2020年09月01日
倒産相次ぐパチンコ店、「営業をやめさせろ」はもう言わせない努力続く
新型コロナウイルス感染による緊急事態宣言で、98%のパチンコ店舗が休業要請に応じた。応じない残り2%がワイドショーなどで取り上げられ、自治体に「営業をやめさせろ」という通報が殺到した。
業界団体の全日本遊技事業協同組合連合会は「ホールから絶対にクラスターを出さない」との通達を出し、業界をあげて防疫対策に取り組んでいる。1店舗でもクラスターが発生すれば業界全体が批判の標的になりかねないとの危機感がある。
パチンコ店に特有の条件もあろう。客同士が対面にならず、会話が少ない。もともと喫煙者の利用を前提とした施設のため換気量が多い。1台空けた遊戯台の利用、入り口の開放、ハンドルや玉の消毒といった自助努力を重ねている。
秋冬の感染拡大に備え、科学的な根拠の解明に向けて検討を始めた。再び休業要請の対象にならないよう、安全性を実証し外部に説明できるようにするという。
換気方法などは工場や他業種の感染対策にも応用できるかもしれない。すでにパチンコ店の倒産や店舗閉鎖は相次いでいる。コロナ禍はイメージだけでクロと決めつける社会の風潮を助長した。地道な努力を続けることで、汚名返上につなげたい。
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