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2014年09月06日

「限界に挑戦」湘南に脈打つ指揮官の哲学

湘南ベルマーレがJ2リーグの首位を突っ走っている。24節から3試合連続でドローが続いたものの、黒星は依然として15節で愛媛FCに敗れた1つだけ。2位につける松本山雅を勝ち点で15ポイントも上回っている(第28節終了時点)。双方の間には5勝分の開きがあるわけだ。

 昨季のJ2を1位で終えたガンバ大阪の勝ち点が87だから、残り14試合であと14ポイント稼げば、追いつく計算になる。もちろん、こうした数字はJ1への昇格を約束するわけではないものの、昇格争いにおいて大きなアドバンテージになるのは間違いないところだろう。チームを率いるチョウ・キジェ監督は最近、ふと次のような考えが頭に浮かぶのだという。

「もしサッカー専用スタジアムで現在のサッカーを続ければ、もっとお客さんが来てくれるんじゃないか。ふとハードの部分を想像しているんですよ」

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 ただ勝つための、結果を残すためだけのサッカーをしているわけではない。観ている人に楽しんでもらえるようなサッカーをやっている。そうした自負があるからだろう。内容と結果をうまく両立させている現状は理想的かもしれない。もっとも、昨年の今頃はJ1で苦しい戦いを強いられていた。

 昨季は昇格1年目のJ1リーグで辛酸をなめている。全34試合でわずか6勝しか挙げられず、29節から最終節まで6連敗。18チーム中16位に終わり、たった1シーズンでJ2に降格している。チョウ監督によれば、こうしたシビアな現実に直面したことが今季の引き金になっているという。

「僕自身にとって初めてのJ1だったし、選手たちの多くもJ1で戦った経験がなかった。自分たちには何ができて、何ができないのか。僕も、選手たちも身をもって、それを認識することができた。それが間違いなく、今季の戦いにつながっている」
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