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2016年09月19日

ルシファーと共に地獄に落ちた魔性の宝石“エメラルド”(緑石)

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ルシファーと言えば、地獄に数万も存在する大小様々な悪魔たちの首領であり、悪魔サタンと同一視される大魔王である。
だがルシファーは、最初から悪魔だったわけではない。ルシファーは元々は天界で最も美しく、最も神から愛された大天使だった。しかも大天使の中でもただ一人、神の右側に座ることを許された大天使である。

ルシファーという名の語源は、ラテン語で「明けの明星(金星)」「光をもたらす者」の意味がある。その言葉の通り、大天使だったルシファーの身体は様々な宝石で飾られており、キラキラと輝いていた。ある伝説では、ルシファーは美しい緑色に輝く王冠を被っていたが、それはエメラルドで出来ていたという。別な伝説では、ルシファーの額には第三の眼があり、それがエメラルドだったと言われている。

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しかし、ルシファーの名が「金星」を意味しているのは、なにやら象徴的である。金星は「明けの明星」と言われる通り、太陽が昇る前に東の空に駆け昇る。このため、世界中の神話において、金星はしばしば太陽に成り代わろうとする野心を持った神と結びついているのだ。
やがて、それらの金星神と似たような運命がルシファーにも訪れる。天界で最高の天使だったルシファーに高慢の心が芽生え、自分こそ神に相応しい存在だと思い始めたのだ。この高慢の心に、神の怒りが爆発する。ルシファーはついに天界を追放され、地獄の底に落とされたのである。

天界で最高の天使だったルシファーは、これ以降、地獄の悪魔たちを率いる大魔王となった。そして、天界で最高の天使を飾っていた聖なるエメラルドは、この時から地獄や悪魔と結びついた魔性の宝石に変わったのである。

★エメラルド‘魔性の石’エピソード1「聖ゲオルギウスのドラゴン退治伝説」
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5世紀頃、リビアにある小国シレナに恐ろしいドラゴンが棲みついた。このドラゴンは毎日シレナの城壁までやって来て生贄を求め、生贄が与えられないときには、毒の息を撒き散らして疫病を流行らせた。
シレナの王はやむを得ず、羊を生贄として捧げていたが、やがて羊の数が足りなくなり、人間の若者を生贄として差し出すようになった。そして終に、王の一人娘までがドラゴンの生贄とされることになったのであるが、この窮状を聞きドラゴンを退治したのが、シレナを訪れたカッパドキアの騎士ゲオルギウスである。
この伝説で、聖ゲオルギウスは典型的なキリスト教の聖人として描かれ、ドラゴンは悪魔そのものを表している。そしてミュンヘンにある聖ゲオルギウスの彫像はその身をサファイアで飾っており、ドラゴンはエメラルドで出来ているのだ。まさにサファイアが聖なる天界の石であり、エメラルドが邪悪な悪魔と関係深い魔性の宝石であることを見事に表しているではないか。この彫像はバロック時代に作られたものだが、このような彫像一つにも、宝石に纏わる古い伝説が息付いているのである。

★エメラルド‘魔性の石’エピソード2「聖杯=エメラルド伝説」
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聖杯とは、イエス・キリストが12人の使徒たちと一緒に過ごした最後の晩餐において、それを使って飲み物を摂ったと言われる聖なる杯のことである。この聖杯は、十字架上で処刑されたイエスの傷口から流れた血を受けたとも伝えられており、二重の意味で聖なる杯なのである。
アリマタヤのヨセフはイエスの遺体を埋葬したかどで投獄されたが、聖杯が望む食べ物を何でも出現させる魔術的な力を持っていたため、数十年間も生き延びた。このエピソードが、ケルト神話の「生命の大鍋」と結び付き、「聖杯はルシファーのエメラルドから彫り出された」という伝説が生まれたと言われている。(※「生命の大鍋」は妖精の国にあり、無尽蔵に食べ物や酒を生み出し、死者を蘇らせる生命の源となる不思議な道具。) そのため、中世ヨーロッパの教会は、聖杯をキリスト教のシンボルとして十分に祝福を与えることをしなかった。

★エメラルド‘魔性の石’エピソード3「錬金術師ヘルメス・トリスメギストスのエメラルド板」
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錬金術の祖とされるヘルメス・トリスメギストスは神話的に王(人間)とされているが、元々はエジプトの知恵の神トートであり、ギリシアの冥界の神ヘルメスと同一の存在である。(※「トリスメギストス」は「三重に最も偉大な者」の意) そして、3226年間も地上に君臨し、3万6525冊もの本を書いた。
このヘルメス・トリスメギストスは、死ぬ前に錬金術の奥義をエメラルドの小片に書き記したとされており、その「エメラルド板」は天界から落ちたルシファーのエメラルドから切り出されたものだと言われている。
「モーセの十戒」「ラジエルの書」といった神聖な書が天界の宝石であるサファイアに書き記されたという伝説がある一方、錬金術のような魔術的な学問の奥義が、サファイアの対極に位置する魔性の宝石エメラルドに書き記されるというのは、いかにも出来すぎた演出である。

★エメラルド‘魔性の石’エピソード4「スペイン民話に見られるエメラルドの絶大な魔力」
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スペインの民間伝承に「魔法のエメラルド」という民話がある。小さい畑と雌鳥しか持たないお婆さんと孫が、地面に落ちていた魔法のエメラルドを見つけたものの、王様に奪われてしまうという話だ。雌鳥がエメラルドの魔法を使い、宮殿を破壊して王様を懲らしめ、大金を手に入れたお婆さんと孫と幸せに暮らすという筋書きから、「エメラルド=魔性の石」という象徴性が見てとれる。

★エメラルド‘魔性の石’エピソード5「オズの魔法使いとエメラルドの都」
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有名な児童文学である「オズの魔法使い」。この作品の中で、大魔法使いが治めるオズの国は、「エメラルドの都」という設定になっている。そしてこの大魔法使いは、主人公のドロシーと同じように風に流され、オズの国に迷い込んでしまっただけの「ただのペテン師」なのである。「誰もが緑色のメガネをかけなければならない」という決まりを作り、誰にも会わないように注意して国を治めていた「魔法など使えないただのペテン師」は、ドロシーとその仲間たちに正体を見破られてしまう。
この作品でも、エメラルドは怪しい魔性の石の象徴として扱われている。

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