2018年07月29日
2018年7月30日〜8月3日の主要経済指標
【1. 先週備忘】
前7月16日〜7月20日週の主要通貨ペアの動きを下図に纏めます。この図の始値は先週終値を採用しています。
日足と見間違うぐらい動かない週でした。
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JPYが買われた理由は、31日の日銀金融政策決定会合でETFの購入配分見直しを検討すると日経新聞が報じたため、です。米欧の貿易交渉がひとまず合意されたことによって、日本(と日本との貿易額が大きい中国)との交渉が残っていることが意識されたことも、JPY買の一因かも知れません。日銀は先週2度の指し値オペを行い、金利上昇を抑え込む姿勢を見せたものの、USD買材料への反応が小さかった週だったので、USDJPYはJPY高側に動きました。
USDは、買材料に小さく、売材料に大きく反応しました。
欧州との貿易合意はEUR買に繋がり、それが結果的にUSD売に繋がりました。また、フェイスブックやツイッターの株価が大きく下げたことが報道されました。今週も米企業決算が続くため、米株価が日経株価に影響してUSDJPYの動きに影響を与える状況が続きそうです。
米GDPは市場予想通り+4.1%と高い伸びを示したものの、事前に米大統領ほかがこの結果を話していたため、たいしたUSD買は起きませんでした。米大統領はUSD高を歓迎していないので、やり口がさすがでした。
EURは、25日の米欧貿易合意で買われ、26日のECB金融政策発表で売られました。
貿易問題での米欧合意が25日に行われ、EURは買われました。合意内容は、@ 自動車を除く工業製品に対する貿易障壁の撤廃に向けて取り組むこと、A EUは米国産大豆と原油の輸入増を目指すこと、です。
ECBの金融政策の現状維持は市場予想通りで、政策発表後のECB総裁会見では「(貿易摩擦などのリスクは)現時点で金融政策の道筋変更を正当化しない」との見解を示されました。金融政策の道筋とは、@ 債券買入プログラムの年内終了、A 政策金利は2019年秋に変更、を指しています。@は時期の変更に関わる話が材料となり、Aは時期の変更(2019年10月との見込み)と程度見込みの修正(+0.1%との見込み)の修正が今後も材料となります。
GBPは、24日に今後のEU離脱交渉を首相自ら主導する旨、報道されました。そして、25日には関税同盟に関する英国提案をEUが拒否した旨、報道されました。
8月中旬にもEUとの交渉が行われるそうですが、自然に考えれば、今後は合意なし離脱に備えた話題が増えるでしょう。EU側では既に19日、欧州委員会が期限内の離脱交渉合意に至らなかった場合のサプライチェーンの混乱に備えるように域内企業に注意喚起を行っています。
AUDは、米中貿易摩擦が収まるまで大きく買えません。
USDJPY以外は、貿易摩擦は経済好調なUSD高に、その緩和はUSD安に繋がることが、ここ最近の動きです。米豪金利が逆転したことも影響しています。
【2. 今週予習】
今週は、8月2日にFOMCとMPCが行われます。
FOMCは、米大統領が(USD高に繋がる)利上げを歓迎しない旨を発言以来、最初のFOMCになります。これまでの淡々と利上げを続ける方針が影響を受ければ、USD売に繋がります。
MPCは利上げ予想が多数を占めているものの、政権混乱時に政策変更するのかという疑問を呈した解説記事も一読に値します。市場予想が利上げでも、ちょっと安心できません。
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今週の主要経済指標の発表予定を示します。太字は過去の指標発表直後の反応分析にリンクしています。
7月30日(月)
注目指標無し
7月31日(火)
15:30 日銀総裁会見
18:00 7月集計分欧州HICP速報値、4-6月期集計分欧州GDP速報値
21:30 6月集計分米国PCE
23:00 7月集計分米国CB消費者信頼感指数
8月1日(水)
17:30 7月集計分英国製造業PMI
21:15 7月集計分米国ADP雇用統計
23:00 7月集計分米国ISM製造業景況指数
8月2日(木)
03:00 米国金融政策(FOMC)
20:00 英国金融政策(MPC)
8月3日(金)
10:30 6月集計分豪州小売売上高
17:30 7月集計分英国サービス業PMI
21:30 7月集計分米国雇用統計
23:00 7月集計分米国ISM非製造業景況指数
以上
ーーー注記ーーー
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。詳細は「1. FXは上達するのか」もしくは孤独な英国人は減ったのかを参照願います。
注記以上
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