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2008年01月18日
猫姫の舞踏 5
「なにぃ・・・っ・・・・おまえら・・・・」 言い終わらないうちにリーダー格の男は空中を舞い地面にたたきつけられた。 「ぐぅ・・・っ・・・  お・・・おまえら・・・『魔眼のモノ』だったのか・・・」 ノアールに剣をつきつけられたまま身動きできない男が 「あ・・・兄貴   なんだよその『魔眼のモノ』ってのは  やばいやつらなのかよぉ」 リーダーにそう問いかけつつ今の状況を見せつけられてぶるぶる震えだした。 「まぁ・・・おまえひとりなら欠片すら残さず消されちまうかもな  おぃ、ねぇちゃん  もうこれ以上手出しはしねぇ  そいつを放してやってくんねえか」 「そうね  あなた、頭はよさそうね  わたしたちのことも知ってるみたいだし  他言するようなバカなまねもしないでしょ」 そういいながらノアールは男の尻を蹴ってリーダーの方へ追いやった 「ブラン、お菓子はだいじょうぶだった?」 「もっちろん! クッキー一枚だって欠けてもいないわ」 「それはよかった  さ、早く帰りましょ  寒くなってきたわ・・・」 ふたりはまるで何事もなかったかのように歩き出した。 その背中を目で追いながら、まだ震えのとまらない男がリーダーに聞いた。 「兄貴・・・いったいなんだったんだよ、いまのは  俺たちがあいつらに声かけてものの10分とたっちゃいねぇぜ  兄貴ほどの男があんなに簡単に・・・  まるで夢みてたみてえだ・・・」 「ああ・・・あれが『魔眼のモノ』の力さ  あれでも多分かなり手を抜いてるぜ」 リーダーは苦笑しながら気を失った男を抱き起こした。 「おい! いつまで寝てんだ! いくぞ!」 「ぁぁ・・・ぁ・・・なんだぁ・・・?  なにがあったんだ・・・女はどうした・・・?」 「まぁ とにかくここを離れよう  知ってるやつらに見られたらえらい恥かいちまう」 よろよろと歩く男を支えながら 「なぁ・・・ちゃんと教えてくれ兄貴  あいつら『猫』だよな  『猫』のことをそう呼ぶのか?」 「ちげぇよ  『猫』もほとんどのやつらはおれたちとそう変わらない  見た目と、ほんの少し足腰が丈夫で速く走れたり高く跳べたり  それくらいしか違いはねぇさ  しかし・・・おれも噂でしか聞いたことはなかったんだが・・・  『猫』の中には突然変異かなにかで異常な能力を持つものが  何万人だか何百万人だかに一人くらいの割合で現れることがあるらしい  どんな能力なのかもはっきりとはわかってないらしいがな  それを『魔眼のモノ』と呼ぶって話だ」 (キリン)

Posted by 黄輪 at 18:50 | 猫姫の舞踏 | この記事のURL


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