それから約150年後の今日、日本の若者の多くが将来に希望を抱く事ができず、彼らの声は様々な政策決定の場に十分届いていない。
自らの行動で国や社会が変えられると思う若者が他国に比べて少ない状況が、各種調査から明らかになっている。
日本財団の日米英など6カ国を対象にした18歳意識調査(今年4月発表)によれば、自国の将来が良くなると考える若者は日本では15.3% と突出して少なく、最下位である。
「自分は大人だと思う」「自分の行動で国や社会を変えられると思う」が50% を切っているのも特徴的だ。
子供家庭庁の調査で興味深いのは、子供には自分に関する事について自由に意見を言える意見表明権があるのを知っているか、と言う問いに対し「聞いた事がない」と答えた割合が50% を超え、良く知っていると答えたのは僅か8% だった事だ。
他国では、内容を良く知っていると答えた子供が20 〜30% を超えていた。
意見表明権は子供の権利条約(1989年に国連で採択、日本は94年に批准)で確立された4原則の一つだ。
18歳未満を子供と規定し、彼らの基本的人権を保障する条約の締約国・地域は196に上る。
明治維新の頃と同じ様に、現在も国内外で大きなパラダイムシフト(価値観の転換)が進む。
古い慣習や既得権益とは無関係の創造的な視点を主流化していけば、民主主義制度や公的機関への信頼低下、繰り返される的外れな政策立案を防ぎ、より効果的な政策に繋がるだろう。
国連は、若者の政策関与が効果的である為の11の原則を打ち出している。
知識とスキルを身に付け、世界各地の人々と繋がり、更に被爆地で強い動機とパッションを得た若者が、未来をより安全な物にするだろうと私は確信している。
国連事務次長 中満 泉
愛媛新聞 現論 から
パラダイムシフトが必要だ。
75歳以上の政治家はいらない。
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