2021年07月30日
最終章に近づいたライバル物語
今日は、競泳の瀬戸選手と萩野選手について素敵な記事を見付けたので紹介したいと思います
競泳男子200メートル個人メドレー決勝のレースを終え、笑顔の瀬戸大也(左)と萩野公介=東京アクアティクスセンター、21年7月30日撮影<スポーツ報知>
世界のトップレベルで切磋琢磨してきた2人がそれぞれの思いを存分にぶつけたレースだった。1994年5月生まれの瀬戸大也と同年8月生まれの萩野公介。苦難の末にたどり着いた競泳男子200メートル個人メドレー決勝は、最終章に近づきつつあるライバル物語の1ページを刻むレースだった。
▽「最後のチャンス」と瀬戸
瀬戸は大会前、調子の良さを口にしていた。出場する個人3種目でいずれも金メダルを狙える位置にいると思われていた。昨秋に発覚した女性問題による謹慎を経て、再び大きな舞台に戻ってきた。ところが最初の種目だった400メートル個人メドレー予選でいきなりつまずいた。
競泳は米国のテレビ放送時間帯を考慮して、夜に予選、午前中に準決勝、決勝が行われる変則的なスケジュールとなった。瀬戸は自らが予想した予選通過タイムを計算に入れて泳ぎ、最後のクロール(自由形)で力を緩めた。ところが、普段は決勝が行われる夜の予選では好タイムが続出し、瀬戸は予選落ち。決勝の舞台で勝負させてもらえなかった。2種目目の200メートルバタフライも準決勝で敗退し、追い詰められていた。
最後のチャンスとなった200メートル個人メドレー。午前中のレースとなった準決勝では得意種目の最初のバタフライを楽に入り、後半でギアを上げた。全体の3位での決勝進出に「自分がやってきたことを信じた。もらったチャンスをものにしたい」と、上向いてきた調子とともに最後の種目に懸ける思いを語った。
▽「神様がくれた贈り物」と萩野
萩野は2016年リオデジャネイロ五輪の400メートル個人メドレーで金メダリストの称号を手に入れた。しかし、その後に右肘の手術で不振に陥り、数カ月にわたって休養した。予定通りに昨年、五輪が開催されていたら代表から漏れていた可能性は高い。代表選考を兼ねた今年4月の日本選手権の個人メドレーは400メートルへの出場を取りやめ、200メートルに絞って出場権を得た。
それだけに決勝進出への思いは強かった。準決勝を終えて「本当にいろんなことがあったけど、また決勝で泳げる。(瀬戸)大也と一緒に泳げるなんて、神様がくれた贈り物としか思えない。すごく幸せ」と目を潤ませながら話した。
▽「すっきりしている」「悔いはない」
決勝で瀬戸は3コース、萩野は7コース。2人とも最初のバタフライはオーバーペースにならないように注意しながら泳いだ。最初の50メートルは瀬戸6位、萩野は8位での折り返し。背泳ぎが得意な萩野が3位に浮上し、続く平泳ぎは瀬戸が盛り返して3位で最後の自由形に入った。終盤までメダル圏内に粘った瀬戸は終盤でスイス選手に抜かれ4位にとどまった。萩野は6位でゴールした。
プールの中で肩を寄せ合い互いの健闘をたたえ合った。「全力は尽くせた。今はすっきりしている」と瀬戸。萩野も「タイムは遅いかもしれないけど、力を出し切ったので悔いはない。一番幸せな五輪だった」と笑顔を見せた。メダルにはとどかなかった地元開催の五輪だったが、2人にはやりきった充実感が漂っていた。(共同通信・江波和徳)
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素敵な記事に感動しました。。。
競泳男子200メートル個人メドレー決勝のレースを終え、笑顔の瀬戸大也(左)と萩野公介=東京アクアティクスセンター、21年7月30日撮影<スポーツ報知>
世界のトップレベルで切磋琢磨してきた2人がそれぞれの思いを存分にぶつけたレースだった。1994年5月生まれの瀬戸大也と同年8月生まれの萩野公介。苦難の末にたどり着いた競泳男子200メートル個人メドレー決勝は、最終章に近づきつつあるライバル物語の1ページを刻むレースだった。
▽「最後のチャンス」と瀬戸
瀬戸は大会前、調子の良さを口にしていた。出場する個人3種目でいずれも金メダルを狙える位置にいると思われていた。昨秋に発覚した女性問題による謹慎を経て、再び大きな舞台に戻ってきた。ところが最初の種目だった400メートル個人メドレー予選でいきなりつまずいた。
競泳は米国のテレビ放送時間帯を考慮して、夜に予選、午前中に準決勝、決勝が行われる変則的なスケジュールとなった。瀬戸は自らが予想した予選通過タイムを計算に入れて泳ぎ、最後のクロール(自由形)で力を緩めた。ところが、普段は決勝が行われる夜の予選では好タイムが続出し、瀬戸は予選落ち。決勝の舞台で勝負させてもらえなかった。2種目目の200メートルバタフライも準決勝で敗退し、追い詰められていた。
最後のチャンスとなった200メートル個人メドレー。午前中のレースとなった準決勝では得意種目の最初のバタフライを楽に入り、後半でギアを上げた。全体の3位での決勝進出に「自分がやってきたことを信じた。もらったチャンスをものにしたい」と、上向いてきた調子とともに最後の種目に懸ける思いを語った。
▽「神様がくれた贈り物」と萩野
萩野は2016年リオデジャネイロ五輪の400メートル個人メドレーで金メダリストの称号を手に入れた。しかし、その後に右肘の手術で不振に陥り、数カ月にわたって休養した。予定通りに昨年、五輪が開催されていたら代表から漏れていた可能性は高い。代表選考を兼ねた今年4月の日本選手権の個人メドレーは400メートルへの出場を取りやめ、200メートルに絞って出場権を得た。
それだけに決勝進出への思いは強かった。準決勝を終えて「本当にいろんなことがあったけど、また決勝で泳げる。(瀬戸)大也と一緒に泳げるなんて、神様がくれた贈り物としか思えない。すごく幸せ」と目を潤ませながら話した。
▽「すっきりしている」「悔いはない」
決勝で瀬戸は3コース、萩野は7コース。2人とも最初のバタフライはオーバーペースにならないように注意しながら泳いだ。最初の50メートルは瀬戸6位、萩野は8位での折り返し。背泳ぎが得意な萩野が3位に浮上し、続く平泳ぎは瀬戸が盛り返して3位で最後の自由形に入った。終盤までメダル圏内に粘った瀬戸は終盤でスイス選手に抜かれ4位にとどまった。萩野は6位でゴールした。
プールの中で肩を寄せ合い互いの健闘をたたえ合った。「全力は尽くせた。今はすっきりしている」と瀬戸。萩野も「タイムは遅いかもしれないけど、力を出し切ったので悔いはない。一番幸せな五輪だった」と笑顔を見せた。メダルにはとどかなかった地元開催の五輪だったが、2人にはやりきった充実感が漂っていた。(共同通信・江波和徳)
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素敵な記事に感動しました。。。
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