みかんちゃん日記☆

みかん父「あれ？　おかしいな。確かに赤いものが動いていたように見えたんだが・・・」


みかん父は、はっきり見たわけではありませんが、竹林の向こう、ちょうど道路と平行に赤い何かが水平移動していたのです。


「・・・気のせいか」


と、お墓を振り返り、みかんちゃんと「そろそろ帰ろうか」と話をしていた時です。


突如、



「きーきーきーきーい」


という、耳をつんざく、この世のものとは思えない叫び声が真後ろから上がったのです。


鳥肌が総立ち、


子を守らなければと父の本能で全身の血が逆流します。


吹き出す脂汗


ここで何かあったらみかんちゃんを守れない・・・、


そう判断し、その場から逃げようと墓地の出口へ向かおうとしました。


すると、


さきほど目にとらえた赤い影が竹林の陰から見え、なんとそれがこちらへ向かってきているのです。


普通の赤色ではありません。血のような赤です。


それは道路から一つしかない墓地の出入り口に向かっています。


「しまった。出入り口をふさがれた」


「こうなったら、強行突破しかない」


と決心し、みかんちゃんを抱く手に力を入れたときでした。




「みーかーんーちゃん」


と、近所中に響き渡る声とともに赤いショッキングレッドのTシャツと短パンで現れたのは、


みかん父の実母、そう、ビッグママ登場です。


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