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2014年11月25日
シャッターの波と @Seoul
3連休の中日、街はガッツリ眠っている。
静かな店先に流れる風が涼しさを増している。
ようやく秋の気配を感じる冷たさだ。
「時間があったらボーリング行きましょう」と宿のスタッフに誘われていた。
「連休中はやることもないから、ボーリングに行こう!」という話しになり、
土曜の連休中日に行くことになった。
休日は何時から空いているかわからない、ということで、
彼がボーリング場に確認を入れたところ、
なんと「休業」だという。
連休中に?
ボーリング場が?
大いに笑ってしまったが、チュソクの祝日はなにしろなにもかも休みらしい。
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「やることがなくなってしまいました」
肩を落し、苦笑いのスタッフ。
しかたがないので、彼を置いて、東大門に買い物に出かけることにした。
ところが東大門エリアもガッチリ店じまい。
普段は24時間どころか、
48時間でも開きっぱなしで元気な東大門の店々もガッチリシャッターに覆われていた。
う〜ん、とうなりながら、祝日おかまいなしで開いている大型スーパーへ。
E−martの清渓川店でスナックやフルーツを買い込み、宿に戻った。
「ハイ、仕入れ〜」
スーパーで買ってきた袋をスタッフに差し出す。
「わあ、アリガトゴザイマス」
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「東大門も全部閉まってたよ、ホント、やることないぞお。
写真にもならないよ〜」
「そうでしたか。ボーリングがダメになったので、ちょっと調べたら、
南山韓屋村(ナムサン・ハノクチョン)でお祭りやっているみたいですけど、
みんなで行きますか?」
「行くとこもやることもないしね、このままじゃ、宿で一日つぶすことになるよ。
合流していいなら、一緒に行きますよ」
「じゃあ、みんなで行きましょう。用意ができたら声をかけます〜」
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連休や節句を気にもとめてなかったが、
街中がこんなに休みまくるとは、ちょっとしたカルチャー・ショックだ。
カトリック国の日曜並みに街はしっかり眠りについている。
韓国の見知らぬ一面、これはこれでおもしろい。
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2014年11月24日
チュソクの夜に @Seoul
秋夕(チュソク)にはあいさつまわりがつきものらしい。
中秋でひっそりとしていた街ではやることもなく、
早々に宿に舞い戻った。
コーヒーを淹れながら、宿のスタッフを捕まえ、
韓国の習慣、風習を根掘り葉掘り尋ねた。
「中国では『月餅』を食べるけど、韓国でもなにか特別なものを食べるの?」
「ソンビョンかなあ。ギョーザのような、ティアドロップ型のお餅ですよ。
あんまりおいしいものじゃないから、最近は食べないなあ」
「なるほど。日本じゃ、まん丸のお団子を食べますよ、甘いやつね」
「へえ。そうだ、食べ物じゃないけど、恒例は『あいさつまわり』がありますね。
お世話になっている人のところへお菓子やお供物を持って、挨拶に行きます」
「へえ、それは日本ではないなあ」
「今日もコレから行くんですよ。買い物したあと持って行くんです」
「それって、一緒に行って問題ある?」
「問題ないですよ。あ、以前行ったゲストハウスにも行きますよ。
あそこのオーナーにもお世話になっているので」
「また会いたいなあ、連れて行ってよ。荷物ぐらい運ぶよ」
「じゃあ、一緒に行きましょう。あとで声かけますよ」
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スタッフの仕事終わりにクルマに乗って、恵化(ヘファ)へ向かった。
「買い物、って言ってたけど、店開いてないんじゃない?」
「それが問題です。たぶんスーパーは開いているでしょう」
「進物は買っておいてないの? 当日買うのかよ!」
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ヘファに到着し、開いていたスーパーに飛び込んだ。
大きなダンボールにスナック菓子をアレコレ詰め込み、
即席の「お菓子詰め合わせセット」を2つ作った。
それとは別に箱で缶ビールを買い求める。
「こんなアバウトな感じなの?」
「プレゼントの中身よりも、アイサツに出向くことが重要なんですよ」
「ああ! それで行列ができていたのか!」
数日前から街なかで気になる風景を重ねて見かけていた。
普通の店はモチロン、スーパーの店先でも、
専門のスタッフがつきっきりで次から次に並んでいる客の品物を包装していた。
店先にはお中元やお歳暮ながらの化粧箱入りの品物が並んでいる。
日本と違うのはシャンプーや洗剤など日用品がヤケに多いところか。
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そう、あれはチュソクのあいさつまわりのための「包装サービス」だったのだ。
スーパーで見かけたその光景を説明すると、彼はあっさり答えた。
「毎年恒例の光景ですよ。プレゼントは包んでもらうことが重要なのです」
韓国らしいワンシーンを見かけたことに気づき、こうして今は体験している。
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フルムーンに @Seoul
今日は祝日、3連休の初日だ。
10月2〜4日は「秋夕(チュソク)」、
日本でいうところの中秋、中国式なら中秋節というやつ。
これが祝日に設定されている。
日本ではもはや「中秋」など消えかけのイベント、
無関係のハロウィンに押され、すっかり忘却の彼方かもしれない。
子供の頃は和菓子屋さんでお団子を買って、
近所の原っぱからススキを摘んできて、お供えなどしていた。
もはや記憶の彼方の節目か。
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かつてシンガポールに住んでいた頃、
中華系の人たちは「中秋」を大いに祝い、
シンガポール中のレストランでは「月餅」のコンテストが恒例で行われていた。
「月餅」といってもホールサイズのケーキ並みで、
コンテストに出るやつはちょっとしたコーヒーテーブルぐらいあるのですね。
英語でいうと「ムーン・ケーキ」と呼ばれるのですが、
どうなの、この直訳ぶり。
とはいえ、サイズ的にはケーキよりはるかにデカく、
「月」のようにバカでかいのです。
子供が楽勝で座れるサイズ、なんなら中に入れてもいいぐらいデカイので。
中の餡に胡桃などの木の実を入れたり、
ドライフルーツを入れたり、干し肉を入れたり、
シェフがその年ごとに工夫を凝らして、腕を競うわけですね。
優勝すると店先にはその「月餅」が飾られ、
写真撮影の人気モノになっておりました。
たしか中国系の各家庭では「粽(ちまき)」を作って食べるんじゃなかったっけ。
シンガポリアンの友達に
「粽はタイ語で『バッチャン』というのだよ」と教わったのをやけに覚えている。
完全にステキでムダな知識です。
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街に出てみると、ホトンドの店が閉まっている。
それでも店先のシャッターの前には出店が増えていて、休日のひっそり感はない。
いつもは東京都内の地下鉄並みに混んでいる環状線の地下鉄はガラガラで、
やっぱり特別な時節なのだなあ、と知らされた。
デパートや大きなモールも徹底的に閉まっている。
軒並みシャッターが並ぶ風景は、さながら日本の正月のよう。
といっても、最近は日本の正月に閉めている店は少ないか。
昨夜、ゲストハウスで教えてもらうまで、今日が休日とは知らなかった。
光化門広場で見たコマイヌのイベントに関する質問を重ねたところ、
「明日、金曜は祝日で週末は3連休だよ」というハナシが飛び出した。
のんきな旅行者はなにも知らなかったのですね。
おしりのザラツキ★乾燥するお尻を綺麗なお尻に
著名なホテルではドアマンが民族衣装を着ていた。
ベルキャプテンだけでなく、フロントマンも衣装を着ている。
男性の民族服というのは、その手の趣味がなくてもけっこう、グッとくる。
女性のチョゴリはやや見慣れた感じがあるが、
男性服はなんとも新鮮で凛々しい。
そういえば我が国ではお祝いの日や節句に民族衣装など着ませんね。
見かけるシーンはといえば、
卒業式のハデなだけのハカマ姿、
成人式に見事に着崩れたくれている姿ぐらいか。
旅館に泊まれば、ダラシナイ浴衣姿はいくらでも見かけるけど、
あれはどうもいただけない。
情緒があると思うのですけどね、民族服って。
彼の国は民族衣装はモチロン、心根までも忘れてしまっているようで。
★このブログ 今何位?★
2014年11月23日
自転車に乗って @Seoul
また自転車に乗って、走り出した。
市庁、ソウル駅と駆け抜けていく。
これまでバラバラだったソウルの地図が頭の中でつながっていく。
地下鉄での移動だと駅単位で記憶されているので、
他の場所とのつながりが見えない。
自転車で道を縫うと頭の中のパーツが繕われていった。
駅からの徒歩圏内だけだった地図が、次から次につながる。
スクラッチのカードを削るかのように、
あるいは水性絵の具を水にたらしたかのように。
見えなかったものが鮮やかになっていく。
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調子に乗って飛ばしていると、みるみる汗ばんできた。
ソウル駅に近いバス停の前にあった売店で止まり、
冷たい缶コーヒーで一服。
クルマがあれば、地理も道路も方角もアッという間に覚えてしまうのだろうけど、
ただの観光客には難しい話。
それにこれだけ地下鉄が便利では、クルマは無用の長物かも。
缶コーヒーを傾けながら、そんな思いに浸る。
通りすがりの観光客には自転車程度がちょうどいい。
宿でなにげなく借りた自転車が意外にも街のサイズを変えてくれた。
特に行くあてがあったわけでなかったので、
ソウル駅を折り返し点に光化門(クァンファムン)方面へ戻ることにした。
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清渓広場を北に折れ、ワンブロック動くと、光化門広場がある。
片側4車線のだだっ広い通りの真ん中を噴水が陣取り、
それを見守るかのように李舜臣(イ・スンシン)将軍の銅像が立っている。
10月だというのに子供たちはおかまいなしに噴水で遊んでいた。
6月に「ピマッコル通り」を探して歩いた際、
遠目に見たのがこの銅像の後姿だったのだ。
銅像は記憶にあったが、広場や噴水にピンとこなかったのは、
この広場、今年の8月にできたばかりなのですね。
6月のときは工事のフェンスで覆い隠されていたのでしょう。
http://www.konest.com/data/spot_mise_detail.html?no=263 (コネスト・光化門広場)
広場ではイベントが催されていた。
さまざまな現代的なカラーリングの大きな狛犬が並べられている。
広場の名前にもなっている韓国の狛犬「ヘテ」。
「ヘチ」とも呼ばれる架空のこの動物はソウル市のシンボルだ。
ポップな狛犬が明るい日差しの下、道行く人たちを楽しませていた。
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奥に景福宮(キョンボックン)が控えている広大なこの通り、
かつては16車線という広さを誇っていた。
ドイツのアウトバーンが非常時に「戦闘機が下りられる」ように作られたのと同様に、
この国でもこの広さが必要なのだ。
その中央部が今では鮮やかな噴水と整った石畳に生まれ変わっている。
あまりに長い「戦時下」にあきれて、誰かが公園化に踏み切ったのかもしれない。
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川を上って @Seoul
10月に入ったというのにソウルは暖かい、というかまだ暑い。
4日目は宿にあった自転車を借りて、走り出すことにした。
「自転車貸し出ししていたよね?」
「してますよ。でもね、カギがないんですよ、失くしてしまったみたいで」
「う〜ん、じゃあ、ドコカでカギだけ買いますよ」
「それでいいなら。クルマには気をつけてくださいね、ソウルですから」
このあたりもゲストハウスの気軽さだ。
自転車用のカギは、新設洞駅と東廟駅の間で開かれる「泥棒市場」に、
自転車用品屋さんが多く立ち並んでいたことをアテにしていた。
2〜3,000w出せば買えるはずだ。
外はいい天気で、自転車を走らせると気分がいい。
自転車用品屋でカギを購入。
店先の台に1,000wで並んでいたやつを選んだ。
それほど長い時間、自転車から離れるつもりもないので、これで十分。
味にてん、心にまる。昆布漬辛子めんたいはかば田
清渓川(チョンゲチョン)沿いを東へ。
公園化されたこの川の始点まで掘り下げてみたくて、川沿いに漕ぎ出した。
問屋街に並行しながら自転車を走らせる。
目の下の川沿いでは、遊歩道を歩く人の姿が多い。
ジョギングする人、犬を散歩させる人、そしてベンチがあればカップルが占拠している。
平日なのにけっこう人がいるものだ。
あっという間に始点部分にたどり着いてしまった。
自転車を走らせた時間は10分ちょっとかな。
汗ばむ間もなく、サイクリングはエンディングか。
熱いぐらいの陽気で、アホな観光客は半ソデ短パンでサイクリングしている。
あまりにカンタンにたどり着いてしまったので、そこにあった観光案内所を訪ねた。
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「あのお、ここは清渓川のはじまりですか?」
「そうです、ここがスタートの「清渓広場」です」
「これ以上上流はないんですか?」
「ないですね、ここがはじまりです」
「ありがとう」
観光案内所の彼はキレイな日本語で教えてくれた。
自転車を走らせることに味をしめて、もっと走りたかったのでなんとも拍子抜けだ。
食い下がって質問してみたが、どうやらこの先はないらしい。
あきらめて自転車置き場に自転車を縛り付け、
ニギヤカな清渓川の始点「清渓広場」に向かう。
http://www.konest.com/data/spot_mise_detail.html?no=1139 (コネスト)
http://www.kampoo.com/jp/travel/cheonggyecheon.htm (韓風)
観光案内の説明は上のサイトにお任せして、しばし腰を下ろす。
広場にはたくさんの観光客がいた。
モデル・ポーズやキメ・ポーズで写真を撮っている観光客が多い。
となると中華系の方々で、声を耳にすると広東語やら北京語やらが入り混じっている。
香港系か、台湾系か、はたまた本土か。
いずれにしろ近年は世界各地で中国系の観光客が多い。
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噴水のそばやテラスでは、
地元の学生やカップルが観光客などおかまいなしにくつろいでいる。
コーヒー片手におしゃべりしているのは近所のビジネスビルの女性たちだ。
あっけなく終わってしまった「清渓川探訪」、さてどうしようか。
2014年11月22日
カウンターを囲んで @Seoul
手打ち麺にうす味のスープがおいしい。
やってきた熱々のうどんを頬張ると淡いうまみが広がった。
ハッキリした味が多い韓国料理にしてはめずらしい味付け。
他の客はみんな「餃子入りうどん」や「茹で餃子」を食べている。
うどんもおいしいらしいが、餃子が人気の品のようだ。
日本人好みのダシの効いた味で、熱々のスープがたまらない。
「これ、適当に入れて食べて」
目の前に塩漬けの青菜とキムチの壷が陣取っている。
客は好きなだけとって、食べていいらしい。
「オイシイなあ」
なにげなく日本語でそうつぶやくと、他の客が反応した。
「オイシイデスカ?」
「あれ? 日本語わかるんですか?」
「少し勉強したことがあります。でもムズカシイネ」
「それなら同じですよ。ハングルむずかしいね」
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正面に座って、ビビンパをつついていたオンナのコが上手な日本語で受け答えしてくれた。
こちらの話を他の客や店のオバチャンに説明している。
「オイシ〜?」
変なイントネーションで店のオバチャンが話しかけてくる。
「マシソヨ〜。マシソヨ〜」
おばちゃんの問いかけに片言のハングルで答えると、かなりウケたようだ。
つられたのか、隣の年配夫婦も餃子をつつきながら、声を出して笑っている。
カメラバッグを担いだヘンな観光客を失笑しているのか、
おかしなハングルの発音がウケているのかはわからない。
少なくとも食事のテーブルは楽しい雰囲気に包まれた。
「ここでビビンパ出しているんですか?」
「いえ、ビビンパはとなりの店からもって来ました」
その辺はおかまいなしらしい。
この辺りが韓国スタイルだ。
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「このスープがおいしい、とアジュンマ(おばちゃん)に伝えてください」
彼女に告げると、そのままオバチャンに訳して伝えてくれた。
「この店のスープの味はおばあちゃんからの味だソウデスヨ」
「チョンマル・マシソヨ〜。タン?クッ? イゴ マシソヨ」
(ホントにおいしいです。ツユ?汁? これがおいしいです)
と片言かつ文法的にデタラメなハングルで感激した味の感想を述べた。
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「うれしいわねえ〜。ホラ、コレ」
ヘンなハングルをしゃべる外国人に気をよくしたのか、
茹で上がったばかりの餃子を3つばかり、食べかけのドンブリに放り込んでくれた。
「え〜、ギョウザ頼んでないですよお」
「サビスヨ。オバアチャンの味、オイシイといってくれたから」
「サービスって言ってます、食べてください」
「今のはわかりますよ〜」
「通訳イラナかったですね〜」
「アジュンマ〜、カムサハムニダ〜」
カウンターがみなの笑い声に包まれた。
市場の片隅で @Seoul
ランチタイムに市場に潜りこんだ。
東大門エリアから程近い「広蔵市場(カンジャンシジャン)」。
民族衣装からキムチまで、地元の人たちの生活用品はモチロン、
観光客の購買意欲をそそるようなみやげ物も並んでいる気さくな市場だ。
中央でクロスするメインの通りの真ん中はおかまいなしに出店が占領している。
ホトンドが食事をさせる店で、
揚げ物や海鮮鍋の店が通りの両サイドに軒を連ね、
中央はビビンパやパジョン、マッコリを出す屋台が占めている。
ニギヤカな中央部は「ピンデトック」の店が連なり
おいしそうな香りと元気な湯気が辺りを埋めている。
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混雑するその場所を避け、出店を眺めながら歩くと、
ひときわ混雑している店があった。
カルグクスの店。
6〜7人が座れるカウンター席が空くのを待っている人がいる。
行列するほどではないが、相手は誰かが座り、食べ終わっては次の人が注文している。
どうやら地元の人に人気のお店のよう。
「カルグクス」はカンタンにいうと韓国式うどん。
「カル」は包丁、「ククス」は麺を表し、
機械で押し出す冷麺などの麺類(ミョン)と一線を画すかのようにこの名がついている。
通常、小麦粉で練られ、手打ちの場合は「ソン・カルグクス」などといわれるようです。
米粉で練られた「サル・グクス」とか、
豆の粉が入った「コン・グクス」などもあるみたいですよ。
オモシロ造語ですね。
韓国料理として有名な「ビビンパ」も「ビビン」=混ぜる、「パプ」=ご飯の合成語。
お店で「パプ ジュセヨ〜」っていうと白いご飯がもらえます。
【熟成やずやの香醋】お酢を飲もうとして、やめた方へ⇒今なら1週間分増量!
席が空くのを待っていると、調理している傍らの奥の席がなんとか空いた。
さっきまで餃子の皮にタネを包んでいたオバチャンが、
カウンターの上に散らばった調理道具を片付け、食べる場所を作ってくれる。
「一人? ならここに座りなさい」
「一人です、そこに座ります」
狭いスペースにアヤシイ日本人を送り込むため、
食べていた人たちが一旦、食事を停めて、腰を上げ、通れる隙間を作ってくれた。
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「なに食べるの?」
「カルグクス、ひとつ。
「ダイジョウブ? アンタ狭くない?」
「ケンチャナヨ〜」
「ダイジョウブ」を意味する韓国語を口にすると、オバチャンも他の客も表情が急に和んだ。
2014年11月21日
初秋の風に @Seoul
初冬のこの時期、歩いていても気持ちがいい。
少し歩き続けるとほんのり汗ばみ、
じんわりとカラダが暖まってくるとさらに歩みが調子よくなってくる。
陽気はシャツ一枚でも十分だが、
旅先の身としてはそれは万全ではありませぬ。
9月の下旬でも建物や店の中に入るとガッツリ冷房効いてますからね。
この辺り、さすがアジアです。
うかつにTシャツや半そでシャツ一枚でふらつくと、
店で冷やされ、アっという間に汗が凍りつきます。
9月を終わろうかってのに容赦ない。
それに旅先でシャツ一枚、ってのはうかつすぎる。
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特に男性の場合、ポケットに入れたサイフが無防備に見えちゃいます。
実話ですが、旅先でも日本にいるとき同様、
尻のポケットに長財布挿して歩いている男性ってけっこういます。
「ここにありますよ、盗ってください」ってカンバン出しちゃってる。
一時期、セカンドバッグ持って、
アジアの街を歩く日本人男性が多かったですね。
あれはモ〜ノスゴイ「カモネギ」状態でした。
あまりにも無防備過ぎてステキです。
ウェストバッグ、なんてのも旅行者の間で流行りました。
あれもキケン。
「ここにお金あります」ってサインみたいなものですから。
アレをするなら、お金は別な場所にしておくのがいい作戦です。
エアコン・ラブなので、シャツ一枚でもおかまいなし、
それでもポケット隠すためにシャツをひと羽織り、がいつものスタイル。
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財布はモチロン二つ折り。
現金は一万円も持っていないので、
そんなに過敏にならなくてもいいのですが。
どこの国でも2〜3千円分はポケットに。
小銭を出すたび、財布を開くもの無防備ですぜ。
店を出ながら、お釣りしまってたりしてませんか。
旅先ではあなたの手元、誰かが見ていることをお忘れなく。
レジで支払い、レジで財布をしまってから、店を出ましょう。
これは釣り銭トラブルの防止にも役立ちます。
海外ではその場でシッカリ確認しないと、
後から言っても受け付けてもらえないので、
確認してからゆっくり財布をしまいましょう。
オオゲサに聞こえるかもしれませんが、
モノスゴイ多いんですよ、財布開けっぴろげて歩く日本人。
≪年賀状≫1枚52円→45円!Wお年玉くじ付き
狙う側になって考えるとよく見えます。
隠れているものより、見えている財布でしょうし、
狙うなら現金、でしょ。
イコール日本人を狙いましょう、ってなりますよね。
お金持ちじゃないから、っていうのは通じませんよ。
残念ながら、あなたもわたしも日本人、旅先では気をつけましょう。
2014年11月20日
仕事の合間に @Seoul
今日もズブズブ裏通りや路地裏へ。
通りごとに並ぶ品物や表情を変える問屋街を眺めながら、
知らない路地を彷徨い歩く。
普通の人がいて、普通に仕事をしていて、普通の生活が営まれている。
どうやらこの辺りはキッチン用品関連の問屋街か。
屋台で見かける道具や調理器具が目白押し。
完全に買って帰ることはできないが、
衝動的に値段を聞きたくなるシロモノが並んでいる。
タレントアイテムが豊富! エンスカイショップ
客待ちなのか、のんきにカードに興じるオヤジサンたち、
忙しく働き続ける老夫婦、
ひと仕事終えて、近所の屋台でマッコリを傾けるオッチャン、
普段の生活の中に豊かな表情がたくさんある。
生活の時計からはみ出した旅行者は、
静かに眺め、笑顔で写真を撮らせてもらうぐらいしか踏み込めない。
そういや日本じゃ、表で将棋を指している風景も見かけなくなった。
ヨーロッパでもアジアでもアメリカでも縁台将棋じゃないけれど、
オヤジサン連中が集まって、テーブル囲んでいる姿を
当たり前のように見かけますなあ。
ニューオリンズではバックギャモンをやったことがあるし、
リスボンでは公園のテーブルがチェス・ボードになっていたし、
ハノイでは中国将棋に熱が入っていた。
ブリッジやポーカーなんか当たり前のようによく見かけ、
大概はテーブルのアッチコッチに小銭が行き来している。
処方箋のいらないコンタクトレンズ「アットスタイル」
韓国では李朝末期に日本から「花札」が伝来し、
「花闘(ファトゥ)」と名前を変え、今も楽しまれているようで。
話によると正月や結婚式で親戚が集まるとかならずご開帳、らしい。
ちなみに中華系、特に香港や客家など南方系の人たちの
結婚式の前に行われることって、ご存知ですか。
披露宴の前に「麻雀」打つんです。
しかも披露宴会場で!
これがまあ、老若男女入り乱れて、囲む囲む。
みんな、大好きみたいで、熱くなると披露宴の時間が後回しになっちゃうほどで。
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そういえばウチの父方の親戚も正月に集うと麻雀打ってたなあ。
中華系じゃないんですけどね、
6人兄弟で男が5人という構成でしたから、集まると必然、卓を囲み、と。
なにが必然、かわかりませんが正月はかならずこれでした。
子供の頃から傍らでそれを眺めていたので、
小学生にして麻雀打てるようになってしまったのは血でしょうか。
そうえいば、韓国では軍政下の統制があったせいか、
麻雀はあまりポピュラーなゲームじゃないようです。
やっぱり地元の、普通の、普段着の生活を眺めて歩くのは楽しい。
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2014年11月19日
思わぬ出会い @Seoul
東廟から東大門方面に向かうと「興仁之門」(フンインジムン)が出迎えてくれた。
実をいうとはじめは「なんだろう、この門は?」と無防備に足を進めてみただけなのです。
近づくにしたがい、記念写真を撮る人、感慨深げに見入る人など、
どうにもこうにも大そうな場所に思えてきたので、門の周りを巡ってみたのです。
すると観光客向けに造られたであろう案内板に、
「興仁之門=東大門」と書かれていたのですね。
「こんなところにいたのね、アナタ」という感じで、
かなり無防備に出会ってしまいました。
う〜ん、オハズカシイ。
「私の肌、ずっとこのままなの?」悩み続けるあなたへ
今まで清渓川沿いを歩いて、東大門エリアに向かってばかりいたので、
存在に気づかなかったのですな。
ご案内はコチラ↓ 歴史的な背景や難しい説明は委ねます。
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この辺りでも出店は元気で、洋服や靴を売る店などは日が暮れて、店仕舞いに忙しい。
反面、食事や呑みの屋台はこの時間から勢力を伸ばすらしく、店支度に忙しい。
日が暮れて、写真も撮りづらくなってきたので、そろそろ街から撤収。
ウォーカーヒルのカジノを目指そうと、地下鉄駅へ。
たくさん寝たのにだるおも〜なあなたに「核酸サプリ」
そうそう、ソウルの地下鉄は「エキナカ」なんてもんじゃありません。
「ホームナカ」ですね。
ホームにガッツリ出店があるんです。
カバン屋はあるし、本屋はあるし、洋服屋はあるし、
ホント、ソウルはスペースがあるとすぐに店が開かれちゃうのです。
許認可どうなってんの?とか思いますが、市民も便利に使ってるんですね。
それでも地下鉄の食べ物屋さんはよしあしで、
ホーム全般、オデンの匂いが立ち込めて小腹を鷲づかみにされたり、
ワッフルの香りが漂ってきて誘惑されたり、けっこう大変。
まあ、キライじゃないですが。
1日分の野菜不足をこれ一包 粉末青汁
え? カジノはどうだったかって?
そりゃあ、飛行機代x2を勝ちとったので、小一時間で即撤収!
わざわざシャトルバス乗り継いで山の上まで行ったのになんですぐ帰っちゃうかって?
カジノはHIT&AWAYが鉄則です。