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2015年05月05日

そう言えば「くろアゲハ」加瀬あつし



 そう言えば、月間マガジンの表紙をみて、『くろアゲハ』というマンガを読んでいることを思い出しました。
 加瀬あつしといえば『カメレオン』というヤンキーマンガで有名ですが、『くろアゲハ』はその続編として世界観が繋がっています。

くろアゲハ(4) (講談社コミックス月刊マガジン)




 もともと昔カメレオンそのものが好きだった私としては嬉しいマンガです。が、私はこのマンガはカメレオンの続編としてというよりは、『くろアゲハ』としての魅力の方を楽しんでいます。

 ここでは、姉の飲み屋の手伝いで図らずも女装の腕を磨いて育ってしまった高校生の男の子が主人公です。主人公の男の子は、自分の好きな同級生の女の子(ヤンキー)を守るために、女装して彼女の前に現れたり、屈強なヤンキーを相手に立ち回るというわけです。
 そんなこんなでその女の子は主人公に好意を寄せるけど、それは女装時の華やかな彼(彼女)を慕っているのであって、普段の学校の彼については何の親慕もないばかりか変態扱いされっぱなしという。つまり、女の子は、男の姿の主人公と女の姿の主人公が同一人物だとは思っていないんですね。

 ただ、女装時の主人公は、その女の子とカメレオン時代に伝説となった暴走族OZの二代目をレディースでやるという話になった……という所で、カメレオンと世界観が繋がってくるわけです。
 カメレオンのキャラクター達は契機役として、OBとして、話の世界観を形成する補佐といった調子です。が、やはりカメレオンが好きだった人が多く読んでいるだろうことを考慮してか、(主人公や一番人気だったキャラクターを除いて)結構強調されて登場してきます。



 そういうわけで、『くろアゲハ』は女装モノのマンガなわけですが、女装した主人公の話が広く受け入れられるための第一条件ってものがあるように、私には思われるんです。
 それは、「主人公が、やむをえず女装をせざるをえない」という状況のあることです。
 もし、主人公の女装が自発的であれば、そのマンガは広く受け入れられないでしょう。つまり、求められているのは――嫌々女装して似合ってしまう――という筋書きなのです。

 このマンガの最大の魅力は、普段はどちらかというと屈強なヤンキーに怯えて暮らす側の主人公が、女装時には彼らを手玉にとって篭絡してしまうという所にある。そういう、屈強なヤンキー達とのやり取りの面白さという点では、カメレオンの香りが漂いますね。
 でも、あくまでそれは主人公の願いとは違うのです。カメレオンの場合は、ハッタリを効かせてヤンキーとして威張りたいという所に主人公の願いがあった。しかし、『くろアゲハ』の場合は、女装してヤンキー連中を篭絡しているわけですからこの事自体が願いであったら、本当にヒクでしょう? ここでの主人公の願いはあくまで「好きな女の子の為」である必要がある。
 だから、ヒロインの女の子のキャラクター性が多少薄くても別に良いのです。『くろアゲハ』のヒロインには、主人公の女装しての立ち回りの魅力を根拠付けるという重大な意味が……つまり、主人公の好きな女の子であるという意味があるのですから。



くろアゲハ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)




くろアゲハ(2) (講談社コミックス月刊マガジン)




くろアゲハ(3) (講談社コミックス月刊マガジン)



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