詩 (61): 曲絵詩

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2019年04月30日

港町の坂道

港町の坂道
レンガの模様　えんびな花　裏道の薄暗さ
絵描きの町
こびれつく絵具
焼き付けられた出港の音
植物の蔦や大木で覆われた扉
特にいつもと変わらない
その扉の向こう
私は見てばかり
見せたものは
この扉の向こう
多分何も変わらんと思うが

タグ：WELCOME

posted by 柊太郎 at 22:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

カウンターが二色に別れていて
時代を跨ぐ
めちゃくちゃな商売をしている
足で絵を描き
口で走る
脳で色々と消化していれば問題ない
時間は戻らないが
編集すれば無理矢理戻せる
編集次第で未来にも過去にも行ける
まったくめちゃくちゃな商売だよと
客と店主がころころ入れ替わる
めちゃくちゃな商売は
伝播のお祭り
静かになると
夜の祭り
電波のお祭り
編集者の部屋はどんどん狭まる
胴上げされてそのまま二階の屋根に乗っかる

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タグ：胴上げ

posted by 柊太郎 at 13:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年04月29日

東洋の戦士

白紙の力は凄まじく
白い桜が散る様にみんな驚く
選挙用紙を貰ったらそのまま記入台に向かわず
白紙のまま出す
日本では今透明なグレーな桜が流行っているが
もっと白い桜を流行らせてもいいと思う

posted by 柊太郎 at 02:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

地下水脈の海月

宇宙とかなんとかほざいてる割りには海さえも渡っていないという真実
ほとんどアトラクションとして嗜む
朝が来れば自然と還る
手のひらの上に乗る懐中電灯
小人の木人形
夜の地下水脈へと続く隠し階段
昼間をずっと懐かしがっていた
暗い海を渡る海月にまた嘘をつかれた
ずっと泳いでいる
もう海も渡って全世界に知れ渡っている
電球を発明したのは素晴らしいことだと人々は口を揃えて言う
夜行性の生き物

タグ：エジソン

posted by 柊太郎 at 00:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

普通のねずみ

普通に生姜醤油ラーメンを食べる
基準は無い
車輪が廻る
水車小屋の古いテーブルの上で
普通に生姜醤油ラーメンをすする

タグ：長岡生姜醤油

posted by 柊太郎 at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年04月28日

食べ残し

もう探している時点で何かが見つかることが確定する
未来なんて何があって何が起きるかなんてわからないが
全部残さず食べたつもりでも何かが残り何かが起こる
お腹一杯になれば何も残らない
腹の底に眠る貪欲な生物がこの世のすべてを喰らい尽くしたとしても
僅かでも食べ残しがあれば
貪欲な生物はこの世に希望を観る
生物は希望を観る
僅かでも食べ残しがあれば
貪欲になれる

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posted by 柊太郎 at 22:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

親善試合

親善試合のためにコンディションを整えて準備万端で挑む
とにかくスポーツの良いところはどんな目的でさえ
思い切りプレイできるところであって
プロレスみたいに凶器を使ったり
場外で乱闘したりはしない
プロレスの親善試合が一番やばい
町中取っ組み合いのストロングスタイル
終いにはオープンカーで人混みに突っ込んでも無罪で終わるやつも出てくる

posted by 柊太郎 at 10:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

他人の事

自分のこととなるとやるしかなくなる
他人のこととなれば別に無理してやらなくていい
ずっと続きます
形や様式は変わるかもしれないが
老荘思想は代わらない
死ぬまでやる
いやそれは嘘
目を覚ます時はいつもベッドの上で寝たきり起きない
鳥のさえずりでも聴きながら

posted by 柊太郎 at 10:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

消化試合

あと三日間
されど三日間
消化試合に本気を出すやつが多すぎ
かくいう私もその中の一人
時代の流れが全て洗い流してくれると信じている
自分からプロレス技を仕掛けておきながら
年号が変わった瞬間に何事もなかったことにしようとしている

タグ：プロレス

posted by 柊太郎 at 00:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

赤い鉄下駄

赤い庭園を歩く
しゃれこうべの乗り物
羽子板をしている子供がつけた足跡
一つ飛ばしに宙を舞う
梅の花びら
赤い下駄で行く
ごつごつしてるぶっきらぼう
引き返すことはできない
そのまま足跡だけを残し行く侍

posted by 柊太郎 at 00:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

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