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2015年11月16日

中国と東京裁判(14):『梅汝璈日記』11

1946年4月29日月曜日
今日の裁判所は正式に一つの大きな仕事を処理した。それは起訴書の法廷への提出儀式があったからだ。提出の儀式は十時半ころに挙行され、私は九時半に方秘書と法廷に赴き、幾つかの事務処理をしてマクドゥガル氏らと裁判官会議室へ行って話をした。

十時半、検察長のキーナンが一冊の起訴書を携えて会議室に来て、その後に各国の陪審検察官も到着した(我国の検察官向明思氏は帰国していて、今日は劉子健秘書が代理)。裁判官たちは会議テーブルを囲んで座り、検察長は裁判長に対面して座り、各国の検察官たちは四周の窓際の椅子に座った。

検察長が裁判官たちに発言し、起訴準備の経過を略述した後に起訴書の提出を許可するよう求めた。裁判長はその要求に答え、秘書長に領収証を渡すよう命じた。それから検察長に裁判会議に列席するよう求め、彼の裁判開廷の起訴受理日時に関する意見を陳述し、所謂手続きArrangementは、裁判が正式に開廷する時に起訴を受理し、さらに個別に各犯人に「有罪」(guilty)か「無罪」(not guilty)かを尋ねる。これは英米法の特別な手続きである。大陸法系の国家では起訴Indictmentと手続きArrangementは区別しない。

キーナン氏が発言し、起訴書の副本を検察書はすでに複数準備しているので、裁判所は今日にでも各犯人に配り、彼らに起訴を認める(plead guilty)かそれとも起訴を認めない(plead not guilty)かを決定させる。これは簡単なことなので、キーナン氏は三四日もあれば十分だろうとのこと。この意見に基づいて、裁判所は今週の金曜日午前十時半に第一回目の法廷を開庭し、その時に検察処が正式に公開で各犯人を起訴し、各犯人および弁護士は法廷で「無罪」か「有罪」か声明を出す。

この決議の後、検察長と各国検察官たちは裁判官会議室を退出した。これでいわゆる起訴書提出(Return of Indictment)が完成し、費やした時間は総じて一時間にも満たなかった。この儀式は「室内」で挙行され(Judges sitting in chamber)、所謂「法廷」(Judges sitting in open court)で挙行されるものとは異なる。

会議が終わると、数人の新聞記者とカメラマンが入ってきて、そのうちの一人は中央社東京特派員の張仁仲氏であった。彼は活発で有能な青年である。彼はカメラマンに我々二人を一緒に撮影してもらった。彼は私について事務室に来て、私に幾つかの質問を提出した。彼は私の席が二番目で、裁判長の左手に座っていることに満足を表明した。彼はすでに外部で裁判官の席順の問題で多くの噂が流れており、それで裏でいろいろな駆け引きや論争があったことを知っているとのことであった。彼は私が国家が占めるべき地位を守った事を祝福し、必ず電報を打って本国で宣伝すると言った。私はこれは我国八年の流血を伴う抗戦の結果で、私個人の功績と言うことはできない。我々の国家が平和的な建設を努力しさえすれば、国際的な地位は必ず保持されて低下することはない。もし国家に何か起こったら、我々の地位もいかなる国際的な場においてであろうとおそらく低下は免れない。

裁判所の情況に関してと最近数日の手続き進行について、私は方秘書に一通り彼に説明してもらった。彼は十二時に去ったので、私はバーに行きヒギンズ氏とレーリンク氏としばらく話をし、ザリャノフ氏も席にいた。みな法廷が動き始めたので嬉しそうであった。

ホテルに戻ると、一緒に食事をする約束をしていたツ震組長と李済之博士はすでに私の部屋で待っていた。
ツ震氏はあさってに米国に行き、ワシントンの極東委員会の賠償会議に出席する。李氏があさって帰国するのは、中央研究院と国立博物館のたくさんの仕事が彼を待っているからである。

食事は部屋で取り、我々は食べながら愉快に話をし、別れた時にはすでに三時過ぎであった。昼寝をして起きると、中国連参処に中央社の電報を見に行き、淡如(王之将軍)を乗せてホテルに戻った。数日前にあった王さん(日本に来て初めて会った中国人のお嬢さん)は、何かのことで淡如(王之将軍)を尋ねてきた。淡如(王之将軍)は私を誘って食堂に夕食を食べに行った。食事の後映画を見たが、カラーでとてもにぎやかであったが、劇の感動は全くなかった。米国の映画はだいたいこんなものである。客人が去った後に、太極拳を練習し、シャワーを浴び、およそ十二時に寝た。

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