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2019年07月24日
「音を立てたら即死!」の『クワイエット・プレイス』。期待のパート2もまもなく!
『メリー・ポピンズ』の可憐さと対極といえばいいのか、あのエミリー・ブラントが凄い役に挑戦!
「音を立てたら即死!」がキャッチフレーズの『クワイエット・プレイス』(原題:A Quiet Place)で彼女が主役を演じたSFホラーです。
監督・脚本は夫のジョン・クラシンスキー。エミリー・ブラントの実生活での夫ですが、映画の中でも夫婦を演じる俳優として共演し、話題となりました。
強烈なストレスと脅威を与える「外敵=地球外生命体」の襲来は実にSF的ですが、おびえながらもたくましく生きる家族間の愛情は見どころです。
参考主演映画:『ボーダーライン』
あらすじ・物語の背景
視覚はないが、聴力が異常に発達した地球外生命体が地球を襲撃。
音を頼りに瞬時に近づき、鋭い触手で次々と人間を抹殺、ほぼ地球は彼らに制圧されていました。
そんな中、なんとか生き延びていたアボット家。家族5人は、外出時の会話は手話で行い足音を消す工夫をするなど、お互いに助け合って暮らしていました。
父親ジョン(ジョン・クラシンスキー)と母親イヴリン(エミリー・ブラント)夫婦、そして上の子ども二人はこの状況をなんとか理解するのですが、末っ子のビューはそうはいかなかったのです…。
あらすじ・ここが見どころ
(引用:
https://www.facebook.com/AQuietPlaceMovie/)
◇末っ子の男の子を失う!
映画の冒頭は、ショッキングなシーンからスタート。事情を呑み込めていない末っ子の男の子ビューは、罪のない不注意から、地球外モンスターの餌食となっていたのです。
廃墟となった街に生活品を探しに出かけた家族。遊び盛りのビューは楽しそうなおもちゃを見つけ拾うことに。
長女リーガン(ミリセント・シモンズ)が、おもちゃが作動しないよう電池を抜いてあげたにもかかわらず、ビューは無意識に動かしてしまったのでした。
静かな場所で、けたたましく鳴り響くおもちゃの機械音!
まさかの音におどろき、ビューに必死で駆け寄る父親ジョンでしたが、時すでに遅しでした。
◇次は母親イヴリンに迫る危機!
愛情深い家族でしたが、幼いビューを守ってあげられなかった悔いはずっと残ることに。
ピリピリとした緊張状態が続くアボット家。今度は、母親イヴリンに危機が迫ります。
イヴリンは妊娠していて、近々、臨月を迎えようとしていたのです。
出産となると、誰だって想像するのは陣痛に耐えかねた叫びや赤ちゃんの産声!
「音を立てたら即死!」という前提なのに、なぜこんなひどいシチュエーションを仕組んだの?と思いたくなりますよね!
◇早まる臨月で予想外のできごとが!
家族みんなで協力して、イヴリンの出産を見守ってあげる予定でいたはず!
しかし、とことん追い込むこのホラー映画は、なんとイヴリンの臨月が早まり、しかも夫も子供たちもみんな外出させてしまうのでした。
イヴリンの突然の破水!
イヴリンは自らの緊急事態を知らせるため、家の周囲に張り巡らされたランプを赤々と点滅させ家族に知らせることに。
そして自分は、出産のため防音施設のある地下へと移動し始めます…。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)身重の体をどうにか支えながら、音を立てずに地下への階段を急ぐイヴリン!
しかし、とんでもないことが待っていました。
古い階段に、なんとむき出しの釘が出ていて、イヴリンは思わずこの釘を踏んでしまったのです。
瞬間、あまりの痛さに大声を張り上げそうになるイヴリン。
口に手を当て、出てくる声を押し殺したつもりだったのですが…。
感想とおすすめ度
はたして、地球外モンスターはイヴリンの声に気付いたのでしょうか?出産は間に合ったのでしょうか?
家族は助けに駆けつけてくれないのでしょうか?
と、いくつもの心配を残しながらまだまだ二転、三転する映画です。ぜひ、最後までスリルを楽しんで下さい。
イヴリン演じる、エミリー・ブラントの凄い演技に圧倒されます!
2019年06月20日
『ボーダーライン』2つの意味。メキシコ国境と、合法・非合法捜査を分けたもの!
アメリカ大統領が、メキシコとの国境すべてに壁をつくるというトンデモない政策を発信。
日本人が聞くと驚くしかないのですが、一体、ここで何が起こっているのでしょうか?
映画の現場となる地域から、『ボーダーライン』という邦題はきっと「国境」に違いないと。
しかし、原題は「Sicario」(暗殺者)でした。
原題を聞くと、トンデモない政策もわかるような気がします。
今作の題材は、「国境」で起こっているトンデモナイ麻薬売買の現実と暗躍する組織の話。
真の「ボーダーライン」とは、なんと取締りと摘発を行う当局の手段が「合法かどうか」いうボーダーだったのです…。
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メキシコ国境、麻薬組織とテロの温床
麻薬組織やテロ活動の温床であるメキシコ国境はまさに無法地帯。
想像を絶する殺戮が、日々、繰り返されていました。
組織の壊滅に立ち向かうのは、今作の主役となる国防総省所属の特殊メンバーたち。
麻薬カルテルの幹部一掃という特命を受けたリーダー、マット・グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)。
彼の右腕となる国防総省コンサルタント、アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)。
そして、マットはFBIにも捜査協力を依頼するのでした…。
国防総省から受けた、最初の質問
(引用:
https://www.facebook.com/SicarioMovie/)
◇「家族はいるか?」の意味は
FBIで指名されたのは、関連捜査を担当していた女性専任捜査官のケイト・メイサー(エミリー・ブラント)。
ケイトが最初にマットから受けた質問が、「家族はいるか?」でした。
ケイトの「何をすればいいか」との質問に、自分たちのすることを見ていればいいと言うだけ。
シングルで子どものいないケイトでしたが、不安だけが募るケイトです。
そしてケイトには、もうひとつ彼らへの不信感がありました。それは、行動を共にするアレハンドロのこと。
◇非合法捜査では?疑うFBI捜査官
アレハンドロの捜査方法は、ケイトの所属するFBIとはまったく異なっており、目的のためなら非合法でもやってしまうのでした。
彼の素性は、映画の中で徐々に明かされますが、家族を過去に麻薬組織に惨殺された人物だとわかります。
ケイトは、合法捜査でないことをFBIの上司に直訴しますが、上司に却下されます。
そんな時、ケイトは地元メキシコ警察の警察官、テッドと知り合うことに。
◇秘密捜査のオトリに使われるケイト?
味方と思い一瞬気を許すものの、彼こそ麻薬組織に買収されている地元警官であることを見破ります。
しかし、テッドに先に攻撃され危うく殺されそうになるケイト。
その瞬間、タイミングよく助け出してくれたのはアレハンドロでした。
ケイトがとっさに思ったのは、自分は組織に買収されている警官をあぶり出すために、オトリに使われたのではないのだろうか?
ケイトとアレハンドロの駆け引きは、後半の謎解きへとつながのでしっかりご覧下さい…。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)この映画は、麻薬カルテルを壊滅させるために国防総省、FBI、地元警察が協力して計画をすすめていくという優しい映画ではありません。
アレハンドロの正体がわかるに従い、彼の本当の狙いがわかってきます。
さまざまな伏線が張り巡らされたこの映画。
一連の捜査にFBIの捜査官ケイトを同行させ、一部始終を目撃させたのも目的があったのです!
感想とおすすめ度
激しい銃撃戦や殺し合い場面にはちょっと痺れすぎるかも。
一方で、正義感が強く使命感だけで捜査に同行したケイトを演じるエミリーブラントにホッとします。
映画を通じてずっと流れる重低音が、見終わった後もずっと耳に残っています…。
続編『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』も合わせて見ると理解が深まります。
ボーダーライン スペシャル・プライス [ エミリー・ブラント ]
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