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2017年10月01日

イギリス王室の至宝 黒太子のルビー

現在、イギリス王室が戴冠式に用いる王冠やその他の宝器などはロンドン塔に陳列されており、誰でも見ることが出来る。そこにあるイギリスの第一公式王冠を見ると、その正面中央、世界有数のダイヤモンドである“カリナンU”の上部に、重さ170カラット、長さ約5cm、雌鶏の卵ほどの大きさの、見事な赤色の宝石が嵌め込まれているのが分かる。これが有名な”黒太子のルビー”で、イギリス王室の宝器の中でも最も重要な物の一つとされている宝石である。

black-princes-ruby.jpg

“黒太子のルビー”という呼び名からも分かるように、この宝石は14世紀のイギリス王エドワード三世の長男で、戦には黒甲冑を着用したエドワード皇太子がかつて所有していたものである。1367年、黒太子がペドロ残酷王を助けるためにナバレーテの戦いでエンリケ軍を打ち破った際、謝礼としてペドロ残酷王からエドワード黒太子へ贈られたことに由来している。

Black Prince.jpeg

“黒太子のルビー”は、長い間本物のルビーだと信じられていたが、現在ではルビーではなくスピネルだということがハッキリしている。

Edward, the Black Prince.jpg


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