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2014年10月30日
Help Help Help @Seoul
灼熱の市場を抜け、駅に戻った。
広大なスペースの市場は青果のエリア、果物のエリア、乾物のエリア、
調理済み食材のエリアなど、バラエティに富んでいた。
市場の端には「唐辛子(コチュ)の問屋」エリアがあって、
乾燥されたコチュがサイズに分けられて、
あるいは巨大なグラインダーで粉にされて、売られていた。
そこで働いている人たちはゴーグルにマスクをしていて、
ちょっとした武装集団。
そう、コチュの粉末が舞い散る中で働いているので、
防護体勢が必要なのですね。
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韓国の唐辛子は写真にしても色鮮やか。
これは韓国の唐辛子の特徴らしく、いい色が出て、さほど辛くない。
辛味は日本のもののほうがよっぽど強く、
チゲ(鍋物)やグク(汁物)を作るには
辛くが強くなく、赤みがよく出る韓国産がむいているらしい。
ちなみにこの唐辛子、原産地はアメリカ大陸。
コロンブスがヨーロッパに持ち帰り、
ヨーロッパに広まるとポルトガル経由で日本に伝わり、
秀吉の朝鮮出兵で韓国に持ち込まれたとされている。
韓国では比較的歴史の浅い食べ物なのです。
毎年恒例の11月に行われる『キムジャン』、
(1年分のキムチを各家庭が一斉に漬ける時期)には、
白菜が山のように積まれ、横付けしたトラックがその山を買い付ける。
次から次に白菜が売りさばかれ、お祭り状態。
その喧騒はなかなかの見ものだとか。
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地下鉄への階段を下りていると、
ショッピング・カードに大きな荷物をくくりつけたオバアチャンが、
重そうな荷物に悪戦苦闘していた。
声をかけようと思った瞬間、下から上がってきたビジネスマンが声をかけた。
彼と一緒に一気に持ち上げ、階段を下ろしてしまおう、と
歩み寄ると、オバアチャンが手を振る。
「ダイジョウブだよお。なんとかなるからさああ」
ハングルはわからないが「大丈夫」を意味する「ケンチャナヨ」だけは聞き取れた。
合わせて手を振っていれば、それは断りの合図だろう。
彼と二人で出しかけた手を引っ込めた。
「でも運びますよ」
言葉はわからないが、ビジネスマンの彼がそんな風なことを言ったのだろう。
ろくすぽしゃべれないこちらは荷物の横に立ち尽くす。
「ダイジョウブさあ」
そういうと一段、また一段、ゆっくりゆっくり重いカートを下ろしはじめる。
思わず彼と目をあわす。
「そういわずに。無理しないで」
彼が手を出すと、オバアチャンは手を振る。
どう見ても階段を下りる姿が危なっかしい。
それでも助けは借りず、一人で運ぶ心積もりなのだろう。
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無理やり運ぶわけにもいかず、目が合った彼と苦笑い。
お互い、オバアチャンを気にかけながら、上りと下りに歩みを進めた。
韓国のオババは、時には図々しくて、時にはお節介で、
それでもこういう気丈な面もあるのです。