2016年04月21日
三菱自動車またも不正か
昨日の日経平均株価は+31.10円の16906.54円と続伸しました。
保有銘柄は上げ下げまちまちで、PFは前日比+0.3%でした。
先日決算を発表した「東京製鐵(5423)」ですが、昨日お伝えしたとおり16年3月期の非連結経常利益は前期比30.2%増でしたが、17年3月期は前期比50.1%減(9000百万円)となる見通しとの発表したことが売り材料視され、株価は-1.71%(-12円)の689円と反落しました。
原料である鉄スクラップ価格が上昇し、採算悪化となる見込みから減益予想となったようです。
また三菱UFJモルガンスタンレー証券が投資判断を「中立」→「弱気」へ、目標株価を860円→550円へ格下げしています。
また保有はしていませんが「三菱自動車(7211)」が-15.16円(-131円)と大幅に下落。
発売している軽自動車の燃費性能を実際よりも良く見せようと不正が発覚しました。
三菱自動車といえば2000年や2004年の乗用車やトラックでのリコール隠しを引き起こし、世の中に衝撃を与えたことで有名です。一部上場企業でありしかも人の命を運ぶ車を作るメーカーの事件だけあり、当時のショックは計り知れませんでした。多分小さな自動車メーカーだったら倒産あるいは吸収合併くらいはあったかも思われる事件でしたが、三菱グループがバックにあるためか経営不振となりましたが潰れることはありませんでした。
その三菱自動車が再び不正です。もう本当に残念としか言いようのない出来事です。
現在販売している「ekワゴン」と「ekスペース」、日産自動車にOEMしている「デイズ」と「デイズクルーズ」のカタログの燃費表示において、実際よりも5〜10%高く掲載されていました。
手口はタイヤの転がり抵抗などを数値化した走行抵抗値という値を、通常であれば複数回のうちの平均値を伝えるべきところ、意図的に一番有利な良い条件を伝えデータを改ざんしていたようです。
しかも社内調査では、その他の車種でも2002年から国内法で定められた方法とは異なる試験方法でデータが取られていたことも発覚していて、国内外で更に不正が増える可能性も残っています。
この不正が発覚したのはOEMで提供を受けている日産自動車からの指摘でした。開発の参考にと三菱自動車から提供を受けた車の燃費性能を計測したところ、カタログ上の性能に達しないことが発覚したそうです。
これを見るだけでも三菱自動車のずさんさというか甘さというかそういったものが出ています。
OEMしているとはいえライバル会社でもある他社に、改ざんしたデータをそのまま渡し分析され問題発覚なんて、三菱自動車はどうしちゃったの?ってくらいの出来事です。
あれだけのリコール隠しをしてもグループの力で蘇りましたが、やはりそういった甘い考えが経営陣に残っていたのでしょうね。他の自動車会社だったらありえないようなことが未だにまかり通っていたということでしょう。
自動車産業といえば日本を代表する産業であります。
この三菱1社のために世界中の目が日本の自動車メーカーに対して厳しくなってしまう恐れがあるのが残念でなりません。
少し前にVW社のディーゼルエンジン排気ガス不正が世界中で騒がれたばかりで、日本メーカーの名前が上がってこなかったことを私は誇りに思っていました。
国内の街頭検査でもマツダのクリーンディーゼルは走行中でも基準値以下の排気ガスの汚れしか出ておらず、日本の「本物の」技術力の高さを嬉しく思っておりました。
今回この車種は販売中止となり、減税されていた税金分を三菱が負担することになったそうですが、VWと同じで一番の被害者はユーザーです。実際よりも燃費の悪い車に乗らされていて減税できなくなったぶんの税金は払いますじゃすまされないですよ。ガソリン台払ってるのは誰だと思っているのでしょうか?
またリコール隠しでもユーザーに迷惑をかけて、毎日信頼回復のために夜遅くまでリコール作業をやっていたのは「販売店」の従業員です。
「メーカー」は車を作り「販売店」へ卸して直接ユーザーと関わりがあまりありませんが、「販売店」は「メーカー」が起こした不祥事に対しユーザーへお詫びし苦情に追われ毎日遅くまで作業しなければなりません。(リコール隠しのころは夜12時をすぎても工場の電気が点いているディーラーを見かけました。)
企業体質が甘すぎるとしか言えない事件です。
せっかく信頼回復した三菱自動車でしたが、今回の件でまたも大きく信頼を落としてしまったことは間違いありません。
まだ車種が増える可能性も残っており、数日は三菱自動車からは目が離せない状況です。
長くなってしまいました・・・今日もがんばりましょう(^^;
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