。
何か単体で、このクラブだけで、というのは難しい。お金を発生させるために何をするかということをもう少し考えないと。変な話ですが選手はファンドなんです。外国人選手は特に。
(資金集めは)一般募集でもいいくらいですよ。私がまだ広告屋だった27、28年前、日経新聞を見ていたらドイツのチームはそういうことをもうやっていました。
自分のところに選手を入れるために会員にお金を出してもらって選手をファンド化して獲得、売却していくということをやっている記事が当時ありました。弱いチームの話ですが、弱いからこそやるんですよね」
――稲川さんが連れてくるブラジル人選手は、Jクラブがエコノミック・ライツを100%買い取らないケースが多いのですか?
「私が日本のクラブに言っているのは、『100%で買うのは馬鹿らしいよね』ということ。どうせ売るんですから、『60、70%でもいいのでは?』と。
100%でしか売らないというクラブもありますが、そこは交渉次第と言いますか、ケースバイケースで、無駄なお金を使う必要はありません。日本のクラブにとってはいい話のはずです。
尚且つ、パーセンテージを向こうに残しておくと、それがモチベーションになって向こうもセールスしてくれるんですよ。(営業の)幅は広がった方がいいですよね」
――それを日本人選手でやろうとすると難しい。
「コンサバティブ(保守的)な話が出てきますよね。なぜ外国人選手はモノとしか見ていないのに、日本人になると違ってしまうのか。間違えてはいけないことは、最終的には選手が金持ちになっている。日本人くらいですよ、給料ダウンを受け入れてでも欧州に行こうとするのは。
お金がもらえるから行くというのが大前提ですよね。コケても自分の人生、自分の判断ですからそれが悪いとは思わないです。日本は南米と違ってサッカーがダメになったからといって本当に仕事がなくなる国ではないので。
ただ、『本来はそうじゃないの?』と言っているだけです。金持ちを目指していいと思いますよ。本当はプロをやっている間に一生分稼ぐのがプロだと思います。そうでないと夢がないですから。
夢というのはそういうことだと思います。だから、マンションを買った、頑張ってもう一軒買ったくらいが関の山のJリーグの選手は迫力がないですよね」
国内のサッカー市場がシュリンク(縮小)傾向にある上に、なかなか移籍金ビジネスで儲けるまでには至っていないJリーグだが、今回稲川氏が説明してくれた選手のエコノミック・ライツ(経済権)の概念とそのパーセンテージ分配は非常に興味深いスキームだ。
最近では東京ヴェルディの中島翔哉、吉野恭平といった有望な若手選手がそれぞれFC東京、広島に買われ、中島は富山に期限付き移籍、吉野も期限付きの形で東京Vに残留した。
稲川氏は「経済権が動いただけで、単純に有望な若手を青田買いしておこうという普通の話」と説明するが、ブラジル人選手のみならず日本人選手を対象にしてこのような移籍事例も出てきており、すでに欧州や南米で盛んに行われている経済権に対する投資やファンドマネーの活用も今後は現実味を帯びてきそうだ。
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