2020年09月02日
阪神・遥人 また快投で防御率0・93 7回2死満塁も矢野監督信頼の続投「打たれても俺の責任」
◇セ・リーグ 阪神2−1ヤクルト(2020年9月1日 甲子園)
「圧倒」や「翻ろう」といった言葉がよく似合う。順位を大きく左右する13連戦初戦のマウンド。阪神・高橋は大役を任されても普段通り、打者を斬り捨てた。
初回1死から山崎に左前打を許すと、ギアチェンジしたかのように力を解放した。復調傾向にある山田哲からツーシームで空振り三振を奪うと、強打の村上は外角149キロで見逃し三振。以降6回までは安打を許さず、3回以降の4イニングは全て3者凡退に封じた。
精神的な強さが結果に表れた。観客が席を離れるほどの強い雨が降った4回。動揺せず山崎、山田哲、村上を3人で料理した。7回は同点とされて、なおも2死満塁。代打・青木に対し、3ボールまで追い詰められた。だが、最後まで心は乱さない。5球目で遊ゴロに打ち取り、最少失点でしのいでみせた。
「試合をつくることはできたと思いますが、粘ることができず悔しい。野手の守備にも助けられていたので抑えたかったです」とコメント
勝ち星をつかめなかっただけに、コメントには悔しさがにじんだ。とはいえ、7回3安打1失点は文句の付けようがない。今季初登板から4試合連続でハイクオリティースタート(7回以上自責2以内)を達成し、防御率は0・93。矢野監督から寄せられる信頼は、当然、絶大なモノだ。
「(7回2死満塁は)迷ったしね。球数もどんどん増えていってたし」と交代も頭をよぎったが、答えは続投だった。「あそこまでいってくれた。ハルトに任せる。たとえ打たれたとしても、俺の責任として受け止められるような内容で投げていたんでね。良く粘ってくれた」。腹をくくれるほどの、快投だった。
次回登板は8日のDeNA戦が基本線だ。こよいのようなパフォーマンスを発揮すれば、今季初対戦となる重量打線も抑えられる可能性が十分にある。
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