本来なら「3900XT」の発売日は「7月7日」でしたが数回、発売延期を繰り返し、ようやく7月23日に無事、発売されました。
「Ryzen 9 3900XT」のほか「Ryzen 7 3800XT」「「Ryzen 5 3600XT」が同日、発売されました。
それでは「Ryzen 9 3900XT」をレビューをしたいと思います。
1.「3900XT」は「Ryzen 9 3900X」のアップグレード版
2.開封の儀
3.外観
4.「Ryzen 9 3900XT」のスコア検証
5.使ってみた感想
6.良かったところ
7.残念な点、注意する点
8.総評
9.関連商品
10.話題のトレンド
11.お時間があれば、こちらも目を通して戴けると幸いでございます
「3900XT」は「Ryzen 9 3900X」のアップグレード版
「3900XT」は「Ryzen 9 3900X」のアップグレード版
「3900XT」は去年(2019年)の7月7日に発売された「Ryzen 9 3900X」のマイナーアップグレード版です。
「3900XT」もプロセス「7nm」です。
プロセス「7nm」と聞いてピンとこないと思いますので簡単にイラストを描きました。
プロセスが微細化するメリットとは・・・
❶より高性能なプロセッサーを製造できる
❷パフォーマンス向上(処理性能が上がります)
❸消費電力や低発熱(ワットパフォーマンス)の省エネ化
❹製造コストの低下(小さなサイズでチップがたくさん載せられる)
の以上が期待できます。
さらに「PCIe4.0」にも対応しています。
「PCIe3.0」と比較して2倍の帯域幅を実現します。
PCI Express | 帯域幅 ✕16 |
Gen2 | 8 GB/S |
Gen3 | 15.75 GB/S |
Gen4 | 31.51 GB/S |
「3900XT」のスペックを見てみます。
CPU | Ryzen 9 3900XT | Ryzen 9 3900X | core i9 10900K | core i9 9900K | Ryzen 7 3800X |
コア数 | 12 | 12 | 10 | 8 | 8 |
スレッド数 | 24 | 24 | 20 | 16 | 16 |
ベースクロック | 3.8 GHz | 3.8 GHz | 3.7 GHz | 3.6GHz | 3.9GHz |
ブーストクロック | 4.7 GHZ | 4.6 GHZ | 5.2 GHz | 5.0Ghz | 4.5GHz |
L3 cache | 64MB | 64MB | 20MB | 16MB | 32MB |
対応メモリ | DDR-3200 | DDR-3200 | DDR-2993 | DDR-2666 | DDR4-3200 |
TDP | 105W | 105W | 125W | 95W | 105W |
「3900XT」と「3900X」の違いをひと言で言えば「3900X」の基本構成はそのままで「ブーストクロック」が強化された点です。
開封の儀
開封の儀
外観
外観
「Ryzen 9 3900XT」のスコア検証
「Ryzen 9 3900XT」のスコア検証
【CPU】AMD社「Ryzen 9 3900XT」
【マザーボード】ROG CROSSHAIR VIII IMPACT
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×2/16GB」
【GPU】「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」
「BMW」を生成するのに、どのくらい時間で描き終えるのか時間を計ります。
blender(BMW V2.83)は数字(秒単位)が少ないほど速い(良い)ということになります。
blender(BMW V2.83)ー「CPU」
「12コア/24スレッド」の底力を魅せてくれました!
「コア数」が多い方がレンダリング性能が優れる結果となりました。
Cinebench R20ー「CPU」
スコア差はなんと「1000」も開いています!
Cinebench R15ー「CPU」
3D MARK
「シングルスレッド」は「Intel」に比べて低いですが「マルチスレッド」なら全体の「20%」ほど上回る結果となりました。
「ファークライ5」−「デフォルト設定」
「FHD」「WQHD」など「高フレームレート」は期待できないスコアになりました。
ゴーストリコン・ブレイクポイント−「デフォルト設定」
ディビジョン2−「デフォルト設定」
SHADOW OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」
RISE OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」
デウスエクス マンカインド・ディバイデッド−「デフォルト設定」
「デウスエクス」はAMDベースのゲーム制作ですが「CPU」の恩恵は反映されておらず残念です。
strange brigade−「スケール150%」
比較的、高フレームレート化しやすいゲームなのでカクツキは全く起きず非常に安定したプレイが楽しめました。
ゴーストリコン ワイルドランズ−「デフォルト設定」
「ワイルドランズ」は非常に重いゲームなので「Intel」とは、さほど変わらないスコアとなりました。
以上、スコアでした。
使ってみた感想
使ってみた感想
「blender」の測定時は室温(26℃)です。
ASUS 水冷ユニット CPUクーラー ROG RYUJIN 240 / color OLED/Aura Sync RGB / 120mm 口径 240mmサイズ ラジエーターファン |
爆熱と言われてましたが思ったより温度が低くて、とても扱いやすそうです。
ゲーム性能は「3800X」と比べて少々、カクツキが抑えられている気がします。
ただ「フルHD」など高フレームレートを狙うのは、あまり向いていない気がします。
「4K画質」など高解像度なら、かなり快適に遊べます。
レンダリング性能は「Intel」では寄せ付けない性能を持っています。
レンダリング性能に特化したスペックを持っているので是非、「クリエイター向け」に強くオススメしたいです。
良かったところ
良かったところ
❶簡易水冷CPUクーラーを用いれば「80℃」くらいに収まりそうです。
爆熱と言われてましたが思ったより温度が上がりにくくて動作も非常に安定してます。
❷7月7日から10月3日までに第3世代Ryzenシリーズを購入するとゲームがもらえるキャンペーンの対象になっています!
ゲームタイトルは「アサシン クリード ヴァルハラ」です!
「ゲームがもらえるキャンペーン」はこちら
@Ryzen 9 「3900X」「3900XT」「3950X」
ARyzen 7 「3700X」「3800X」「3800XT」
Ryzen 5の「3600X」「3600XT」は対象外なので注意してください。
❸メモリは定格で「3200MHz」に対応しています。
試しに「4000MHz」で試したら5〜6%くらいスコアが上がりました。
是非、試してみてください。
❹レンダリング性能やエンコードなどに特化しており非常にスピーディーかつ快適に効率良く作業を行えるので「クリエイター向け」の方に強くオススメしたいです。
残念な点、注意する点
残念な点、注意する点
❶ゲーム性能は「Intel」に及ばないです。
ゲームによっては「Intel」では起きなかったカクツキが発生します。
❷「フルHD」など「高フレームレート」は狙えないです。
「4K画質」なら問題ありません。
総評
総評
「Ryzen 9 3900XT」は「Core i9-10900K」を寄せ付けないくらい圧倒的なスピードとパワーで圧勝するハイスペックCPUでした。
しかしゲーム性能はパッとしないスコアの連続でした。
過去を振り返れば第2世代Ryzenと比べれると飛躍的に進化を遂げてゲーム性能まで「Intel」と戦えるまでに強くなりました。
第4世代「Ryzen4000」を控えるAMDはゲーム性能の冠を奪えるのか、楽しみになってきます。
ジワリジワリと迫るAMD Ryzenシリーズの進化はとどまることを知らない!
レンダリング性能とゲーム性能の2冠を奪える日が来るのは、そう遠くない!
お目通し戴き、ありがとうございました。
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