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2017年03月02日

早すぎるグローバル化

物価も人件費も全く違う国々の市場を、ほとんど制御することなく混ぜ合わせることによって、世界経済に如何なる科学反応(経済変化)が生じたか? 先進国の労働者は豊かになったか? 発展途上国の労働者は豊かになったのでしょうか?
 そのどちらも「イエス」ということであれば、「グローバリズム」は正しいということになるが、実際はどうだろう?
 物価と人件費が高過ぎて発展途上国とまともに競争できない先進国では、金融緩和を行い通貨安競争に明け暮れたが、それでも、どんどん物価の安い国が出現し、二進も三進もいかなくなった。物価と人件費が高い国に生まれた子供の全てが恵まれた境遇にあるわけでもないのに、生まれた時から際限の無い過当競争を強いられます。
先進国の人間は、発展途上国で生産された安価な商品を購入することができるようになったが、それは消費者に一時的な陶酔を与えただけで、長期的には際限の無いデフレ現象を押し進めることになってしまった。このまま「行き過ぎたグローバル化」を放置しておくと、世界経済が平準化する前に、先進国の経済はその急激な変化に耐え切れず、挙って破綻してしまうかもしれません。
 「金持ちを貧しくしても、貧しい人が金持ちになるわけではない」というサッチャーの言葉通り、先進国が破綻すれば発展途上国も連鎖破綻してしまうかもしれない。そんな危機感を感じ取った人物がアメリカ大統領に就任したということであれば、世界中の人々から大いに注目されて然るべきことだと思います。


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