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さよならディープインパクト

史上6頭目の三冠馬ディープインパクトがなくなった。みなさんもすでにご存じかとは思う。
17歳だったという。まだまだこれからなのに・・・という思いと同時に、もうそんなになっていたのか、との思いもある。

ディープインパクトの戦績や種牡馬成績をいまさら振り返る必要もないとは思う。ただ、ディープインパクトといえば、おそらく種牡馬になってからもなお、日本で最もファンの多い馬だったのではないか、という印象がある。

ということは、私など真っ先に「アンチ・ディープインパクト」を宣言する立場だった。それに、種付け中止のニュースを耳にして以来、正直こういうことになってしまうのではないかという不吉な予感(その根拠は、やはりあまりにも過酷すぎる環境だった、ということ)もあったから、今日の訃報にも正直それほど驚かなかった。

確かに驚きはしなかった。ただ、半ば予感していながら、たいへんなショックではあった。ファンでもないのに、そしてこれでもかというほどイヤな予感も確かにあったにもかかわらず、ひどいショックを受けたのだ。

競馬という少々特殊な世界でなくても、こういうことはそうしょっちゅう起こるものではない。PL学園野球部が廃部になって以来の、立ち直るまでにちょっと時間がかかりそう・・・というくらいの衝撃だった。

いまさらながらにして、これがディープインパクトのすごさなんだと再確認させられた。今はまだいい。しかし3年経ち、4年が経ったとき、「父ディープインパクト」という名刺代わりの印字が施された競走馬の姿を目にしなくなったとき、ほんとうの寂しさが、きっとこみあげてくるのだろう。それを思うと、今から憂うつである。

改めて、ディープインパクトととは、そういう馬だったのだと思う。
さよなら、ディープインパクト。
   
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