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1. FXは上達するのか

小さなコツをいくつか覚えたって駄目です。勝てない原因をきちんと突き止めてからやり直しましょう。FXを楽しむためには「投資期間」が必要です。すぐに始めたって勝てないことは、FXに限らず、何事であれ同じなのです。だからこそ、その期間を短縮するための「方法論」が大切なのです。

   右矢印1 1-1. FXを楽しむために
   右矢印1 1-2. 順張りだって難しい
   右矢印1 1-3. 難しさの正体って何だ
   右矢印1 1-4. 投資を始める前に
   右矢印1 1-5. 先に数字で掴もう
   右矢印1 1-6. さあやり直そう
   右矢印1 おまけ. 買えば下がるのか
2. 経済指標の楽しみ方

このブログで扱う取引の理想は、経済指標発表前後の反応を着実に刈り取り、ポジションを持っている時間を最短化することです。

   右矢印1 2-1. 5つの原則
   右矢印1 2-2. ウソは嫌いだ!
   右矢印1 2-3. 規模
   右矢印1 2-4. リスク
   右矢印1 2-5. 小ズルくいきましょう
3. 指標取引分析手法

このブログでは経済指標への調査・分析を定型書式で行っています。定型書式を用いることで、反省を踏まえてやり方を進歩させたり、相場環境が変わったことを見つけやすくするため、です。

   右矢印1 3-1. ローソク足とチャート
   右矢印1 3-2. 既出情報調査
   右矢印1 3-3. 反応性分析
   右矢印1 3-4. 反応一致性分析
   右矢印1 3-5. 指標一致性分析
4. 経済指標DB

経済指標発表前後の短時間に分析期間を絞ることによって、指標への反応に一定の再現性(傾向)があることはわかりました。各国「政策決定指標」・「経済実態指標」の項に、主要な指標についての分析結果と分析事例を纏めてあります。

   右矢印1 4-0. 各国経済・通貨の特徴
   右矢印1 4-1. 日本経済
      4-1-1. 政策決定指標
      4-1-2. 経済実態指標
   右矢印1 4-2. 米国経済
      4-2-1. 政策決定指標
      4-2-2. 経済実態指標
   右矢印1 4-3. 欧州経済
      4-3-1. 政策決定指標
      4-3-2. 経済実態指標
   右矢印1 4-4. 英国経済
      4-4-1. 政策決定指標
      4-4-2. 経済実態指標
   右矢印1 4-5. 豪州・NZ経済
      4-5-1. 政策決定指標
      4-5-2. 経済実態指標

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【FX会社】
各社特徴があります。最初は資金にも限りがあるでしょうから1つの口座で、慣れたらいくつか口座を開いて自分が使いやすい会社を選ぶと良いでしょう。
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DMM.com証券

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他社乗換ほか、キャッシュバックプログラム多数。スプレッドは、クロス円でUSD・EUR・NZDが有利、ドルストレートでEUR・GBP・AUDが有利。最小取引は1000通貨単位で初心者に優しい。スワップが良い会社です。


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キャッシュバック条件はヒロセ通商と同じようです。特長は、スキャルピングOK公言・1日の取引上限なし・1000通貨単位取引可、といった点。


OANDA Japan

MT4業者はスプレッドが狭くても約定力が低い業者が多いなか、約定拒否なしが魅力。またHPの各種分析図表が美しく、あちこちのブログで引用されています。本ブログでは他人の著作物転載はしていないので、お見せできません。一度ご覧ください。


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特徴は、スワップポイントが業界最高水準、証券口座とFX口座との間でリアルタイム資金連携。株とFXと両方やる方にお薦めです。



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特長は、ひとつの口座でCFDとFXの両方の取引が行えること、取引方法も独自ツールによる裁量取引とMT4を使った取引が選択できること、です。スプレッドはやや大きいものの、MT4が使えるコストだと思えば安いものかも知れません。


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2017年10月17日

2017年10月18日17:30発表予定ー英国雇用統計発表前後のGBPJPY反応分析

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。


T.指標予想要点

2017年10月18日17:30に英国雇用統計が発表されます。今回発表は、失業保険申請件数が2017年9月分の集計結果、平均所得と失業率が2017年8月分の集計結果です。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点(10月16日)の値です。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。

1709英国雇用110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 反応は素直でかなり大きいものの(直後1分足跳幅過去平均は32pips)、16pips以下しか跳ねなかったことも35%あります。また、直後11分足終値が直後1分足終値を超えて反応を伸ばしたことは50%です。
    大きく跳ねたり伸びたりするハズの指標でそうならないと、利確の機会を逸して損切になってしまうことも多くなりがちです。ここにこの指標での取引の難しさがあります。

  • 指標一致性分析の結果、事前差異(市場予想ー前回結果)が今回のようにプラスの場合、直後1分足は陰線となる確率が88%に達しています。
    但し、本指標の直後1分足は大きく跳ねる場合が多いので、発表時刻を跨いでポジションを取ることは、あまり勧めません。

  • 直前10-1分足が20pips以上跳ねても、その跳ねた方向に直後1分足が反応するとは限りません。釣られて慌てて追いかけると、痛い目に遭いかねません。
    直前1分足が10pips以上跳ねたときは要注意です。次の直後1分足の反応方向はわからないものの、直後1分足は平均(31pips)以上に跳ねる傾向があります。

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    論拠は、直前1分足との方向一致率が29%(不一致率71%)で、直前1分足の陰線率が77%あるためです。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    論拠は過去の陰線率の高さです。

  • 直後1分足は、陰線と見込み、指標発表直前にポジションを取ります。発表直後の跳ねで利確/損切です。
    論拠は、指標一致性分析の結果、事前差異がプラスの場合、陰線となる期待的中率が88%にもなっているからです。但し、本指標の発表直後の跳ねは大きく、大きく跳ねる指標の割に戻りはあまり大きくありません。よって、外すとダメージが大きいので、ポジションを取るなら1枚当たり3千円の損切は覚悟しておいてください。無理に取引する必要はありません。

  • 追撃は早期開始し、発表から1分を過ぎたら早めに利確/損切します。
    これは、反応性分析の結論で、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超える確率が高く、直後1分足値幅を直後11分足値幅が伸ばせない確率が高くないため、です。

  • あまり考えられませんが、もしも平均所得が2.5%以上となった場合、追撃は短期取引で複数回行います。2.9%以上なら、ポジション長持ちでの追撃も可です。陰線での反応は、大きく動くかその逆かがわかりません。この場合、再追撃を行うか否かは、チャートを見ながら判断します。
    所得が上昇しているなら、物価上昇に対策する利上げが行いやすくなります。2.5%では、実質賃金が物価上昇に追いつかないと思われるので、上下動を捉えて短期利確の繰り返しです。もっと考えられませんが、2.9%ならば直近ピークを上回るので、ポジション長持ちも可です。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。

U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

日欧を除く主要国では、雇用統計発表直後の反応が他の指標発表時よりも大きくなる傾向があります。これは、雇用統計がその国の景気を最もよく表しており、失業率が高いそれらの国で中銀金融政策に大きな影響を与える、と考えられているからです。

同時発表される平均所得は、我々の日頃の言葉で言えば平均給与といった方がイメージに合うと思います。少なくとも数年前までは参考程度の指標でしたが、直近2年程度はこの多寡に反応しています。

ざっくりとキリの良い数字で英国の賃上げ状況を具体的にイメージするなら、年収1200万(600万)のとき1%(2%)上昇すると、来年の月給が今年よりも毎月1万円増えるということです。この水準は日本のバブル末期(1990年頃)の状態とほぼ同じです。

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本指標に関する反応分布の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1709英国雇用250.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で32pipsです。かなり大きく反応するので、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことには、慎重でなければいけません。

但し、16pips以下しか跳ねなかったことも34%あります。
ここがとても難しいところです。大きく跳ねるハズの指標で跳ねないと、利確の機会を逸して損切になってしまうことも多くなりがちです。この指標での取引の難しさはここにあるのです。

【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1709英国雇用210.png

1709英国雇用220.png

1709英国雇用230.png

項目が多いため、個別項目毎に細かくグラフを眺める前に、見るべきポイントを絞り込みましょう。各項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかを下表に纏めておきました。

1709英国雇用270.png

上から1行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
上から2行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段3行目は、実態差異(前回結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。

結果、事前差異と実態差異は、あまり直前10-1分足や直後11分足との一致率が高い係数を見出すことが出来ませんでした。
事後差異は、ー1✕失業保険申請件数事後差異+30✕平均所得事後差異ー30✕失業率事後差異、という判別式の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)が、直後1分足との方向一致率が87%となっています。

この結果から、本指標は発表結果の市場予想に対する良し悪しに、直後1分足が素直に反応することがわかりました。本ブログでの「素直な反応」か否かの基準は70%です。

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直近の動きを見ておきましょう。

8月9日、BOEは「英企業の採用状況は厳しく、賃上げ率も2-3%の小幅に留まる」見通しを示しました。また「製造業者は、追加雇用よりも自動化や生産性向上を通じ、輸出増に対応する考え」も示しました。

英国は2013年以降、財政緊縮のため公務員の賃上げ率が1%以下に制限されています。日本も同様の政策を採っていたものの、アベノミクスではこの制約を見直して公務員給与を民間に先駆けて(大企業とはほぼ同時期に)引き上げました。英国がEUとの離脱交渉の結論が見える時期に、利上げや公務員賃上げを行う可能性は高い、と考えています。そもそもEUを離脱すれば、財政収支上の制約がなくなるのだから。

8月16日雇用統計発表では、7月分失業保険申請件数が5か月ぶりにマイナスとなり、6月分失業率も直近最低の4.4%まで低下しました。6月分平均所得も2%を上回り、全面的に良い結果となりました。
発表直後の反応は2015年8月以来の大きな陽線を形成したものの、それでも発表から2時間も経つ頃には「行って来い」で指標発表前のGBPJPY水準に戻しました(GBPUSDでは半値戻し)。

9月13日雇用統計発表では、8月分失業保険申請件数がほぼ前月と横ばいで、僅かにマイナスとなりました。失業保険申請件数のマイナスは2か月連続です。7月分失業率も、更に最低値を更新し、4.3%まで低下しました。がしかし、7月分平均所得が伸び悩み、物価上昇を踏まえた実質賃金は低下が続いています。
反応は、MPCでの利上げ議論に絡んで関心が高かったため、指標発表前から大きく動きました。直前10-1分足は跳幅22pips、値幅19pipsの陰線でした。この反応程度は、平均的な指標なら発表直後に動くレベルです。指標発表直後1分足も跳幅24pips、値幅17pipsの陰線で、小さくはありません。

(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が16pipsです。ぱぱっと計算しやすいように、跳幅が20pips以上だったことは過去7回(頻度22%)あります。
この7回の直後1分足跳幅は16pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均32pipsと比べて半分以下です。そして、この6回の直前10-1分足と直後1分足の方向は4回一致しています(一致率57%)。
つまり、直前10-1分足の反応が平均より少し大きく動いたからと言って、それが直後1分足の方向を示唆しているとは言えません。反応程度はむしろ小さくなる傾向が窺えます。

1709英国雇用310.png

次に、直前1分足は過去平均跳幅が9pipsです。跳幅が10pips以上だったことは過去11回(頻度34%)あります。
この11回の直後1分足跳幅の平均は45pipsで、これは過去全平均32pipsより明らかに大きくなっています。そして、このとき直前1分足と直後1分足の方向は4回(36%)一致しています。
つまり、直前1分足の反応が平均より少し大きく動いたとき、直後1分足は反応方向こそわからないものの、大きく反応する可能性が高い、と言えます。

1709英国雇用320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は10pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率31%)です。直後11分足のそれは13pips(戻り比率31%)です。戻り比率はほぼ30%で、大きく反応する指標としては普通です。

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【3. 定型分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

1709英国雇用430.png

事後差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率がそれぞれ88%・81%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しに、素直に反応する指標です。
ここに挙げた88%という数値は次に使うのでご留意ください。

直前10-1分足と実態差異の方向一致率は68%となっています。直前10-1分足が陽線/陰線ならば、発表結果が前回結果を上回りがち/下回りがち、ということです。
さて、事後差異=発表結果ー市場予想=実態差異ー事前差異なので、今回の事前差異がプラスであることを踏まえると、実態差異がマイナスなら事後差異もマイナスが確定します。
よって、もし直前10-1分足が陰線なら、事後差異はマイナスとなる可能性が高い、ということになります。期待的中率は0.88✕0.68=60%です。

「なんだ、60%か」、と考えてはいけません。
ここで公平な数字は50%ではなく25%だからです。なぜなら、直前10-1分足が陰線(50%)で、且つ、直後1分足も陰線(50%)となるのは、0.5✕0.5=25%だからです。直前10-1分足と直後1分足の組み合わせは4通りが起こり得るからです。それぞれ、

 直前10-1分足 直後1分足 期待的中率
   陰線     陰線    60%
   陰線     陽線     8%
   陽線     陰線    28%
   陽線     陽線     4%
※(1ー0.88)✕0.68=8%
※ 0.88✕(1−0.68)=28%
※(1−0.88)✕(1−0.68)=4%

となります。
この4通りの組み合わせでどれに賭けるかは、陰線&陰線、が圧倒的に有利です。
また、もしも直前10-1分足が予想に反して陽線だったときを考えてみましょう。このとき、陽線&陰線の組み合わせの方が、陽線&陽線の組み合わせよりも7倍も多く起きていることがわかります。だから、直前10-1分足が陽線なら、直後1分足は陰線と見込んだ方が良い訳です。
いずれにせよ、今回のように事前差異がプラスの場合、本指標の直後1分足は陰線と見込む方が良さそうです。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1709英国雇用420.png

直前1分足の陰線率が77%と、異常な偏りが見受けられます。

そして、直前10-1分足と直前1分足の方向一致率が29%(不一致率71%)となっています。直前1分足は陰線率が高いので、直前10-1分足は陽線となる確率が高くなるはずです。がしかし、その陽線率は65%と、ちょっと微妙な数字です。

その他、直後1分足と直後11分足の方向一致率が81%と高い点を除けば、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

最後に、反応性分析の結果を下図に示します。

1709英国雇用410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は81%です。そして、その81%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは64%です。
指標発表時点から見たその後の方向一致率が高く、且つ、反応を伸ばしているのだから、指標発表後に反応方向を確認したら、追撃は早期開始です。

がしかし、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは48%です。早期追撃で得たポジションは、指標発表から1分を過ぎたら早めに利確した方が良いということです。伸びるか伸びないかが半々ですから、無理する必要なんてありません。

【4. シナリオ作成】

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    論拠は、直前1分足との方向一致率が29%(不一致率71%)で、直前1分足の陰線率が77%あるためです。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    論拠は過去の陰線率の高さです。

  • 直後1分足は、陰線と見込み、指標発表直前にポジションを取ります。発表直後の跳ねで利確/損切です。
    論拠は、指標一致性分析の結果、事前差異がプラスの場合、陰線となる期待的中率が88%にもなっているからです。但し、本指標の発表直後の跳ねは大きく、大きく跳ねる指標の割に戻りはあまり大きくありません。よって、外すとダメージが大きいので、ポジションを取るなら1枚当たり3千円の損切は覚悟しておいてください。無理に取引する必要はありません。

  • 追撃は早期開始し、発表から1分を過ぎたら早めに利確/損切します。
    これは、反応性分析の結論で、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超える確率が高く、直後1分足値幅を直後11分足値幅が伸ばせない確率が高くないため、です。

  • あまり考えられませんが、もしも平均所得が2.5%以上となった場合、追撃は短期取引で複数回行います。2.9%以上なら、ポジション長持ちでの追撃も可です。陰線での反応は、大きく動くかその逆かがわかりません。この場合、再追撃を行うか否かは、チャートを見ながら判断します。
    所得が上昇しているなら、物価上昇に対策する利上げが行いやすくなります。2.5%では、実質賃金が物価上昇に追いつかないと思われるので、上下動を捉えて短期利確の繰り返しです。もっと考えられませんが、2.9%ならば直近ピークを上回るので、ポジション長持ちも可です。


2017年10月16日

2017年10月17日22:15発表予定ー米国実態指標「鉱工業生産・製造業生産・設備稼働率」発表前後のUSDJPY反応分析

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。



T.指標予想要点

2017年10月17日22:15に米国実態指標「鉱工業生産・製造業生産・設備稼働率」が発表されます。今回発表は2017年9月分の集計結果です。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点(10月16日)の値です。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。

1709米国鉱工業生産110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 最も指標結果に素直に反応する指標発表直後1分足跳幅は、過去平均でたったの6pipsです。分布を見ると、4-8pipsに過去反応の75%が収まっています。反応が小さな指標です。

  • それでも、本指標に関心を持っているのは、本指標が耐久財受注の先行指標としてかなり信頼できるからです(両指標の実態差異の方向一致率は90%程度)。
    発表日と集計月の関係で、耐久財受注が本指標の先行指標ではありません。本指標が同月集計分の耐久財受注の先行指標です。

  • 指標発表直後1分足は、1✕鉱工業生産事後差異+3✕製造業生産事後差異+2✕設備稼働率事後差異、という判別式符号と、71%の方向一致率があります。珍しいことに、この判別式符号は直後11分足との方向一致率が80%あり、直後1分足よりも直後11分足との方向一致率の方が高くなっています。

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直後1分足は、直前10-1分足が10pips以上跳ねたとき、指標発表直前にポジションを取ります。利確/損切は、指標発表直後の跳ねで行います。

  • 指標発表後の反応方向に追撃を早期開始し、1分経過後は利確の機会を窺います。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

設備稼働率は、生産能力に対する実際の生産量の比率を表した指標です。基準年の平均稼働率を100として、製造業・鉱業・公共事業(電気・ガス)の生産能力に対する生産実績の比率から算出します。本指標は、設備投資とインフレの先行指標とされていて、80%を超えると投資が活発化する、と言われています。

がしかし、最近の米国では設備稼働率が高くなっても、設備投資を行う経営者は少数派です。
以前ほどではないにせよ、やはり米国の組合や地域のマスコミの影響力は強く、経営者が思い描くような自動化が難しいのです。いまどき自動化が図れない投資をするのは、米国人経営者でなくても可能な限り避けたいというのが本音でしょう。
だから、米国企業の設備投資判断は、PCやタブレット端末普及時の工程管理・サプライチェーン革新や、シェールガス採掘の技術革新があったときのように、圧倒的生産性向上が図れる時と処(ところ)でしか行えません。

設備稼働率と設備投資の相関がなくなったとまでは言いませんが、以前よりも両者の相関は弱くなっています。景気良し悪しを計る兆候のひとつとして、本指標は眺める方が良さそうです。

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本指標は、耐久財受注の先行指標です。耐久財受注が本指標の先行指標ではありません。発表日の関係で、同月集計分のデータは本指標の方が耐久財受注よりも先に発表されるためです。

この件の詳細は、耐久財受注の記事で説明します。結論だけ言えば、本指標結果の実態差異(発表結果ー前回結果)の符号は、耐久財受注の実態差異の符号と、約90%の一致率があります。

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本指標への反応の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1709米国鉱工業生産270.png

前回発表(9月15日)こそ大きく反応したものの、反応程度は安定して小さいことがわかります。
直前10-1分足(横軸)に対する直後1分足(縦軸)は、分布図の右側と左側が対称になっています。これは、直前10-1足がどうあれ直後1分足の程度・方向が関係ないことを示しています。
直後1分足(横軸)に対する直後11分足(縦軸)は、右上がりの分布にも見えます。がしかし、横軸方向の分布の広がりに対し、縦軸方向の分布が小さいことがわかります。発表から11分後には。発表から1分後の値幅を削ることが多いようです。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1709米国鉱工業生産210.png

1709米国鉱工業生産220.png

1709米国鉱工業生産230.png

項目が多いため、個別項目毎に細かくグラフを眺める前に、見るべきポイントを絞り込みましょう。各項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかを下表に纏めておきました。

1709米国鉱工業生産250.png

上表の上3行は、各項目をひとつずつ反応方向との一致率を求めています。これは予備計算のようなもので、この予備計算は最も反応方向との一致率が高い項目に注目しています。

上から4行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
上から5行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段6行目は、実体差異(前回改定値結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。

事前差異判別式と実態差異判別式は、それぞれ直前10-1分足や直後11分足との方向一致率があまり高くありません。
がしかし、事後差異判別式は、1✕鉱工業生産事後差異+3✕製造業生産事後差異+2✕設備稼働率事後差異、の符号と直後1分足の方向一致率が71%となっています。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

直前10-1分足は過去平均跳幅が7pipsです。過去に10pips以上跳ねたことは4回(頻度13%)あります。
この4回の直後1分足跳幅は平均で8pipsです。これは、直後1分足の過去平均跳幅7pipsとほぼ同じです。また、この4回の直前10-1分足と直後1分足の方向は4回とも一致しています(一致率100%)。
よって、事例こそ少ないものの、直前10-1分足が10pips以上跳ねたときは、直後1分足の反応方向を示唆している可能性があります。

1709米国鉱工業生産310.png

直前1分足は過去平均跳幅が3pipsです。過去に10pips以上跳ねたことはありません。
2017年以降の方向を見ると、直前1分足は明らかに陽線に反応することが多いようです。

1709米国鉱工業生産320.png

直後1分足は過去平均跳幅が6pipsです。過去に10pips以上跳ねたことは4回(頻度13%)あります。
この4回の直後11分足跳幅は平均で20pipsです。これは、直後11分足の過去平均跳幅10pipsよりも明らかに大きくなっています。また、この4回の直後1分足と直後11分足の方向は2回が一致しています(一致率50%)。
よって、事例こそ少ないものの、直後1分足が10pips以上跳ねたときは、直後11分足の反応程度が大きくなることを示唆している可能性があります。

1709米国鉱工業生産330.png

1709米国鉱工業生産340.png




【3. 定型分析】

反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

1709米国鉱工業生産430.png

事前差異はプラス率が63%に対し、実態差異のプラス率は44%となっています。つまり、市場予想はやや高めとなりがちです。

事後差異と、直後1分足・直後11分足の方向一致率は各71%・80%となっています。反応が小さい指標のため、指標結果が良くても反応に現れるのに時間がかかるようです。

実態差異は直前10-1分足との方向一致率が72%です。今回の事前差異はプラスとなっているので、直前10-1分足が陽線の場合、市場予想を上回るか否かがわかりません。がしかし、直前10-1分足が陰線ならば、実態差異がマイナスということは、発表結果が市場予想も下回るということです。
ちょっと今回はあまり役に立ちそうもありませんが。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1709米国鉱工業生産420.png

直後1分足と直後11分足の方向一致率が77%と高い点を除けば、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆候はありません。

最後に反応性分析の結果を下図に示します。

1709米国鉱工業生産410.png

直後1分足と直後11分足の方向一致率が77%です。この77%の方向一致時に、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしたことは87%です。
方向一致率が高く、反応を伸ばしがちなのだから、反応方向を確認したら早期追撃開始です。

一方、指標発表から1分を経過した時点では、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは47%と、50%を切っています。早期に取得した追撃ポジションは、指標発表から1分を過ぎたら早めに利確の機会を窺った方が良いでしょう。

【4. シナリオ作成】

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直後1分足は、直前10-1分足が10pips以上跳ねたとき、指標発表直前にポジションを取ります。利確/損切は、指標発表直後の跳ねで行います。

  • 指標発表後の反応方向に追撃を早期開始し、1分経過後は利確の機会を窺います。

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

英国物価指標発表前後のGBPJPY反応分析(2017年10月17日17:30発表結果検証済)

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。




T.指標予想要点

2017年10月17日17:30に英国物価指標が発表されます。発表される物価指標は「CPI(消費者物価指数)」「RPI(小売物価指数)」「PPI(生産者物価指数)」です。いずれも今回発表は2017年9月分の集計結果です。
本指標発表15分前にBOE総裁の発言が予定されており、これには注意が必要です。直後にGBPが動きやすい物価指標発表を控えて、何を言うつもりかわかりませんが、利上げ有無に関する発言があった場合、以下の分析は関係なくなる可能性があります。

今回の指標予想と前回結果、及び、過去の反応程度と分布は下表の通りです。市場予想は本記事投稿時点(10月15日)の値なので、指標発表1時間前に再確認してください。

1709英国物価指標110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 本指標の特徴は、発表項目数が多いため、予め注目しておく項目を絞り込んでおいた方が良いでしょう。注目するなら、CPI前年比>CPI前月比>その他、の順です。
    論拠は、2✕CPI前月比事後差異+3✕CPI前年比事後差異、の解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)と、指標発表直後の反応方向の方向一致率が86%となるためです。事後差異とは、発表結果ー市場予想、です。

  • 反応は指標結果(CPI)に対して素直でかなり大きくなる傾向(直後1分足跳幅平均31pips)があります。
    がしかし、追撃は早期開始して短期に留めるべきです。発表から10分を過ぎると、直後1分足終値よりも反応を伸ばしたことは過去32%しかありません。
    いわゆる「抜けたら追う」ポイントは、陰線が△20pips付近、陽線が+30pips付近と見込まれます。直後1分足終値がこれらを抜けた場合、直後11分足終値は直後1分足終値の値幅を削ることはあっても、反転したことがありません。むしろ、その後も大きく値を伸ばしたことが多く、期待値の点で抜けたら追撃徹底です。

  • 取引が難しい指標であり、いくつか注意点があります。

    まず、直前10-1分足・直前1分足の過去平均跳幅がそれぞれ15pips・9pipsと大きい点です。そして、直前10-1分足が20pips以上跳ねたことは22%、直前1分足が10pips以上跳ねたことは25%と、それぞれ4・5回に1回程度はそういう場面に出くわします。覚えておくことは、直前10-1分足の反応が20pips以上跳ねたときには、直後1分足も同じ方向に反応したことが71%ある点です。

    また、直前10-1分足は逆ヒゲが多く、直後1分足や直後11分足の戻り比率(1−跳幅/値幅)は40%前後にも達しています。どの時点であれ、高値(安値)掴みをしやすい動きをしがちなので、気を付ける必要があります。

    それらの取引が難しい特徴を有していながら、結果的に、直前10-1分足の陽線率は75%。直前1分足の陰線率は83%と、異常な偏りが見られます。事前差異(市場予想ー前回結果)と直後1分足の方向一致率が71%と、取引参加者は予め指標発表後の反応方向がわかっているような偏りがあります。

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    ヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    ヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。

  • 直後1分足は、事前差異判別式符号と同じ方向に指標発表直前にポジションを取得し、発表後の跳ねで利確/損切します。もしも直前10-1分足が20pips以上跳ねたら、その跳ねた方向にポジションを取ることを優先します。
    但し、市場予想は発表直前によく確認し、事前差異が変更になっていないか確認しましょう。事前差異判別式は、2✕CPI前月比事前差異+3✕CPI前年比事前差異+その他項目のI事前差異、です。

  • 追撃は、早期開始し発表から1分程度で利確/損切します。

  • もし直後1分足終値が△20pipsか+30pipsを抜けたら、追撃は徹底します。抜けなければ、発表から1分を過ぎてから逆張りの機会を狙います。逆張りは、直後1分足終値よりも跳ねているときに行えなければ失敗です。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

他の主要国では、CPI・RPI・PPIは別々に発表されます。が、英国は一度に発表しています。

CPIは、消費者の製品・サービス購入価格を指数化した指標で、どの国でも最重視されています。英国は年2%のインフレ目標が設定されています。CPIコアは、CPIから価格変動の激しいエネルギー・食品・タバコ・アルコールを除いた数値を指しています。

RPIに含まれてCPIに含まれない対象に住宅費があります。RPIではCPIよりも数値が高くなります。RPIコアは、RPIから価格変動の激しいエネルギー・食品・タバコ・アルコールを除いた数値を指しています。英国では年金給付額が法律によってRPI規準で決定されています。

PPIはあまり大きな反応を生じないように見受けられます。

過去の傾向から言えば、CPI>RPI>PPIの順に反応に寄与し、前年比>前月比の順です。重視するCPI前年比は総合>コアと、コアが軽視(という訳じゃないでしょうけど)される点が特徴です。

ーーー$€¥ーーー

本指標に関する反応推移と相関分布を下図に纏めておきます。

1709英国物価指標250.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は過去平均で31pipsと、かなり大きく反応する指標です。最近は、利上げに絡んで明らかに反応が大きくなっています。

また、直前10-1分足終値(横軸)に対する直後1分足終値(縦軸)には相関がなく、直後1分足終値(横軸)に対する直後11分足終値(縦軸)は相関があることがわかります。直後1分足終値が△20pipsから+30pipsの範囲内では反転の恐れがあり、いわゆる「抜けば追う」の抜くべき閾値がその付近にあることがわかります。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1709英国物価指標210.png

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1709英国物価指標230.png

8月3日に公表されたBOEのインフレ報告では「インフレ率が2017年10月に3%付近でピークと予想」との見通しが示されています。そして、8月9日には「ここ数か月の消費支出は減速し、ポンド安が輸出を支援するものの、英国のインフレはピークに近い可能性」との見解を示しました。ところが、9月12日に発表されたCPI前年比・コアCPI前年比は再上昇し、特にコアCPI前年比は直近の最大値を上抜けて+2.8%に達しました。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が15pipsです。跳幅が20pips以上だったことは過去7回(頻度22%)あります。この7回の直後1分足跳幅は31pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均31pipsと同じです。そして、この7回の直前10-1分足と直後1分足の方向は5回(71%)一致しています。
つまり、直前10-1分足が20pips以上跳ねたときは、直後1分足はそれと同じ方向に反応することを示唆している可能性があります。直後1分足が大きく反応するとは言えません。

1709英国物価指標310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は9pipsです。取引中にパッと計算しやすいように、跳幅が10pips以上だったことは過去8回(25%)あります。この8回の直後1分足跳幅の平均は29pipsで、これは過去全平均31pipsとほぼ同じです。そして、このとき直前1分足と直後1分足の方向は3回(38%)しか一致していません。
つまり、直前1分足の反応が10pips以上動いたからと言って、それが直後1分足の反応程度や方向を示唆しているとは言えません。

1709英国物価指標320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は11pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率35%)です。直後11分足のそれは16pips(戻り比率41%)です。直後11分足の戻り比率が40%を超えており、高値(安値)掴みには気を付けた方が良いでしょう。

1709英国物価指標330.png

1709英国物価指標340.png




【3. 定型分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

1709英国物価指標430.png

事前差異と直後1分足の方向一致率は71%です。市場予想がプラスなら直後1分足は陽線、マイナスなら陰線となる期待的中率が71%ということです。

事後差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率がそれぞれ86%・71%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しに、素直に反応する指標です。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

1709英国物価指標420.png

直前10-1分足の陽線率が75%、直前1分足の陰線率が83%と、偏りが見受けられます。
そして、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

最後に、反応性分析の結果を下図に示します。

1709英国物価指標410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は65%と、あまりアテに出来ない数字です。そして、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは32%しかありません。
この数字では、順張り追撃を勧められません。むしろ、直後1分足終値が付いた時点で逆張りの機会を窺った方が良さそうな数字です。もちろん、逆張りは勧められません。

【4. シナリオ作成】

以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    ヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    ヒゲが目立つので、タイミングが合わなければ諦めて、無理にポジションを取る必要はありません。

  • 直後1分足は、事前差異判別式符号と同じ方向に指標発表直前にポジションを取得し、発表後の跳ねで利確/損切します。もしも直前10-1分足が20pips以上跳ねたら、その跳ねた方向にポジションを取ることを優先します。
    但し、市場予想は発表直前によく確認し、事前差異が変更になっていないか確認しましょう。事前差異判別式は、2✕CPI前月比事前差異+3✕CPI前年比事前差異+その他項目のI事前差異、です。

  • 追撃は、早期開始し発表から1分程度で利確/損切します。

  • もし直後1分足終値が△20pipsか+30pipsを抜けたら、追撃は徹底します。抜けなければ、発表から1分を過ぎてから逆張りの機会を狙います。逆張りは、直後1分足終値よりも跳ねているときに行えなければ失敗です。



2017年10月17日17:30発表

以下は2017年10月17日20:00頃に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1709英国物価指標510.png

結果は全体的に物価上昇が停滞したものの、高い水準の物価上昇率であることに違いありません。反応は、陰線側に大きく跳ねた後、陽線に転じました。そして、その後は18:00前に149円を上抜いた後、また下降に転じました。

細かく見ていきましょう。
コアCPI前年比は+2.7%で、前回・予想と同値でした。CPIは、前年比が+3.0%と前回より0.1ポイント上昇したものの、前月比は+0.3で予想通りだったものの、前回+0.6%から下降しました。コアRPI・RPIは、前年比・前月比ともに予想を下回ったものの、コアRPI前年比は+4.1%と前月同値の高い水準です。

指標発表直後の陰線は、予想を下回った項目が多かったからと考えられます。そして、内容を見ると、予想を下回ったとは言え、利上げの理由にこそなれ、金融政策を何もしなくて良い数字ではありません。それが、陽線側への反転と考えられます。そして、18:00のZEW発表を控え、EUR買が始まってGBPは下げ始めましたのではないでしょうか。18:30には、英中銀副総裁が「インフレの脅威水準を未だ下回っている」と発言したとの報道をロイターが流したことで、GBP売が決定的となりました。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1709英国物価指標520.png

直前10-1分足での決済は失敗しました。
ポジション取得は、GBPJPYがすとんと落ちたときに急いでポジション取得し、これは成功でした。がしかし、発表直前まで上昇を続けると見込んで、17:23頃の高値で利確をやめたのです。直前10-1分足の過去平均跳幅は、10pipsを超えているので、まだまだ伸びると考えたのです。

直前1分足は、ポジション取得を諦めました。直前10-1分足を外した結果、次の指標発表時刻を跨いだポジション取得をすべきか否か、決める時間が必要だったためです。

指標発表直後の陰線側への跳ねを除けば、対象期間中はほぼ陽線側に反転する動きでした。にも関わらず、売りばかりで追撃を行っています。幸い2勝1敗ですが、危ない取引方法で反省すべきです。

【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容には問題ありません。

(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオには問題ありません。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1709英国物価指標530.png

前月までの集計欄に間違いがあったので訂正しています。
以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

2017年10月15日

米国景気指標「NY連銀製造業景気指数」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年10月16日21:30発表結果検証済)

以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。




2017年10月16日21:30に米国景気指標「NY連銀製造業景気指数」が発表されます。今回発表は2017年10月分の集計結果です。
今回の指標予想と前回結果、及び、過去の反応程度と分布は下表の通りです。市場予想は本記事投稿時点の値なので、指標発表1時間前に再確認してください。

1709米国NY景況感110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 景気指標は他の指標に先駆けて発表されるため、論拠となる事実が乏しいものです。
    本指標は、2016年1月分をボトムに大きく上下動を繰り返しながらも上昇基調となっています。前々回(8月集計分)は直近ピークを上抜け、前回(9月集計分)もその水準を維持しています。
    今回は、ほぼ前回ピークの+20付近まで指標結果低下が予想されています。がしかし、ダウ工業株30種を見る限り、9月下旬からの株価は上昇継続しており、明らかに8月・9月よりも高値推移しています。そういう意味では、今回の市場予想は低すぎるのかも知れません。
    その一方、過去の傾向に基づく限り、本指標の市場予想は高めになりがちです。具体的には、事前差異(市場予想ー前回結果)のプラス率が76%に達しているものの、事後差異(発表結果ー市場予想)のマイナス率が61%となっています。
    つまり、9月下旬以降のダウを参考にするなら今回の市場予想が低すぎる一方、本指標市場予想の特徴に着目するなら市場予想は高すぎる可能性があります。矛盾する内容となっており、今回は指標発表時刻を跨いだポジション取得は避けた方が賢明です。

  • 最も指標結果に素直に反応すると考えられる直後1分足跳幅の過去平均は15pipsと、平均的な反応程度です。但し、直近の2回は指標結果が直近ピークを上抜けていたこともあって、30pips弱の跳ねが起きています。
    注意すべき点は、前回の跳ねがヒゲとなって直後1分足終値が10pipsまで下がったことです。上下動が激しく、高値(安値)掴みは避けたいところです。発表後の追撃は、発表時点から15pipsを超えていたら諦めたた方が良いでしょう。

  • 追撃は反応方向を確認したら早期開始し、発表から1分を過ぎたら利確の機会を窺うべきです。直後1分足と直後11分足の終値同士を比較して、反応を伸ばしていたことが52%なので、ポジションを長持ちするような指標ではありません。

以上の本指標の調査・分析要点に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    直前1分足の陰線率が81%です。但し、指標発表から1分程度前に陽線側に跳ねたら、逆張りで2・3pipsを狙ってポジションを取ります。陽線側に跳ねなければ取引を諦めます。

  • 指標発表後は反応方向を確認次第、追撃ポジションを取得し、発表から1分が過ぎたら利確の機会を窺います。

  • 直後1分足終値が陽線側に20pipsを超えていたなら、更に追撃ポジションを取得し、直後11分足跳幅での利確を狙います。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


T.調査・分析

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

NY連銀管轄のNY州製造業約200社の経営者の景況感と現状を指数化した指標です。
具体的内容は、仕入価格・販売価格・新規受注・出荷・入荷遅延・在庫水準・受注残・雇用者数・週平均就業時間などの11項目を、1ヶ月前と比較した現状と6ヶ月後の期待を、「良い」「同じ」「悪い」から選択して指数化したものです。
数値は0を分岐点に景気改善(+)・悪化(−)と読みます。

製造業景気指数は、NY連銀製造業景気指数→Phil連銀製造業景気指数→リッチモンド連銀製造業景気指数→シカゴ購買部協会景気指数→ISM製造業景気指数があります。ISM製造業景気指数の先行指標がPhil連銀製造業景気指数で、Phil連銀製造業景気指数の先行指標がNY連銀製造業景気指数、という話があります。

これは事実に照らして間違っています。
本指標の反応程度は平均的な程度であり、それが取りたければ本指標単独で取引するだけの指標です。他の指標結果を先行示唆するものではありません。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。下図は発表結果と市場予想をプロットしています。そして、発表結果は後に修正値が発表されても、このグラフでは修正していません。

1709米国NY景況感210.png

グラフを一見すると、「市場予想後追い型」に見えなくもありません。確認しておきましょう。

市場予想後追い型とは、発表結果が上昇基調ならば市場予想がそれを下回り、発表結果が下降基調なら市場予想がそれを上回り、あたかも市場予想が発表結果を追いかけているように見える指標のことです。こうした指標でもし、事後差異(発表結果ー市場予想)の入れ替わりが少ないことを確認できれば、発表結果が市場予想を上回りがちか下回りがちかを事前に予想できます。

確認した結果、調査期間において事後差異のプラス・マイナスが入れ替わったことは32回中16回(50%)です。一見すると、市場予想後追い型のグラフにも見えますが、意外に発表結果と市場予想の大小関係の入れ替わり頻度が高いことがわかりました。
本指標は、現在、市場予想後追い型ではありません。

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次に過去の反応推移と相関分布を見ておきます。

1709米国NY景況感250.png

反応程度は、以前から安定していることがわかります。

また、直前10-1分足終値(横軸)に対する直後1分足終値(縦軸)には相関がなく、直後1分足終値(横軸)に対する直後11分足終値(縦軸)は相関があることがわかります。直後1分足終値の+20pipsが「抜けば追う」の抜くべき閾値となっています。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が7pips、過去平均値幅が5pipsです。
跳幅が10pips以上だったことは過去5回(頻度15%)あります。この5回の直後1分足跳幅の平均は16pipsで、これは直後1分足の過去全平均15pipsとほぼ同じです。また、この5回の直前10-1分足と直後1分足の方向は3回が一致(60%)しています。
逆に、直後1分足跳幅が20pips以上だったことは9回(頻度27%)あります。この9回の直前10-1分足と直後1分足の方向は3回が一致(60%)しています。がしかし、両者が方向したことは、そのうち2回(22%)しかありません。
以上の結果、直前10-1分足が通常よりも大きく反応したとしても、指標発表直後の反応程度や反応方向を示唆している訳ではありません。

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次に、直前1分足は、過去平均跳幅が4pips、過去平均値幅が3pipsです。
跳幅が過去平均の2倍にあたる8pips以上だったことは過去3回あります(頻度9%)。この3回の直後1分足跳幅の平均は19pipsで、これは直後1分足の過去全平均15pipsよりやや大きくなっています。また、この3回の直前1分足と直後1分足の方向は1回が一致しています(33%)。
つまり、直前1分足が通常よりも大きく反応したとき、指標発表直後の反応はやや大きくなる可能性があるものの、その方向はわかりません。

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そして、直後1分足は、過去平均跳幅が15pips、過去平均値幅が11pipsです。
過去平均の15pipsを超えたことは14回(頻度42%)で、このとき直後11分足が直後1分足を超えていたことは、跳幅同士で9回(64%)、値幅同士で9回(64%)です。直後1分足が平均を超えて跳ねたときには、直後11分足の跳幅・値幅が直後1分足のそれらを上回ることがやや多いようです。

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直後11分足は、過去平均跳幅が21pips、過去平均値幅が15pipsです。
平均値を見る限り、直後11分足の跳幅は10pips以上、値幅平均は4pips以上、直後1分足終値平均を上回ています。単なる差でなく「以上」と記したのは、これら平均値が直後1分足と直後11分足が反転したことも含めた平均となっているためです。
ともあれ、直後11分足跳幅平均と直後1分足終値平均の差が10pipsある以上、追撃時の利確は直後1分足終値がついてからの方が良さそうです。

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【3. 定型分析】

反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。

まず、指標一致性分析の結果を下図に示します。

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本指標には妙な特徴があります。事前差異が76%もの高率でプラスとなっています。ところが、事後差異のプラス率は39%しかありません。つまり、本指標では市場予想が高めに予想されがちです。

そして、事後差異と直後1分足の方向一致率が72%で、市場予想に対し発表結果の良し悪しにほぼ素直に反応しています。

次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。

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直前1分足は陰線率が81%と、異常な偏りがあります。がしかし、直前1分足の過去平均跳幅は4pipsしかありません。
指標発表1分前後で陽線側に跳ねたら逆方向にポジションを取って、1・2pips取れたら利確するぐらいのつもりでいましょう。陽線側に跳ねなければ、取引を諦めれば良いだけです。

直後1分足と直後11分足の方向一致率が78%と高い点を除けば、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

最後に反応性分析の結果を下図に示します。

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直後1分足跳幅と直後11分足跳幅の方向一致率は76%となっています。そして、その方向一致時だけを取り上げて、直後1分足跳幅と直後11分足跳幅とを比較すると、反応を伸ばしたことが76%となっています。
つまり、本指標は指標発表時点から見る限り、反応方向を確認したら早期参加しても、もっと反応を伸ばす確率が高い、と言えます。反応方向を確認したら早期追撃開始です。

次に、直後1分足終値がついた時点で考えてみます。この時点では、既に反応が伸び続ける確率が52%しかありません。つまり、前述の早期開始した追撃ポジションは、1分を過ぎたらなるべく早めに利確した方が良い、ということです。

【4. シナリオ作成】

以上の本指標の調査・分析要点に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    直前1分足の陰線率が81%です。但し、指標発表から1分程度前に陽線側に跳ねたら、逆張りで2・3pipsを狙ってポジションを取ります。陽線側に跳ねなければ取引を諦めます。

  • 指標発表後は反応方向を確認次第、追撃ポジションを取得し、発表から1分が過ぎたら利確の機会を窺います。

  • 直後1分足終値が陽線側に20pipsを超えていたなら、更に追撃ポジションを取得し、直後11分足跳幅での利確を狙います。

以上



2017年10月16日21:30発表

以下は2017年10月17日に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1709米国NY景況感510.png

結果は前回・予想を大きく上回ったものの、反応は小さな陽線でした。

指標グラフは直近ピークを上回り、約3年ぶりの高水準に達しました。上昇基調は明らかです。
それにも関わらず、反応は伸びずに一時的には陰線側に反転もしました。

その理由に、北朝鮮リスクがあり、米株価も連日続伸を続けていたことが警戒された、と考えられます。また、日足チャートが下降に転じ始めており、そういったテクニカルな要因もあった、と考えられます。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

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まぁ、反省のしようがありませんが、負けました。

【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容には問題ありません。

(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオには問題ありません。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1709米国NY景況感530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。


ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上