2017年03月24日
日曜中京〜第47回高松宮記念(GT)他
先週の中京芝コースは、昨年ほど速くはないものの、例年の春の中京にくらべるとそこまで遅くもないという中途半端な馬場。芝1400mのファルコンSはしかしレースレコードの1分21秒1だから、やっぱり多少馬場は速い。
多少ならいいが、昨年の高松宮記念の週は「うそだろぉ?」というくらいの超高速馬場が忽然と出現し、私に限らず多くの競馬ファンが困惑しなければならなかった。今年もとりあえずそのあたりが不安である。
ただ、昨年は馬場のことでずいぶんバッシングめいた意見も見られたし、今年は日曜日に雨が降るかもしれないというところを踏まえつつ・・・
◎ スノードラゴン(どん底は脱した。9秒台中〜後半ならまだ可能性ある)
○ バクシンテイオー(外差し決まる馬場、展開なら)
▲ ヒルノデイバロー(安定&上昇の雰囲気)
△ レッドファルクス(香港は相手以前に競馬していない)
△ クリスマス(意外性ならこの馬)
△ レッツゴードンキ(牝馬の割りにパワータイプ)
△ メラグラーナ(本格化認めるものの浮沈が大きく)
△ トウショウピスト(12月の中京の走りはちょっとしたもん)
ということで、まあ土曜日の馬場を見てから考えたほうがよさそうな雰囲気マンマンである。馬券より何より馬場が波乱含みでちょっとイヤな感じだなぁ・・・だからというわけではないが、今週本腰を入れて馬券を買いたいのは、土曜の中山メインである。
土曜中山〜第65回日経賞(GU)
とにかく素晴らしいメンバー構成、もしかしたら高松宮記念よりもいいメンバーだし、新設GTの大阪杯よりも目移りするメンバーなのではないかというくらい、今後を占う上で非常に重要なレースである。とはいえ、GT馬がゴロゴロ出走してくるわけでもないから、どちらかといえば昨年までの「産経大阪杯」のイメージか。
圧倒的人気になるのが、現在古馬王道路線の「3強」の一角を担うゴールドアクター(父スクリーンヒーロー)だろう。これを追うのが、現4歳の「最強世代」がクラシックを分け合い、中でも一番「強かったなぁ・・・」と感じられた皐月賞を勝ったディーマジェスティ(父ディープインパクト)か。
しかし菊花賞ではそのディーマジェスティに先着を果たし、その前の札幌記念ではあのモーリスにも際どく迫り実力は間違いないレインボーライン(父ステイゴールド)は、今回はデムーロを配し、このメンバーでも人気を背負うことになる。そして個人的に注目しているのが、日経新春杯が素晴らしい内容の2着だったシャケトラ(父マンハッタンカフェ)、今のところ対抗予定である。
展開はどうか。逃げそうなヤマカツライデン(父シンボリクリスエス)が津村騎手に、そして上がり馬ミライヘノツバサ(父ドリームジャーニー)は藤岡兄へそれぞれ乗り替わるというのが非常に微妙。どちらもテン乗りである。
確かに中山は内回りも外回りもゴールドアクターは得意中の得意ではあるが、昨年、まさかゴールドアクターがあんなに苦しむことになるとは予想できなかった。その原因となったのが、この日経賞だった。
昨年は日経賞でかなり仕上がっていた印象。天皇賞ではテンションが上がりすぎて大凡走に終わり、完全にリズムを崩すことになった。おそらく、今年は昨年ほど仕上げてはこない。しかも今年は多頭数の外枠・・・多少緩い状態で下してくるだろう。明らかにメンバーは今年のほうが強い。
ディーマジェスティーは、さすがにサトノダイヤモンドより強いとは言えなくなってしまったが、ポテンシャルという意味で、マカヒキよりは上だと思う。ただ、昨年も菊花賞の前に懸念した、皐月賞、そして状態一歩のダービーでの激走の反動が昨年秋の不調につながった可能性が大きいとみている。
とすると、もしかしたらディーマジェスティーは想像される以上に深手を負っている可能性もある。復活してほしい気持ちはあるのだが・・・
ヤマカツライデンにしてもミライヘノツバサにしても、スローペースでは逃げない。有馬記念コースは、流れるレースはかなりスタミナを要するレースになる。瞬発力や器用さではなく、底力を要する。そして日経賞だけに、成長力は非常に大きなポイントになる。
横山典弘騎手に乗り替わってきたハーツクライ産駒ナスノセイカンに期待する。前走金鯱賞は、道中は丸山騎手が非常にうまく乗っていたが、追い出されてから、多少馬自身がササったこともあるかもしれないが、右へ左へとだいぶロスの大きい競馬になってしまっていた。
由緒ある牝系で、活力はさほど感じられないが、およそ2000mの感じではない。こういう距離で、しかもタフな流れになると良さが出そう。ナスノセイカンの成長力に期待したい。
相手はシャケトラ。前回は軽ハンデながらもゴール前で競り落とされるという内容で、今回は大幅に相手強化でなおも人気サイドに支持されている。ふつうなら絶対に買いたくないタイプである。
しかしこのシャケトラという馬、ここまでの競馬を見る限り、どうもまだ馬自身が幼すぎて、素質だけで走っている印象がある。ぶっちぎれそうな手ごたえでも小差勝ちに終わり、前走のように差し切れる手ごたえながらも押し切られてしまう・・・
確かに、こういうタイプは勝負根性に欠けるところがあるのかもしれないが、いや、シャケトラの場合、競馬をしているというよりも、仲間たちと一緒に楽しく走っているというふうに見えて仕方がない。キャリアが浅いこともあるが、どうも相手に合わせてしまっているところがある印象を受ける。
今回は相手が大幅に強化される――だからこそシャケトラを買いたいのである。このレースでシャケトラが強いのか弱いのか、シャケなのかトラなのか(?)がある程度はっきりするのではないかという気がする。これは非常に楽しみである。
注目のレインボーラインは、昨年休みなく使われながら徐々に力をつけていくという成長力はいかにもステイゴールド産駒らしく、そういった意味では当然ここも勝機だろう。しかしデビューから2戦負けていたように、そして多くのステイゴールド産駒がそうであるように、緩い状態では力を発揮できない懸念がある。本領発揮は「次」と見ている。
であれば、同じステイゴールド系でも使われながらこちらも力をつけ、ゴールドアクターに次ぐ中山巧者ぶりを見せるミライヘノツバサの一発も期待したいところ。前走AJCCでは3着ながら本命のナスノセイカンは完封していただけに、評価を下げるわけにはいかない。
人気勢はもちろん押さえるが、ほんとうにワクワクするレース。馬券はもちろん(日経賞ということでテンジンショウグン、ネコパンチのエダテルさんのプランスペスカは押さえる)、レース自体を堪能したい。
◎ ナスノセイカン
○ シャケトラ
▲ ミライヘノツバサ
△ レインボーライン、ゴールドアクター、ヤマカツライデン、ディーマジェスティー、プランスペスカwithエダテル
多少ならいいが、昨年の高松宮記念の週は「うそだろぉ?」というくらいの超高速馬場が忽然と出現し、私に限らず多くの競馬ファンが困惑しなければならなかった。今年もとりあえずそのあたりが不安である。
ただ、昨年は馬場のことでずいぶんバッシングめいた意見も見られたし、今年は日曜日に雨が降るかもしれないというところを踏まえつつ・・・
◎ スノードラゴン(どん底は脱した。9秒台中〜後半ならまだ可能性ある)
○ バクシンテイオー(外差し決まる馬場、展開なら)
▲ ヒルノデイバロー(安定&上昇の雰囲気)
△ レッドファルクス(香港は相手以前に競馬していない)
△ クリスマス(意外性ならこの馬)
△ レッツゴードンキ(牝馬の割りにパワータイプ)
△ メラグラーナ(本格化認めるものの浮沈が大きく)
△ トウショウピスト(12月の中京の走りはちょっとしたもん)
ということで、まあ土曜日の馬場を見てから考えたほうがよさそうな雰囲気マンマンである。馬券より何より馬場が波乱含みでちょっとイヤな感じだなぁ・・・だからというわけではないが、今週本腰を入れて馬券を買いたいのは、土曜の中山メインである。
土曜中山〜第65回日経賞(GU)
とにかく素晴らしいメンバー構成、もしかしたら高松宮記念よりもいいメンバーだし、新設GTの大阪杯よりも目移りするメンバーなのではないかというくらい、今後を占う上で非常に重要なレースである。とはいえ、GT馬がゴロゴロ出走してくるわけでもないから、どちらかといえば昨年までの「産経大阪杯」のイメージか。
圧倒的人気になるのが、現在古馬王道路線の「3強」の一角を担うゴールドアクター(父スクリーンヒーロー)だろう。これを追うのが、現4歳の「最強世代」がクラシックを分け合い、中でも一番「強かったなぁ・・・」と感じられた皐月賞を勝ったディーマジェスティ(父ディープインパクト)か。
しかし菊花賞ではそのディーマジェスティに先着を果たし、その前の札幌記念ではあのモーリスにも際どく迫り実力は間違いないレインボーライン(父ステイゴールド)は、今回はデムーロを配し、このメンバーでも人気を背負うことになる。そして個人的に注目しているのが、日経新春杯が素晴らしい内容の2着だったシャケトラ(父マンハッタンカフェ)、今のところ対抗予定である。
展開はどうか。逃げそうなヤマカツライデン(父シンボリクリスエス)が津村騎手に、そして上がり馬ミライヘノツバサ(父ドリームジャーニー)は藤岡兄へそれぞれ乗り替わるというのが非常に微妙。どちらもテン乗りである。
確かに中山は内回りも外回りもゴールドアクターは得意中の得意ではあるが、昨年、まさかゴールドアクターがあんなに苦しむことになるとは予想できなかった。その原因となったのが、この日経賞だった。
昨年は日経賞でかなり仕上がっていた印象。天皇賞ではテンションが上がりすぎて大凡走に終わり、完全にリズムを崩すことになった。おそらく、今年は昨年ほど仕上げてはこない。しかも今年は多頭数の外枠・・・多少緩い状態で下してくるだろう。明らかにメンバーは今年のほうが強い。
ディーマジェスティーは、さすがにサトノダイヤモンドより強いとは言えなくなってしまったが、ポテンシャルという意味で、マカヒキよりは上だと思う。ただ、昨年も菊花賞の前に懸念した、皐月賞、そして状態一歩のダービーでの激走の反動が昨年秋の不調につながった可能性が大きいとみている。
とすると、もしかしたらディーマジェスティーは想像される以上に深手を負っている可能性もある。復活してほしい気持ちはあるのだが・・・
ヤマカツライデンにしてもミライヘノツバサにしても、スローペースでは逃げない。有馬記念コースは、流れるレースはかなりスタミナを要するレースになる。瞬発力や器用さではなく、底力を要する。そして日経賞だけに、成長力は非常に大きなポイントになる。
横山典弘騎手に乗り替わってきたハーツクライ産駒ナスノセイカンに期待する。前走金鯱賞は、道中は丸山騎手が非常にうまく乗っていたが、追い出されてから、多少馬自身がササったこともあるかもしれないが、右へ左へとだいぶロスの大きい競馬になってしまっていた。
由緒ある牝系で、活力はさほど感じられないが、およそ2000mの感じではない。こういう距離で、しかもタフな流れになると良さが出そう。ナスノセイカンの成長力に期待したい。
相手はシャケトラ。前回は軽ハンデながらもゴール前で競り落とされるという内容で、今回は大幅に相手強化でなおも人気サイドに支持されている。ふつうなら絶対に買いたくないタイプである。
しかしこのシャケトラという馬、ここまでの競馬を見る限り、どうもまだ馬自身が幼すぎて、素質だけで走っている印象がある。ぶっちぎれそうな手ごたえでも小差勝ちに終わり、前走のように差し切れる手ごたえながらも押し切られてしまう・・・
確かに、こういうタイプは勝負根性に欠けるところがあるのかもしれないが、いや、シャケトラの場合、競馬をしているというよりも、仲間たちと一緒に楽しく走っているというふうに見えて仕方がない。キャリアが浅いこともあるが、どうも相手に合わせてしまっているところがある印象を受ける。
今回は相手が大幅に強化される――だからこそシャケトラを買いたいのである。このレースでシャケトラが強いのか弱いのか、シャケなのかトラなのか(?)がある程度はっきりするのではないかという気がする。これは非常に楽しみである。
注目のレインボーラインは、昨年休みなく使われながら徐々に力をつけていくという成長力はいかにもステイゴールド産駒らしく、そういった意味では当然ここも勝機だろう。しかしデビューから2戦負けていたように、そして多くのステイゴールド産駒がそうであるように、緩い状態では力を発揮できない懸念がある。本領発揮は「次」と見ている。
であれば、同じステイゴールド系でも使われながらこちらも力をつけ、ゴールドアクターに次ぐ中山巧者ぶりを見せるミライヘノツバサの一発も期待したいところ。前走AJCCでは3着ながら本命のナスノセイカンは完封していただけに、評価を下げるわけにはいかない。
人気勢はもちろん押さえるが、ほんとうにワクワクするレース。馬券はもちろん(日経賞ということでテンジンショウグン、ネコパンチのエダテルさんのプランスペスカは押さえる)、レース自体を堪能したい。
◎ ナスノセイカン
○ シャケトラ
▲ ミライヘノツバサ
△ レインボーライン、ゴールドアクター、ヤマカツライデン、ディーマジェスティー、プランスペスカwithエダテル
【(カテゴリなし)の最新記事】
投稿者:ASHIGE2|16:41
この記事へのコメント