詩 (55): 曲絵詩

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2019年07月06日

しょうがなカカオ

合鍵を合鍵以外の用途に使うことくらいバカげてる
合鍵を合鍵と呼ばないことと同じように
あと大統領が百万人くらいいれば世界は平和になりそうだけど
偉そうにしている大統領でさえも
激しく怒り叱責している
つまり解決策なんてないということ
人生はうまくいく
今あるものが全てだから
解決するために生まれてきたんじゃない
人間は最初から間違える
悲しい生き物だから

posted by 柊太郎 at 23:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

妙な輝き

闇夜に咲く花に感銘を受けない理由は
それが発光生物ではないから
粋なことをする　わざとらしく
文字の浮かぶ花火　導線の光る飾り物
わざわざ夜を待って　江戸時代に時間を戻して明かりを灯す
街を駆ける飛脚
ろうそくの炎　代官達の談合
そこには何もない
掛け軸代わりの浮世絵の中
妙な輝きがある

タグ：浮世絵

posted by 柊太郎 at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

ため息

孤島に吹き飛ばされる
かもめの鳴き声と海に強い日射し
実は世界は水没して高い山々だけが残った
白熊達はジャマイカの陽気な音楽に踊り始める
みんなため息している
地球温暖化や北極海の氷が溶けても
それはそれで許せる

posted by 柊太郎 at 22:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年07月04日

137

ダブルバニッシュワードを唱える人
対をなす二つの世界は相殺される
さよならも言わず背中合わせにさよならする
それはとても良いこと
それでも物語はまだ終わらなくて
いつか目と目を合わせて大切なことを言えるようになること
ダブルバニッシュワードは良い言葉しかない
全てには未練が残る
ダブルバニッシュワールドに辿り着くための訓練

タグ：137

posted by 柊太郎 at 23:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年07月03日

桃色の峠

桃色の峠を越えたら春がくる
全部戻したい　桃色に
桃源郷の川から桃が流れてくる
春を越えたら桃色の都がある
全部進めたい　桃色に
応答は無し
桃色の都を越えよう
前より桃色の峠にはいくつか実が増えた
黄桃や白桃のデザート

posted by 柊太郎 at 23:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年06月30日

through

幸せは通り過ぎた
そのまま虚無感に包まれたまま時間は過ぎた
いざとなると何もできない
無力感も溺れたマーメイドを救う泡みたいに
とにかく朝まで渡航する
何も無いよりかはマシ
今はそれに乗る
味気ない深海の旅

posted by 柊太郎 at 22:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年06月29日

30年越しの天使

本音は暗い
図書館に置いてあるもの
本音も明るい
３０年経っても未だ脚光を浴び続ける
軋む床に射し込む光
三重にも重なった光
檸檬にエモいハモり
今日は雨降りで良かったな
30年ぶりに

posted by 柊太郎 at 22:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年06月28日

バッカス

南西の風　南西の太陽
ラーメンくらい食べさせろ
くそまずいラーメンでも南国のフルーツを前面に出汁た出だしが美味
トイレから出てくる店員
東西南北扉があって
一つの便器を群雄割拠みたいに争い奪い合う

posted by 柊太郎 at 23:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年06月26日

謎の門番

特に言いたいことが無いなら言わなくて良い
日を跨いでもきっとそう思っていることだろう
スイングドアの門番ならば行ったり来たりする
特に言わなくてもいいことだがあえて言う
特に言いたいことがないので

んにゃ～と鳴く猫がいる
その猫のせいでしりとりが終わらない
猫の門番ならば特に何も言わない
いろんな毛づやの猫がいる

タグ：門番

posted by 柊太郎 at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

2019年06月25日

大雨で川が氾濫して
川の主達の領土が拡がる
人間達は優雅にイカダに乗って釣りでもしてる
雷魚は常に様子を伺っている
深い海の暗闇
村の地下の貯水炉
電撃を帯びながら
門番は夜空の下で氾濫を防ぐ

posted by 柊太郎 at 22:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩

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