2018年06月03日
2018年6月4日〜6月8日の主要経済指標
ゴルフ場も老齢化が進んでおり、キャディを雇うのも大変です。客もキャディも飛んでいったボールが見えないのです。そこで目の良いキャディを雇うことにしましたが駄目でした。どこに飛んだと訊かれても、忘れちゃってたのです。
イタリアでは、反主流派政党による連立政権樹立を巡る混乱が起きています。反主流とは、EUに留まるという主流に対して、です。
5月21日、伊大統領がEUR懐疑派の経済相の指名を拒否し、再選挙の可能性が生じたことが発端です。もし再選挙となれば、それは実質的に欧州単一通貨EURの是非を問う国民投票になるとのことです。イタリアが英国に続いてEUを離脱すれば、EUもイタリアも経済的ダメージは計り知れません。
5月に大きく下げたEURは、先週には週足・月足の雲下端に達したことでとりあえず下げ止まっています。5月31日にとりあえず連立政権樹立で合意したことが好感されたようです。でも、大きな下げの途中で一旦休止というのは要注意です。伊国債格下げによる金融危機への懸念がまだ残っています。
損得だけで物事が決まる訳ではないにせよ、2010年のソブリン危機や2016年のブリグジットに伴う混乱を忘れちゃったのでしょうか。ちなみに、イタリアのEU離脱機器をイタレグジット(Itarexit)というそうです。
6月12日には、一時開催が危ぶまれていた米朝首脳会談が開かれます。米大統領は、そこで何かに署名することはないだろう、との見解を示したそうです。
忘れてはならないのは、もともと現大統領も北朝鮮もブラフによって交渉事を有利に運ぼうという傾向が強いことです。今回の合意が必須でないのなら、言いたい放題になるかも知れません。むしろ、中国と示し合わせているだろう北朝鮮の方が自制するかも知れません。中国の対米国連戦術は、自国を棚に上げて正論対処する傾向があります。北朝鮮経済の立て直しに、韓日米の資金が入るなら、中国には得な話です。
でも米大統領は、そんなこと覚えていないから、兆発されればイチコロの恐れがあるのです。
通商問題では、NAFTA・EU製品への追加関税を止めると言っておきながら、今度はそれを撤回したようです。詳細経緯を追っていなかったものの、きっと米国貿易赤字削減に向けた交渉が思い通りに進まなかったのでしょう。
11月の米中間選挙に向けて、共和党が苦戦すればするほど、何を言いだすかわからない局面が続きます。何を言っても誰にも相手にされなくなるほど無茶苦茶でない点が困ったことなのです。
FOMC前の株価下落リスクに加えて、突発的な要人発言リスクもあり、何か嫌な感じです。
今週6月4日〜6月8日は豪州指標中心(含金融政策)、来週(6月11日〜15日週)は日米欧の金融政策が中心となります。
本来なら、主要各国中銀の政策の違いが従来通りか際立つかに関心が高まる時期です。
6月5日のRBA(豪中銀)金融政策発表では、現状政策維持に加えて、米中貿易摩擦と豪中政治摩擦への不安が声明で言及される可能性が波乱材料です。先週、豪閣僚が中国経済担当TOPとの会談を拒否されたようです。これは、豪州内での外国資本による買収事案に審査強化が行われているためです。
6月14日のFOMCは、市場で利上げが既に折込まれています。FOMCは市場との対話を重視(市場に混乱を起こさないことを重視)しています。利上げは行われるにせよ、9月と12月にあと2回の利上げが行われるか否かと、株価への影響が関心事です。
6月14日のECB(欧中銀)金融政策発表では、現在の危機を助長しかねない政策が採られるはずありません。将来の利上げに向けての緩和縮小の現在の姿勢について、より慎重な姿勢が示される可能性があります。
6月15日のBOJ(日銀)金融政策発表は、現時点で話題に挙がる大きなテーマがないように思えます。
この稿は次週末に、このままの見方で良いか見直すことにしましょう。
今週の主要経済指標の発表予定を示します。太字は、過去の指標発表直後の反応分析にリンクしています。
6月4日(月)
10:30 4月集計分豪州小売売上高
6月5日(火)
13:30 RBA(豪中銀)金融政策
17:30 5月集計分英国サービス業PMI
23:00 5月集計分米国ISM非製造業景況指数
6月6日(水)
10:30 1-3月集計分豪州GDP
21:30 4月集計分米国貿易収支
6月7日(木)
注目指標なし
6月8日(金)
注目指標なし
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
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イタリアでは、反主流派政党による連立政権樹立を巡る混乱が起きています。反主流とは、EUに留まるという主流に対して、です。
5月21日、伊大統領がEUR懐疑派の経済相の指名を拒否し、再選挙の可能性が生じたことが発端です。もし再選挙となれば、それは実質的に欧州単一通貨EURの是非を問う国民投票になるとのことです。イタリアが英国に続いてEUを離脱すれば、EUもイタリアも経済的ダメージは計り知れません。
5月に大きく下げたEURは、先週には週足・月足の雲下端に達したことでとりあえず下げ止まっています。5月31日にとりあえず連立政権樹立で合意したことが好感されたようです。でも、大きな下げの途中で一旦休止というのは要注意です。伊国債格下げによる金融危機への懸念がまだ残っています。
損得だけで物事が決まる訳ではないにせよ、2010年のソブリン危機や2016年のブリグジットに伴う混乱を忘れちゃったのでしょうか。ちなみに、イタリアのEU離脱機器をイタレグジット(Itarexit)というそうです。
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6月12日には、一時開催が危ぶまれていた米朝首脳会談が開かれます。米大統領は、そこで何かに署名することはないだろう、との見解を示したそうです。
忘れてはならないのは、もともと現大統領も北朝鮮もブラフによって交渉事を有利に運ぼうという傾向が強いことです。今回の合意が必須でないのなら、言いたい放題になるかも知れません。むしろ、中国と示し合わせているだろう北朝鮮の方が自制するかも知れません。中国の対米国連戦術は、自国を棚に上げて正論対処する傾向があります。北朝鮮経済の立て直しに、韓日米の資金が入るなら、中国には得な話です。
でも米大統領は、そんなこと覚えていないから、兆発されればイチコロの恐れがあるのです。
通商問題では、NAFTA・EU製品への追加関税を止めると言っておきながら、今度はそれを撤回したようです。詳細経緯を追っていなかったものの、きっと米国貿易赤字削減に向けた交渉が思い通りに進まなかったのでしょう。
11月の米中間選挙に向けて、共和党が苦戦すればするほど、何を言いだすかわからない局面が続きます。何を言っても誰にも相手にされなくなるほど無茶苦茶でない点が困ったことなのです。
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FOMC前の株価下落リスクに加えて、突発的な要人発言リスクもあり、何か嫌な感じです。
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今週6月4日〜6月8日は豪州指標中心(含金融政策)、来週(6月11日〜15日週)は日米欧の金融政策が中心となります。
本来なら、主要各国中銀の政策の違いが従来通りか際立つかに関心が高まる時期です。
6月5日のRBA(豪中銀)金融政策発表では、現状政策維持に加えて、米中貿易摩擦と豪中政治摩擦への不安が声明で言及される可能性が波乱材料です。先週、豪閣僚が中国経済担当TOPとの会談を拒否されたようです。これは、豪州内での外国資本による買収事案に審査強化が行われているためです。
6月14日のFOMCは、市場で利上げが既に折込まれています。FOMCは市場との対話を重視(市場に混乱を起こさないことを重視)しています。利上げは行われるにせよ、9月と12月にあと2回の利上げが行われるか否かと、株価への影響が関心事です。
6月14日のECB(欧中銀)金融政策発表では、現在の危機を助長しかねない政策が採られるはずありません。将来の利上げに向けての緩和縮小の現在の姿勢について、より慎重な姿勢が示される可能性があります。
6月15日のBOJ(日銀)金融政策発表は、現時点で話題に挙がる大きなテーマがないように思えます。
この稿は次週末に、このままの見方で良いか見直すことにしましょう。
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今週の主要経済指標の発表予定を示します。太字は、過去の指標発表直後の反応分析にリンクしています。
6月4日(月)
10:30 4月集計分豪州小売売上高
6月5日(火)
13:30 RBA(豪中銀)金融政策
17:30 5月集計分英国サービス業PMI
23:00 5月集計分米国ISM非製造業景況指数
6月6日(水)
10:30 1-3月集計分豪州GDP
21:30 4月集計分米国貿易収支
6月7日(木)
注目指標なし
6月8日(金)
注目指標なし
以上
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本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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