【時間無い人限定】今日出来事”３分間記事”

公立学校の教員給与制度において、教員の残業代の代わりに支給されている「教職調整額」が現在の月額給与の4％から10％以上に引き上げる案が検討されています。この改革は中教審の特別部会によって進められており、近く開かれる会合で提案される予定です。目指されるのは、5月中に教員の働き方改革と一体的に方向性を示すことです。

教職調整額の背景と現状
歴史: 教職調整額は1972年に施行された教員給与特別措置法（給特法）に基づくもので、約50年ぶりの大幅な引き上げが検討されています。
給与負担: 義務教育段階の公立学校教員の給与は、国が3分の1、自治体が3分の2を支払っています。10％に引き上げる場合の公費負担は約2100億円に上り、財源の確保が大きな課題となっています。
現在の問題点
残業実態: 現行の4％の調整額は、1966年度の調査で平均残業時間が月8時間程度だったデータに基づいています。しかし、文部科学省の2022年度の調査によると、小学校の教諭の約64.5％、中学校の教諭の約77.1％が、設定された上限月45時間を超える残業をしている現状があり、教職調整額は現在の勤務実態を反映していないとの指摘があります。
改革の意義と期待される効果
この改革により、教員の給与体系が現代の労働実態に合わせて更新されることが期待されています。教員の過重労働に対する適切な報酬を確保することで、教員の仕事の質やモチベーションの向上が見込まれます。また、教育現場の働き方改革を推進し、より良い教育環境の実現を目指します。

全体として、この改革は教員の給与改善だけでなく、日本の教育システム全体の質の向上に寄与する可能性があります。