1960年、日本の東海道本線金谷-藤枝間で、架線試験用電車クモヤ93000が175km/hの狭軌世界記録を達成しました。
クモヤ93000とは? クモヤ93000は、国鉄が開発した架線試験用電車で、新幹線用の試作パンタグラフを搭載しています。新幹線の開業に向けて、架線や車両の性能限界を試験する目的で使用されました。
175km/hの記録の意味
日本の鉄道技術:175km/hは、当時の狭軌鉄道では非常に高速で、日本の鉄道技術が世界トップレベルにあることを証明しました。
新幹線への布石:この記録は、新幹線の高速運行に向けた技術的な裏付けとなり、新幹線の開業に貢献しました。
鉄道史の金字塔:狭軌鉄道における最高速度記録として長くその地位を保ち、日本の鉄道技術の発展を象徴する出来事です。
試験の背景と成果
新技術の採用:試験区間には新しい技術が使われ、性能評価が行われました。
パンタグラフの確認:新幹線用試作パンタグラフの性能が高速走行時に確認されました。
データの影響:この試験で得られたデータは、後の鉄道車両設計に大きな影響を与えました。
記録の証
記念プレート:クモヤ93000の車体側面には、狭軌世界最高速度記録達成を記念するプレートが取り付けられました。
記念碑:記録達成地点近くの六合駅には、1995年に記念碑が建てられました。
まとめ クモヤ93000が記録した175km/hは、日本の鉄道技術の高さを示す重要な記録です。現代の技術水準と比較しても、当時の技術力や狭軌鉄道という条件を考えれば、その達成は非常に高いレベルでした。