2016年03月24日
ネネ、退院
手術も無事に終わり、病院に一泊後、
ネネは退院した。
家の中で治療衣を身につけて、
ひとりじっとしている。
明日は着衣を脱ぐことは出来るが、
今日一日は脱ぐことを禁じられている。
傷口を守るための必要な措置である。
入院当日、
逃亡を避けるために、
洗濯ネットに入れることにした。
これは先日の診察で得たアイデアである。
そこでは当たり前のように
洗濯ネットでの保護が行われていたが、
私は知らなかった。
だから、
家に保管してあったハムスターのケージに入れて、
診察の為に病院に行った。
ちょっと、恥ずかしかった。
ネネが病院に行くことを察知し、
捕獲出来なかったらどうしよう。
しかし、ネネは逃げることもなく、
容易にネットに入れることが出来た。
ネットに入れる瞬間だけ、
短い声を発し拒否反応を示したが、
あとは暴れることもなく
ファスナーを閉めることができた。
退院当日、病院に出向くと、
医師の最初の一言は、「固まってます」である。
なるほどケージの隅でネネは固まっている。
瞳孔はフルに開き、
目は爛々ではなくクリクリしていた。
退院当日は雨であったが、
何事もなく車に乗せ無事帰宅した。
自分の家に戻ってこれたのに、
声も出さず身動きもしない。
まだまだ心の中は警戒中なのだ。
前日の絶食のためかかなりやせて見える。
こんなに痩せていたっけ?
着衣のせいかもしれないが、
病的な姿にも見えた。
コタツの回りをうろうろ。
そのうちに、コタツの中へと入っていった。
しばらくしてネネの状態が気になったので所在を確かめたが、
既にコタツの中にはおらず辺りを見渡してもどこにもいない。
声を出して呼んでも応答もなく、
行方不明になってしまった。
みんなで手分けして探したが、見つからない。
我が家には隠れ家とするような場所が沢山ある。
もう少し片付けて置けば良かった、
といつもこんな時に思う。
しばらく探していたが、
探す場所もなくなりいつしか休憩タイムに入っていった。
辺りは既に薄暗くなってきている。
もしかして外に出て行ってしまったのではと、
家の外を見て回るが気配はない。
「何か音がする」と言うので、
その音がするという場所に行ってみたが、
ネネはいなかった。
みんなが途方に暮れていたその時、
「ガサガサ」と音がする。
音のする方向へ近づくと、
そこはもう使っていない奥の押入の方角である。
津波でふすまを流され、
余っていた別のふすまで適当に覆っていた押入に
ネネは逃避していた。
きっと、ひとりになりたかったのだろう。
見つけた時のネネの状態はと言えば、
逆さまにぶら下がった状態だった。
治療衣が金具に引っかかり身動き出来ない状態になっていた。
力づくで逃げるだけのパワーがまだ戻ってなかったのだろう。
やれやれ、もう少し安静にして置いた方が良いのだろう。
今度姿を見失っても、探さないことにしよう。
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