「A4-SFX」はとことん最小サイズを追求したmini-itx規格のPCケースです。
ケース内はATXマザーボードを半分に折ったようなレイアウトで「CPU」と「GPU」が仕切られています。
今回の「A4-SFX」は3回目のバージョンアップということで最後尾に「V4」と表記されいています。
カラーは「ブラック」「シルバー」の2色です。
新世代「V4」と旧世代「V3」との違いは・・・
簡単にまとめてみました。
バージョン | V4 | V3 |
ライザーカード | ADT製 | Lian Li製 |
フロントポート | USB3.2 Gen.1 Type-C | USB3.0 Type-A |
120mm AIOブラケット | オプション | 付属 |
個人的にはフロントポートの「USB3.0 Type-A」の方が使いやすい感じがしますが、これも時代の流れで今のうちにポートは新しくしてしまおうと意図を感じます。
「A4-SFX V4」の特長
❶容量は7.2Lの極小サイズのPCケース
❷全長295mmの大型GPUがスッポリ収まります。
❸高品質なADT製ライザーカードを採用
❹フロントにUSB3.2 Gen1 Type-C端子を搭載
開封の儀
外観
「A4-SFX V4」をチェックする
「A4-SFX V4」の最大のウリはクールかつスタイリッシュな外観はゲーミングPCケース特有のオモチャっぽさがありません。
堂々と仕事用としてオフィスに構えても映えるデザインです。
写真だけでは大きさが分からないのでNZXT社「H200i」と比較してみます。
その「H200i」が大型PCケースと見間違うほど「A4-SFX V4」は、かなり小さいです。
「A4-SFX」が、どの位の大きさなのか見てみます。
まず「PS4コントローラー」と並べます。
長さは少し長いくらいです。
大型GPUを換装できるサイズを考えると歴代の中で極めて小さいことが分かります。
PCケースを組み立てる
【CPU】Ryzen 7 「2700X」
【マザーボード】「ROG STRIX X470-I GAMING」
【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×4/32GB」
【GPU】「ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」、「ASUS NVIDIA STRIX-GTX1060-DC2O6G」
【PSU】CORSAIR社「SF600」
まず最初に両サイドのカバーを外します。
4か所のネジを外すと、こんな感じで骨組みになります。
トップは4か所、フロントは2か所のネジを外します。
ケースの下部に2.5/3.5インチのストレージのホルダーが4か所のネジにて留めてます。
ネジを外してホルダーを取り出します。
フロントパネルにも1枚、設置できます。
アクシデント発生ッ!!
どうすればよいか?!
2か所のネジを外すとフレームに隙間が空くのでケーブルを通します。
最後はグラフィックボードを取り付けます。
注意!全長はパスしても厚みに気を付けて!
試しにASUS社「ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMING」を取り付けました。
このままではサイドパネルが閉められない!
ケーブル類を接続していきます。
ケーブルはたったの2本だけです。
ケース内が狭いのでケーブルが2本で済むので助かります。
ケーブル類の接続完了!
使ってみた感想
ケーブルなしで組み込んでいくとスペースに余裕あるように見えますがケーブルの取り回しが非常に苦労しました。
強引にケーブルを押し込むとSSDのSATAコネクタが破損したり端子が曲がったりするので接続は1か所20分くらいかけて奮闘します。
焦ったり、面倒くさがったら負けです。
組み立て中に上級者向けのPCケースであることを痛感します。
初心者の方は高価なパーツを破損しかねないのでオススメしません!
起動は問題ないですが空冷CPUクーラーが貧弱なのでアイドリング時「65〜73℃」と、かなり熱くなります。
特に重たいゲームをすると熱暴走を起こし「ブルースクリーン」のエラーが頻繁に起きるようになりました。
意外にもGPU「GTX1060」は熱対策は何もしてないものの常時「45℃」前後と安定してました。
良かったところ
❶クールかつスタイリッシュな外観はオフィスに溶け込むデザイン
❷大型GPUが換装できる(300mm)
但し厚みは「43m」が限界!
それ以上、厚いとサイドパネルとファンが接触してしまう。
❸ケースのケーブルは最低限の2本だけ!(USB、WPの各1本)
❹PCケースが非常に小さいので携帯性に優れます。
❺極狭マザーボードの下部に「92mm」ファンが取り付けられます。
僅かな隙間も無駄にしない超有効利用設計に脱帽!
残念な点、注意する点
❶ケーブルの取り回しが大変です。
コネクタの曲がり、破損には気を付けてください。
❷貧弱なCPUクーラーしか取り付けできない。
結果、CPUがあまり冷えず熱暴走を起こしてしまう。
将来的には「A4-SFX」に最適な水冷式「Asetek 645LT」が発売するので待ち遠しいです。
❸個人的にはフロントポートの「USB-A」が欲しかった。
❹外観はヘアライン加工されており一度、指紋(脂)の汚れが付くと、なかなか落ちない。
総評
「A4-SFX V4」はとことん極小を追求したPCケースなのでケーブルの取り回した歴代の中で一番、時間も手間もかかりました。
単にコンパクトで、何処でも持ち運べて便利そうと理由で購入することは非常に安易であり初心者の方にはオススメしません。
オススメしない理由は組み込む際に各パーツの強度を理解しないとコネクタの曲がりや破損してしまいます。
「A4-SFX V4」は正に上級者向けのPCケースと言えます。
筆者の主観ですが「A4-SFX V4」のコンセプトは・・・。
極小で限られたスペースの中で、いかに創意工夫をこなしながらケース内の温度を上げずハイスペックなパーツを組み込むPCケースだと思います。
なので海外では「A4-SFX 」専用設計された水冷式CPUクーラーが発売されてます。
自作PC経験が豊富な方にはチャレンジ意欲を注ぐ魅力的なPCケースです。
最難関な「A4-SFX V4」を導入しませんか?
お目通し戴き、ありがとうございました。
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主な仕様
本体サイズ-W112×D327×H200mm
重量-1.25kg
CPUクーラー-全高48mmまで対応
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