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2014年11月10日

タビサキノジカン @Seoul

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買い物がない、というのはけっこう時間をもてあますものだ。

観光地は巡らないわ、買い物はしないわ、土産は買わないわ、では、
旅先の時間をもてあましてもしかたがないだろう。
貴重な時間を割いて旅している人々には怒られそうだ。

別に観光名所がキライでもなく、
名物や名産に興味がないわけでもない。
アンダルシアではアルハンブラ宮殿に半日以上も浸っていたし、
ヴェトナムではフォーばかり食べていた。

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国内・海外土産通販サイトのギフトランド


どちらかというと名所旧跡を巡るよりも、普通の暮らしにめり込んでみたい。
地元の人が食べてるものを同じように口にして、
その土地の人が楽しんでいることを覗いてみたいだけなのだ。

ローカルに暮らしに入り込むなど無理な注文だということはわかっている。
一瞬で通り過ぎる旅行者であることは避けられないし、
どんなに仲良くなっても、その土地の人にはなれないのだ。
たとえその場で仕事を持ち、居を構えても、その土地の人にはなれない。
シンガポールで暮らしてみて、そのことを体感した。

それでも上澄みでなく、もう少し沈殿した部分を覗いてみたい。

いつもそう思って旅をしている。
叶わぬ思いであることはわかっている。
地元の人の濁りに入り込むと自分が日本人であることを痛感させられる。
あるいはそれを再認識するために旅を続けているのかな。
旅先の平日の昼間、コーヒーを飲みながら、
ポカーンとそんなことを思ったりしている。

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スーツケース・旅行用品トラベラーストア


東大門エリアから隣駅の「東廟」へ。

ソウルの場合、都内の地下鉄と同じように、
一駅歩くのはそんな苦にならない。
うっすら汗ばみながら、宿で教えてもらったサウナを目指した。
やっぱり地元の人の暮らしの中にズブズブ入っていくのが性にあっている。

東廟の駅からすぐの場所、12階建てのビルの最上階にサウナはあった。
なんで最上階に? と思いながら、エレベーターのボタンを押す。
エレベーターを降りると、そこがサウナの受付だった。

「SPAREX」という名のこの店は、
日本人観光客の間でもけっこう有名らしいのだが、
受付には日本語どころが英語の案内もなかった。
ハングル・オンリー、万全の守備力だ。

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ソウルの旅行ガイド


ハングル解読力はレベル0なので、説明を読むことはあきらめ、
受付の男性に話しかけた。
ハングル会話力ならレベル2ぐらいの破壊力は秘めている。
小石を左手で投げるぐらいの威力だ。

「いくらデスカ?」

「6,000wです」

宿で聞いた金額より、かなり安いので、面食らってしまった。
サウナがついてないのか?
タオルは別料金なのか?
なぜかはわからなかったが、レベル2だとそれ以上切り込む攻撃力がない。

うなずいて、いわれた金額を払うと、カギを渡してくれた。



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2014年11月09日

トンデムンシジャン @Seoul

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シャツ一枚で心地よく過ごせる陽気。

5分ほど歩くと汗ばんできて、夏の名残を残したいい気候だ。
昨日も今日もいい天気で、
風は乾き、空は青く、雲が雄々しい。
真っ青な空の真っ白な雲が一見するとヨーロッパの空のようだ。

清渓川(チョンゲチョン)の川沿いを東大門(トンデムン)に向かって歩く。

公園や自然が少ないソウルの都市環境を改善するため、
高速道路でフタされていたこの川が、
2005年に再利用されることになった。

閉ざしていたものを一掃し、川の両岸を遊歩道化し、
青瓦台にも近い光化門のそばから清流を流した。
東大門あたりには大きな噴水も設けられ、
日中には市民の散歩やジョギング・コース、
夕暮れにはデート・スポットとけっこう利用されている。

それも新設洞(シンソルドン)辺りまで下ってくると草も茂っているけどね。

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川沿いを歩き、東大門市場へ。
長い間、改装工事で閉ざされていた「Doota!」が新装していた。
お披露目のオープンをしたばかりらしく、多くの客を吸い込んでいる。

とくに買いたいものがあるわけではなかったが、
見物がてら、人の流れについていった。

リニューアルされた店内は、スペースが割かれ、
モダンにイメージ・チェンジしていた。
なにせ東大門といえば、市場の店はモチロン、
ショッピング・ビルの中でも小規模店舗が軒を連ね、
所狭しのぎゅうぎゅう詰めという雰囲気だった。

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話題の商品をスタッフが動画でご案内!


広いスペースにはシートやソファーが置かれ、
ショップだけでなく、カフェやスイーツの店なども増えて、オシャレ〜な感じ。
買い物だけじゃなく、ブラリと憩えるスタイルに変わっている。

ビルの上にはフードコートがフロアを占領していた。

その上のフロアにあったオーガニック・カフェで一息。
最上階はテラス仕立てで遠くまで眺めることができる。
オーガニック・チョコレート・カフェ4,300w。
ランチの定食と大して変わらない値段だから調子が狂う。

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アジアのお土産を国別で探す!


コーヒーを傾けながら、外を見下ろすと、
解体されたスタジアム=東大門運動公園がみごとな更地になっていた。
近々、そこにもショッピング・ビルが建つらしい。
オトコどもで旅した数年前、
すぐ横の屋台で昼間っからビールを酌み交わしたのを思い出した。
そこも更地になっていた。

近代化とともに古い屋台も追われてしまうのだろうか。



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2014年11月08日

イツモノ @Seoul

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わずか110分で到着してしまった。

プレミアム・エコノミーは2〜3割、後部のエコノミーは満席、
という座席の埋まり具合のフライトは、予定より30分も早く仁川空港に到着した。

あるいは前が軽くて、早く飛べたのかもしれない。

しかし繰り返し思うのだが、
自宅〜成田より、成田〜仁川のほうが近いこの現象は、なんとかならないだろうか。
神奈川の海っぱたに住んでいる自分が悪い、という意外に理由はないのだが。

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仁川空港では、ユナイテッドは残念ながら突出したコンコースに着機する。
出入国ゲートに近いエリアは、フラッグシップの大韓やアシアナが占めている。
そのため、搭乗機から降りた後、シャトルに乗り、
長いロビーを歩き、入国へ向かう、という段取りだ。
「アジアのハブ」を自負する巨大な空港だけに、
その広さに驚かされるが、フライトで固まった身体をほぐすにはちょうどいいウォーキングか。
広さゆえ滞ることもなく、入国審査でたいした行列もなく、
ターンテーブルを無視できる身としては、
あっという間にアライバル・ホールに飛び出すことができる。

カウンターで「一般リムジン」と呼ばれている空港バスのチケットを往復で購入。
あらかじめ持っていた現金で、18,000wを支払い、乗り場に向かう。

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リムジン・バスのチケットは車内で現金購入もできるし、
T-moneyカードというICカードでカンタンに支払うことも可能だが、
あいにく、そんなに高額(!)をチャージしていないのと、
往復を買っておきたかったので、カウンターで済ませた。

T-moneyカードは地下鉄のどこの券売機でもカンタンにチャージできるので、
それほどたくさんチャージしておく必要がないのだ。
なにせ地下鉄の初乗りは900w、ソウル中心部はホトンドこの金額で補える。
短い滞在なら10,000wをチャージすれば間に合ってしまう。
この日の空港両替所のレートが¥10,000=125,000wだから、
初乗り運賃は¥70もしない額なのです。

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夜ということもあるが、この時季のソウルは「残暑」というには過ごしやすい陽気。

このあたりが「大陸」を感じさせる、というのは大げさな感受性を振り回しているだろうか。
湿度が低いせいか、日が落ちるとかなり過ごしやすいのだ。
もっとも本気のソウルの夏はかなり『酷暑』らしいが、
その熱も引いたこの時季は過ごしやすい。
ありがたいことにいつも出迎えてくれる雨も今回は遠慮したご様子。

10分ほど待つとリムジンバスがやって来た。

例に漏れず、車内はキンキンに冷房が効いていて、
アジアにやってきたことを身をもって教えてくれる。
ターミナルを歩いてかいた汗を一瞬でドライアップしてくれるエアコンの効きっぷりが素敵だ。

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ソウルの旅行ガイド


きっちり一時間後にいつもの停留所にたどり着き、安宿のドアを開く。
すっかり顔なじみになったスタッフと旧交を温める。

旅先で知っている顔があるのはなんとなくうれしい。



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2014年11月07日

9月の「毎月ソウル」

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夕方のフライトでソウルへ。

今回は9月7〜10日と短い滞在。
このチケットは春先にユナイテッドのWEBで安売りされていたヤツで、
なんとか空いているフライトを探しあて、2枚を買い漁った。
一枚は7月の長めの逗留、残りの一枚が今回のものだ。
http://blog.so-net.ne.jp/delfin/2009-07-13/

今年の前半は燃油サーチャージの悪いイメージもあってか、
ソウル行きのチケットは、やたらと投売りされていた。

底値で購入した航空券は¥8,500だったかな。
これに成田とソウル・仁川の空港使用料が約¥5,000プラスされる。
距離が短いソウルまでのサーチャージは¥400なので、
トータル¥14,000弱で往復できる、というわけだ。

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地図から探せる!全国の露天風呂付客室の温泉宿


へたな温泉旅館より安い値段で渡航できることにヒラメキ、
ソウルを歩き、ハングルを覚え、モチベーションを上げる、
なんて発作的におそろしくオバカな思いつきをした。

このブログでもたびたび記している通り、
半ば、義務的に「毎月ソウル」を心に決め、3月から毎月飛んでいた。

前回の訪韓は7月13−19日、
そこから一週間とあけずにダラスに飛び、
戻ってくると蒸し暑い夏と〆切のダッグマッチと格闘した。
8月の航空券はやたらと高い、ということもあって、
「毎月ソウル」は早々にあきらめ、
日本の湿度と添い寝する腹を決めた。

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ANAカレンダー 2015


チケット値崩れはこの夏を機に収まったようで、
10月からの下期は¥25,000ほどに落ち着きそうな気配をみせた。
空港使用料を入れて、3万円にいたるのでこれはチト高い印象。
なにせ春先はその半分で飛べたのだから。

ユナイテッドの「コミコミで¥19,800」のチケットは、
けっこうアタリだったかもしれないとほくそ笑んだが、
今後、高値が続くようだと、「毎月ソウル」は棚上げか。

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ソウルの旅行ガイド


17:30のフライトにあわせ、成田へ。

ユナイテッドは24時間前からオンライン・チェックインが可能。
手続きを済ませていたので、それほど早く行く必要はなかったが、
まだ暑さのキビシイこの時期、残暑はしっかり元気ハツラツで、
手際よく仕事を上げ、快適なラウンジでくつろろいだほうがマシなことに気がついた。
早めに空港に向かうのはシャクだったが、
エアコンとアイスコーヒーに迎えられるのは悪くない。

ソウルも暑いのだろうか。



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2014年11月06日

Early Early Early @Seoul −完−

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かつてツアーを担当していたときにもこういうことはあった。

「全員でエコノミーを確保したいグループがいるので、
そちらのグループをビジネスにまわしていいですか」とか、
「そちらのツアーは12名と少ないので、
全員ビジネス・クラスに移動してもらえませんか」とか、
「宝くじ」に当たったようなハッピーなハプニングが起こることがあった。

出発前のカウンターで添乗員が航空会社のスタッフとなにやら談義していると、
ロビーで待っているツアーのお客さんたちは
押しなべて不安な表情をこちらに向ける。
なにかあったのか、トラブルなのか、
お客さんたちの頭の中はネガティブなイメージで埋め尽くされる。

それを知っていて、いつもお客さんにこう告げていた。

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★☆楽天プレミアムカードで空港での優雅なひとときを☆★


「みなさんのエコノミーの席がなくなってしまいました。
代わりの席はビジネスになってしまいました」

明らかにわけのわからないことをいっている添乗員に対して、
ツアーのお客さんははじめは理解できない表情と困惑の色を向ける。
「席がない」なんて大変なことなのである。
ネガティブに用意された頭には、
ネガティブな単語しか入らないようになってしまっているのだ。

「みなさんは航空会社に頼まれて(これは本当)、
ビジネスクラスに乗ることになりました!」

とネタバラシではないがストレートに説明すると、
戸惑いの笑顔で歓迎してくれる。
実際「ビジネスに変更」というのはありえない概念なので、理解しがたいのだ。
ハッピーなハプニングなので少しばかりの遊び心。

「添乗員さん、ひとが悪いなあ」なんておどけてくれる年配者も多かった。
こういうハプニングはツアーを大いに盛り上げてくれたっけ。



どうやらアシアナへの変更は『早く帰国できる』という一点だけで、
ビジネスに転ぶようなハプニングではないらしい。

アレコレ原因を尋ねると、
このフライトは成田を経由し、LAに向かう便で、
仁川〜成田ではなく、仁川〜LAを通しで利用する客が多いのだとか。
夏休みの前にあたるこの時期、成田〜LAで飛ぶ客は少ないので、
ソウルからスルーの客のシートを確保したかったようだ。

「ビジネスにならないんですか?」

「それはムリです」

引き下がって尋ねてみたが、残念な回答しか出てこなかった。

ラウンジで過ごすことができるので、
フライトを繰り上げてもらうメリットは少なかったが、
まあ、ダラダラと空港にいてもしかたがない。
それに春先からの繰り返しの訪韓で、
アシアナのフライトの快適さを知っていたので、
結局、この申し出は受けることにした。

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海外格安航空券の最安値比較はココ


ユナイテッドのガサツでアバウトなアメリカナイズされたサービスと
ラップに包まれたサンドウィッチだけの機内食とも今朝はお別れ。
アシアナのアジアらしいホスピタリティとそこそこおいしい機内食が、
ほんのちょっとラッキーかな。

ユナイテッドのヘビーユーザーのクセになにいってんだか。

出国手続き後、ラウンジで朝食を胃袋に放り込むので、
機内食はどうでもよいのだけどね。
アテンダント・スタッフが心地よいのはうれしい処遇。

久々のソウル長逗留は駆け足で逃げ去るかのような結末だった。


毎月ソウル 2009年7月編  

―完―


海外格安航空券ena 【イーナ】
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2014年11月05日

Change Change Change @Seoul

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7日目にあたる帰国日は、すっかり雨が上がっていた。

それでも天気予報は「昼からは下り坂」と伝えている。
梅雨だものね、それが普通の在り方なのさ。

ソウル市内から空港へのリムジンバスは、
専用のバス停があり、わかりやすく便利だ。

宿の目の前にあるバス停からリムジンバスに乗り込むと、
広い道路はガラガラでバスの速度はどんどん上がった。

それもそのはず、この日は日曜。
朝の道路を駆けるのは路線バスとタクシーばかりだ。
おかげで空港まで一時間ジャストで到着、
ラウンジでゆっくりと朝食を摂れそうだ。

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ユナイテッドの自動チェックイン機で搭乗券を打ち出す。

前日にオンラインでチェックイン済みなので、
パスポートを読み込ませるだけで、搭乗券が受け取れる。
預ける荷物もないので、出国へ向かおうとすると、
スタッフに呼び止められた。

「日本へ向かう方ですか?」

「そうですけど?」

「一時間早いアシアナのフライトがありますが、
よかったらそちらへ振り替えませんか?」

矢継ぎ早に英語で言われたことがわからず、戸惑った。
確認するためにもう一度説明してもらった。
どうやら日本で降りる人をアシアナの便に振り替えたいらしい。

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「オーバーブックですか?」

「いえ、違うんですが、日本人の方を振り替えてます」

航空会社は満席状態を保って飛びたいため、
ある程度のオーバーブック(予約超過)を行う。
これは正規に認められている行為で、
ホテルなども当日キャンセルを見越して、
100しかない客室に120の予約を受けたりする。

まして航空券はフレキシブルなものなので、
(ノーマルチケットは「日付」「便名」などを
「いつでも」「好きなだけ」変更することができる。
ツアーなどの「格安航空券」は
これができないキビシイ縛りがあるために「格安」なのです)
「当日キャンセル」や「当日変更」は当たり前のように派生する。
コンピューター・システムが普及し、
ブッキングの状況はコントロールしやすくなっているが、
特定の便や人気の路線などでは「予約超過」が多々生じるのだ。

そうなると「ノーマルチケット」を持った人(高いチケットを持った人)に
迷惑をかけるわけにはいかない。
予約を受けておいて「乗れません」では済まないのだ。
そうなると「空気を運ぶよりまし」という程度でしかない「格安チケット」の人を、
他社に動かしてまで、席を確保したほうがよい、ということになる。

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♪日常での撮影や旅行時の思い出写真など、いつもと違った撮影をエンジョイできちゃう!!★


航空会社同士、互いにそうやって席を融通しており、
その利便性をあげるためにも
「アライアンス」(マイレージの連携グループ)が存在しているわけですね。

「よかったら一時間早いアシアナに変更してくれませんか」

ユナイテッドのスタッフは繰り返しそう言った。


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2014年11月04日

Money Money Money @Seoul

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6日目も朝から雨が降り続いた。

鬱々として過ごし、読書だけがはかどった。
時計の針が午後を指すころになって、
ようやく雨雲も休憩時間をとることにしたらしい。

この雨雲はこの後、
西日本で死者を出すほど猛威を振るったツワモノだった。

ソウルでも漢江(ハンガン)の一部が決壊し、
浸水の被害を出すほどに暴れ、ようやく息を潜めたようだ。
市内を流れる漢江は茶色く濁り、満々と水を湛えていた。

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【あんまん-10個入】横浜中華街で行列が出来る人気店『世界チャンピオンのお店皇朝』


通りの店で大きな蒸し釜が派手な湯気を上げている。
それに吸い寄せられるように蒸かしたての饅頭を買い求めた。

日本の肉マンの倍は軽くあり、ひとつ1,000W(¥80弱)。

横浜中華街のそれの上をいくサイズでこの値段。
中に何が入っているかはハングルが読めないので、出たとこ勝負。
まあ、この値段なら気軽な勝負だ。

「おばちゃ〜ん、マンドゥ(饅頭)一個ちょうだい」

店番のおばちゃんに声をかけると、
大きな蒸し釜のふたを開け、蒸かしたてを紙に包んでくれた。

「あ、でかいのしかない」

声をかけてから気がついた。
饅頭のサイズではない、お金の問題。

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世界チャンピオンの肉まん5個・チャーシューまん5個セット


海外を歩くとき、いつもポケットにお札を突っ込んでいる。
そのつど、財布を出し入れしなくて済むように、
どこの国の通貨でも2〜3千円は、
コインと一緒にポケットに直接放り込み、
大きなお金だけ財布に入れていた。

小銭、小額のお札を切らしていた。

さっき使い切ったのをうっかり忘れていたのだ。
100W硬貨が数枚あったが、饅頭の値段に見合う枚数はない。
しかたなく財布を取り出し、50,000w札を取り出す。
この春に導入されたばかりの新登場の紙幣。

差し出すと、おばちゃんは首を振り、受け取らない。
饅頭の入った小袋を持ちながら、反対側の手で空を切る仕草をした。
どうやらお釣りがないようだ。

「これしかないんだよお」

財布とコインを見せて、日本語で語りかける。
おばちゃんはお釣りが入ったカゴを見せて、首を振った。

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化粧箱入手ごろな100gの饅頭セットです★横浜中華街 聘珍樓


うちも細かいのがないのよ〜、
おばちゃんはたぶんそういっているのだろう。
言葉はわからなかったが、身振り手振りがそれを表していた。
ガム一個買うのに一万円札出すようなものだもの。
こちらが無粋でございます。
お釣りがないんじゃ仕方ない、商取引は不成立。

「ごめんね〜」

ハングルでそういうとおばちゃんもこう答えた。

「ごめんね〜」

お互い笑顔で別れる饅頭屋の店先、雨上がりの午後。


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2014年11月03日

Location Location @Seoul

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オーナーが部屋を見せてくれるという。

ドミトリー(相部屋)やシングル、
そしてファミリー・ユースの部屋を見せてもらう。
どうやら部屋のサイズは、自分が泊まっている宿のほうが広い。

ここもシングルはマンガ喫茶のイメージ。
うちの宿は日本のビジネス・ホテル・サイズかな。

料金はこちらのほうが少し高いのは、
学生街に近い「恵化」(ヘファ)というロケーションのせいだろう。

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うちの宿のスタッフにいわせると「新設洞は遠いん」だという。
東大門のスグ隣なのに、と疑問を投げかけてみた。
ここは東大門駅から一駅北、うちの宿は東大門駅から二駅東側なだけなのに。
「観光客にとっては明洞に近い」ことや
「ソウルの中心から空港側にある」ことが便利なイメージらしい。

明洞から4号線一本で行ける「恵化」はロケーション・グッドなのだろう。
「地下鉄駅から徒歩ですぐ」とか、
「空港へのリムジンバスが近い」とかはアドバンテージにならないらしい。

ローカル・エリアが好き、なんて観光客は自分以外にそうそういないよね。
なにせ明洞へは足を向けないヤヤコシイ観光客なのだから。

それよりも2本の地下鉄が乗り入れる駅が近いほうが
機動性が高く、便利なのだ。

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「どちらからですか?」

廊下を行き来していたヨーロピアンに声をかけた。

「ターキー(トルコ)です」

「おお! メルハバ〜」

「メルハバ〜」(トルコ語で「こんにちは」)

「あなた、トルコ語が話せるの?」

アイサツ交わしているのを見て、オーナーが驚きの声を上げる。

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「あはは、アイサツとアリガトウだけだよ。
ツアーでよく訪問していたからね」

「なあんだあ、驚いたよ」

「テシェクルエデリム」

「なに? それ?」

「トルコの言葉で『アリガトウ』です」

オーナーの問いかけに廊下のトルコ人が英語で説明をくれた。

「コーヒーが入りました、飲んでください」

スタッフの声が響く。

「ベッド、運ばなくていいの?」

「彼とぼくで運べるから、コーヒー飲んでいてよ」

「そうそう、それよりもうちのスタッフに宿のアドバイスと
日本人旅行客の好みや情報を教えてやってください」

オーナーが明るい声で頼んできた。

うちの宿のスタッフがなぜベッドを運んでいるかというと、
オーナーが宿の経営を切り替える際、
道路を挟んだ別棟の「ドミトリー」部屋を借り上げることにしたそうだ。
彼ともう一人でスタッフの仕事を兼任しながら、
共同経営していくことに至ったらしい。

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ここに来るまでの渋滞の車内でそんなことも話ししていた。
スタッフに甘んじることなく、彼らも独立の道を探し当てたのだ。
まずは借り受けだが、自分たちで手を入れ、これからがんばっていく、という。
ここのオーナーとも情報交換や家具やベッドなどを物々交換しつつ、
お互いがんばろう、というわけだ。

「そうだ! あとでうちの新しい宿も見て、チェックしてよ!」

ベッドを運び出しながら、彼が遠くから叫んだ。
どうやら帰りがけに彼らがオーナーとなった新しい宿も覗くことになりそうだ。
雨がそぼ降る一日、やることもないので、拒む理由もないし、
世界各地で見てきた経験が生かされるならそれもうれしい。

どうやらソウルで新しい仕事を発見、報酬は「コーヒー一杯」でどうだろう。


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2014年11月02日

Clean Clean Clean @Seoul

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クルマを停めて、2Fにあるゲストハウスに駆け上がった。

ゲストハウスの扉を開けると、
「安宿」とは程遠い色使いが飛び込んできて、かなりオドロカされた。
上がってきた薄暗い階段とは対照的な色合い。
自分が泊まっている宿もかなりキレイなのだが、
ここは内装やリネンの色使いがかなり凝っていた。

オーナーとスタッフを紹介される。

「オーナー」といってもまだ20代らしく、意気揚々と動き回り、働いていた。
彼を助けるようにマメに動いているスタッフも同年代なのだろう。

そのスタッフの男性にイキナリ日本語でアイサツされ、驚いた。

「はじめまして」

「こちらこそ、はじめまして」

異国で異国の人に日本語で話しかけられるとなんとも恐縮してしまう。
勝手な思い込みだが、正しい日本語を話さなくては、と思ってしまうのだ。

「きれいな日本語ですね」と話しかけると、
その彼はオーナーとこのゲストハウスを立ち上げることになった経緯を話してくれた。

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36種類の野菜・果実を配合し、さらに生酵母、乳酸菌をプラスしたカロリーコントロール


そもそもは兵役時代に知り合い、
その後、オーナーは世界放浪へ、彼は日本へ留学、とそれぞれの道を進んだ。
放浪から帰国して「ゲストハウスを開く」と志を立てたオーナーに
日本語が使えるところを見込まれ、声をかけられた、というのだ。

「兵役で仲良くなった」というのがなんとも韓国的である。
東南アジアの国では徴兵制は珍しくはないのでそのことには驚かなかったが、
彼らがいい意味でたやすく「起業」してしまう「意欲」に驚かされた。

うちの宿の彼とオーナーがアレコレ語っている間、
日本語を話せる彼から矢継ぎ早に質問を浴びせかけられた。
明るく広いリビングでは北欧系の滞在客が
黙々と無線LANにつながったPCをいじっている。

「いま、コーヒー、淹れますよ」

「いいですよ、客じゃないんだから」

「コーヒーぐらい遠慮せずに、ゆっくり飲んでくださいよ!」

後ろのほうからオーナーの気さくで明るい声が響いた。

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「ニホンの人に聞きたいことがあったんです」

「なんでもどうぞ。元旅行屋ですから、そっち方面ならなんでも答えますよ」

「旅行会社の経験が? それは助かります。
ニホンの人は『朝食』のサービスは必要ですか? 大事ですか?
今はトーストと玉子とコーヒーをサービスしてますが、他にもなにか必要ですか? 
キムチとご飯もありますが他になにかいりますか?」

「う〜ん、十分でしょう。食べる人と食べない人がいるし、
必要な人は自分で買い足しますよ。冷蔵庫も自由に使えるでしょう?
それよりも『朝食がついている』ということだけでもいいイメージに受け取りますね」

「シングルは部屋に冷蔵庫がありますし、共同のものはキッチンにもあります」

「問題ないですよ、わたしの泊まっている宿と同じですね。
それよりもPCが置いてあって、無料で使えること。
あとヘアドライヤーの貸し出しやソケットがあることを
ちゃんとHPに載せると喜ばれますよ」

「おお!それは気づかなかったなあ」

戻ってきたオーナーに彼がそう伝えると、二人して手を叩いて納得している。

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「ニホン女性にはドライヤーが一番の問題なんですよ、特に旅行において」

「それはカンコク女性も同じですよー」

これには笑いながら、ハイファイブを交わした。

「オーナーはすごくきれいなホステルを創りましたね」

「お金がないので、彼と二人で創り上げました。
内壁を全部ウッドを張って、天幕を張って明るい雰囲気にしたんですよ
ホント、全部自分たちで工作しました」

「たくさん働かされましたあ」 スタッフの彼が笑顔でいう。

「彼は世界中、バックパックで歩いて、いろんな安宿を見て、
それを不満に思って、ここを創り上げたみたいだよ」

うちの宿のスタッフが助け舟を出す。

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美味しいコーヒーは、コーヒープレスから生まれる。リバーズ コーヒープレス


「わたしもいろんな国でいろんな安宿に泊まりましたけど、
こんなキレイなホステル、清潔なゲストハウスは初めてです。
安いところはキタナイというのが相場と思ってました。
わたしが泊まっている宿も清潔でそこが気に入っているんですが、
ソウルにはキレイなゲストハウスが多いですね」

「新しいところはみな清潔でキレイですね。
そうじゃないと、お客さんは来ないですよ。ネットでウワサが広まりますから。
無線LANも完備しているし、朝食をサービスするところも多いですよ。
ぼくは『床でもゴロゴロできる清潔な安宿』を経営したかったんです」

「いいなあ、こっちに移ろうかなあ。エスプレッソ・マシンもあるしね」

「うちの客を取らないでくれよ〜」

明るい笑い声が明るいリビングに響き渡った。


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posted by delfin at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Seoul

2014年11月01日

Flag Flag Flag @Seoul

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新設洞から東大門へ向かう通りはかなり混雑していた。

「雨だからかな、混んでるね。それとも金曜だから?」

「さあ。それにしてもどっち方面も混んでいるね」

「あのさ、気になっていたんだけど、
昨日から道路脇に国旗が掲揚されているんだけど、
なんかVIPとか国賓とか来ているの?」

「さあ、知らない」

「それにしても混んでいるなあ」

ワイパーの向こう、
片側3車線の広い道路がクルマで埋め尽くされていた。

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マグニフィカS ECAM23120B エスプレッソマシン コーヒーメーカー デロンギ DeLonghi 激安!

「あ!」

ハンドルを握っている彼が大きな声を上げた。

「ナニ?」

「ああ!今日は・・・」

「ナニ?」

「憲法記念日です」

「韓国の祝日?」

「そうです。制憲節、チェホンジョルといいます。
お〜〜〜、なんてことだあ。スッカリ忘れていたあ!」

「だから連休で道路も混んでいるわけね」

「今日は7月17日ですか?お〜〜制憲節〜〜。忘れてました〜〜〜」

運転しながら、大きな声で悔やんでいた。

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「外国人のあなたが国旗に気づきながら、わたしは全然気づかなかった」

忙しくて、忘れていたことがよほどオドロキだったようだ。

「外国人だから見慣れない国旗に気づいたんだよ。
誰でも忙しければ、忘れることがあるさ」

「連休だったんですよ、今週末は。忘れてましたあ」

「あはは」

たわいのない話をしているとようやくクルマは流れ出した。
東大門の北にある恵化(ヘファ)へ。

「友達もゲストハウスを経営しているの?」

「ゲストハウスのオーナーやスタッフの飲み会があって、知り合ったんですよ。
同業者の交流会、みたいな感じですね」

「へえ。日本じゃ、20代で経営とかに挑む人は少ないなあ」

「韓国は『起業』や『独立』を目指す人はとても多いですよ。
このゲストハウスのオーナーも若いんです」

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駅前のゴチャゴチャした通りを縫い、
友達になったという彼が経営するゲストハウスのそばにクルマを停めた。

そこでは意外な展開が待っていた。


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posted by delfin at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Seoul
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