2014年12月03日
モンテディオの奇跡的快進撃!!
サッカー・J2の山形モンテディオが乗りに乗っている。12月7日のJ1昇格プレーオフ(PO)決勝にコマを進めたのに加え、同月13日の天皇杯決勝にも進出を決めている。決して前評判が高かったわけではないが、シーズン終盤に入ってからの快進撃は神がかり的で、4季ぶりのJ1昇格と初の天皇杯制覇という大輪の花2つを咲かせてもおかしくはない。
11月30日にアウェーで磐田と対戦したPO準決勝で山形が全国を驚かせた。
後半ロスタイムに入ってスコアは1−1。POはリーグ戦の上位クラブにアドバンテージがあり、6位の山形は4位の磐田に勝たない限りJ1昇格の道を断たれる瀬戸際に立たされていた。
サッカーの神様は山形にほほえんだ。CKのチャンスを得ると、GK山岸もゴール前に上がる。その守護神が試合を決めてしまうのだからサッカーは怖い。ニアサイドで山岸が頭で合わせたボールは、逆サイドのゴールネットを揺らす決勝弾。山形の石崎監督は「みんなの気持ちが乗り移ってゴールに吸い込まれた」と振り返った。
殊勲の山岸が、今季の途中加入だったことも運命的だ。日本代表GK西川が定位置を確保する浦和でくすぶっていた36歳のベテランは、出場機会を求めて6月に山形へ期限付き移籍した。19節の讃岐戦で初めてゴールマウスに立ち、最終節まで全24試合にフル出場。18節終了時に12位だったチームを37節終了時に初めてPO出場圏内の6位に浮上させ、最終節まで逃げ切らせるのに貢献した。
天皇杯の決勝進出も大方の予想を覆した。4回戦でJ1の鳥栖を1−0で下して勢いづくと、J2勢との対戦となった準々決勝で北九州を1−0、準決勝で千葉を3−2で連破。石崎監督は「名誉ある天皇杯で決勝を戦えるのは本当に良かったと思う」と選手の奮闘をたたえた。
天皇杯準決勝で下した千葉は、PO決勝の相手でもある。千葉はリーグ戦3位でアドバンテージを持ち、山形にとっては磐田戦と同様に勝たなければいけない試合となる。リーグ戦は1分け1敗と白星を奪えていない難敵だが、天皇杯で勝利を手にしたことは大きな自信となったに違いない。POが行われた過去2年、リーグ戦最上位となる3位のクラブが勝ち抜けていない事実も、山形の背中を押してくれそうだ。
ここまでくるようであれば、押せ押せだ。天皇杯決勝で顔を合わせるのは、J1優勝を目前にし、ナビスコ杯と天皇杯との3冠を視野に入れるG大阪。現時点の国内最強クラブではあるが、山形がJ1昇格を決めて臨めれば何かが起こりそうなムードも醸成されているだろう。追い風は吹いている。
山形県全体をホームとするが、中心となる山形市の人口は約25万人で、県全体でも約113万人に過ぎない。今季のリーグ戦におけるホーム観客数も、J2平均の6589人をやや下回る6348人にとどまっている。こうした経済規模が決して大きくはないクラブの躍進は同様の厳しい環境下にある球団を勇気付け、恵まれた球団も刺激する。7日のPO決勝から13日の天皇杯決勝までの1週間、サッカー関係者の目は山形に注がれることになる。
11月30日にアウェーで磐田と対戦したPO準決勝で山形が全国を驚かせた。
後半ロスタイムに入ってスコアは1−1。POはリーグ戦の上位クラブにアドバンテージがあり、6位の山形は4位の磐田に勝たない限りJ1昇格の道を断たれる瀬戸際に立たされていた。
サッカーの神様は山形にほほえんだ。CKのチャンスを得ると、GK山岸もゴール前に上がる。その守護神が試合を決めてしまうのだからサッカーは怖い。ニアサイドで山岸が頭で合わせたボールは、逆サイドのゴールネットを揺らす決勝弾。山形の石崎監督は「みんなの気持ちが乗り移ってゴールに吸い込まれた」と振り返った。
殊勲の山岸が、今季の途中加入だったことも運命的だ。日本代表GK西川が定位置を確保する浦和でくすぶっていた36歳のベテランは、出場機会を求めて6月に山形へ期限付き移籍した。19節の讃岐戦で初めてゴールマウスに立ち、最終節まで全24試合にフル出場。18節終了時に12位だったチームを37節終了時に初めてPO出場圏内の6位に浮上させ、最終節まで逃げ切らせるのに貢献した。
天皇杯の決勝進出も大方の予想を覆した。4回戦でJ1の鳥栖を1−0で下して勢いづくと、J2勢との対戦となった準々決勝で北九州を1−0、準決勝で千葉を3−2で連破。石崎監督は「名誉ある天皇杯で決勝を戦えるのは本当に良かったと思う」と選手の奮闘をたたえた。
天皇杯準決勝で下した千葉は、PO決勝の相手でもある。千葉はリーグ戦3位でアドバンテージを持ち、山形にとっては磐田戦と同様に勝たなければいけない試合となる。リーグ戦は1分け1敗と白星を奪えていない難敵だが、天皇杯で勝利を手にしたことは大きな自信となったに違いない。POが行われた過去2年、リーグ戦最上位となる3位のクラブが勝ち抜けていない事実も、山形の背中を押してくれそうだ。
ここまでくるようであれば、押せ押せだ。天皇杯決勝で顔を合わせるのは、J1優勝を目前にし、ナビスコ杯と天皇杯との3冠を視野に入れるG大阪。現時点の国内最強クラブではあるが、山形がJ1昇格を決めて臨めれば何かが起こりそうなムードも醸成されているだろう。追い風は吹いている。
山形県全体をホームとするが、中心となる山形市の人口は約25万人で、県全体でも約113万人に過ぎない。今季のリーグ戦におけるホーム観客数も、J2平均の6589人をやや下回る6348人にとどまっている。こうした経済規模が決して大きくはないクラブの躍進は同様の厳しい環境下にある球団を勇気付け、恵まれた球団も刺激する。7日のPO決勝から13日の天皇杯決勝までの1週間、サッカー関係者の目は山形に注がれることになる。
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