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2018年11月22日

腹立つできごといくつか

ほんとうは「山の恐怖」について書くつもりだった。そもそもこのブログをはじめたきっかけはそこにある。山にはあらゆる危険が潜んでいる。その多くはあとで考えてみて「恐怖」と感じられる種類の危険だ。

そんなことは山歩きを趣味とする人間なら誰だってわかっている・・・ということを、ついつい忘れてしまうのだ・・・ということを、自分自身に言い聞かせるために書き始めたようなところもけっこうな割合で、ある。

ただ、今日は想定もしていなかった種類の危険に遭遇し、それが恐怖に変わる前に「怒り」へと変わったので、そのウサ晴らしをしたい。と同時に、このところちょっと目に余るマナー違反がいくつかあったので、これについてもついでに告発し、ウサを晴らしたい。


@死の危険
時間が許す限り、できるだけ山に入るようにしている。もちろんきのこほかうまいもんを収穫したいという願いもあるのだが、腰に持病がある私はある程度腰に負荷をかけないと、次の日はひどい腰痛に悩まされるという、我ながらかなり面倒な体質である。

しかしここ最近多忙で、毎日入ることができないでいる。飛び石連休的なスケジュールで山に入っている。ここ2日ばかり山に入れなかったので、久しぶりな気がした。だから多少腰は痛かったが、意気揚々ではあった。

意気揚々でビートルズのドライブマイカーの口笛を吹きながら林道をドライブしていると、いつものように大きなカーブにさしかかった。「山の恐怖」というテーマでいつか書かなければならないとずっと考えていた、雌鹿の亡骸を発見した崖下の道だ。

目的地までごく短い林道ではあるが、最も危険な地点である。カーブを曲がり切ったとき、前からどぎつい黄色の車が猛スピードで走ってきた。こちらは急なのぼり。ということは、対向車は急な下りである。そんなところを猛スピードで降りてくるなんて、コイツ死にてえのか?と本気で思った。

ところが何を思ったか、その車はこちらに向かって突っ込んできたのである。私は一瞬の判断で「右」、つまり対向車線のほうに急ハンドルを切った。山岳道路ではそうしたイレギュラーなすれ違い方法も珍しくないから、そのクセがとっさに出たのだろう。

黄色の車は私がほんの0.5秒前までいたところに猛スピードのまま突っ込み、ガードレール(私の車線は左側が断崖である)に激しく接触して停止した。ガードレールがたわみ、黄色い車が真横に飛んだ映像がバックミラーに映し出された。

私は「・・・は?」という気分で車を降り、そのバカ黄色車のほうに歩いていった。車種はよくわからんが、オープンカーだった。ドライバーの安否が気になった。いや、別にこんな筋金入りのバカとしか思えないドライバーは死んでくれても一向にかまわないのだが、この山で死なれては困る。それにもし無事だったらひとクサレ怒鳴りつけてやりたい衝動をどうしても抑えることができなかったのだ。

だってそうでしょ?私、殺されそうになったんですよ。当然のことだと思う。幸か不幸か、そのドライバーは無事であった。車はかなり痛い目に遭っていた。運転席側に幾筋もの痛々しい傷が生々しかった。かわいそうに、罪もない車は。で、私が心底腹を立てたのは、ここからである。

近寄った私に対し、その大馬鹿ドライバーはどういう態度に出たと思いますか?「オイ!」と遠目から声をかけた私を振り返って一瞥を与えたドライバーは、再びエンジンの爆音とタイヤ音とこげくさい不快な残臭を残してまた同じような猛スピードで下り坂を見る見る走り去っていったのだ・・・もう本気でコノヤロー!!!!である。

あれだけ激しく車体をガードレールに接しているのだ。もしガソリンが漏れていたら一大事では済まない。その危険は十分すぎるほど考えられる自爆であった。なぜそう自分および周囲の人間を殺したがるのか。

ナンバーでも控えて警察に通報したほうが世のためでもあり、そいつのためでもあるかと思ったのだが、年甲斐もなく頭に血がのぼっていたため、そういう基本の対処を遂行できなかったのが悔やまれる。あのバカ、クスリでもやってるんじゃねえか?と、目的地まで考えながら慎重に車を走らせた。

おい、黄色いの。見てるか?おめえのことを言ってんだこのクソ野郎が!と、もしそいつがこれを読んでいたら呪怨のようにモニターから手を出してこっちに引きずり込んで・・・もうこのへんにしておく。

Aシモフリシメジはもうダメだぁ・・・
前回サクラシメジの画像を掲載したが、例年ごく少数のシモフリシメジ(サクラシメジにくらべれば断然うまいシメジ)が発生する。廃道っぱたに出る推定20本程度のシモフリシメジなので、エリア的にはさほど広くはない。

前回はたった1本だけの画像を掲載したが、ムラサキシメジはけっこう群生して発生する。実はそのごく狭いエリアに、推定30本程度のムラサキシメジが発生しており、そのうちの1本だけをカメラに収め、掲載した。

私は10本くらい採取し、来年また増えればいいなぁと思い、残りはそのままにしておいたのだ。これが間違いだった・・・その前くらいにヒラタケ幼菌が発生した画像を掲載したと思うが、私が山に入れなかった間、おそらく土日にそのヒラタケは誰かがすべて採取していったのだと思う。

ムラサキシメジの発生場所はそのヒラタケのすぐ近くなので、きっと同じ人間の所業なのではないかと思うのだが、そいつ、ムラサキシメジもすべて採取していったのだ。いやそれは別にかまわないのだが、ムラサキシメジもシモフリシメジ同様、枯れ葉の下に発生する「もぐらきのこ」である。

おそらくそれを知っていて、そいつは枯れ葉の厚い層をすべて掘り返して根こそぎムラサキシメジを持ち去っていた。採取というより、イノシシか何かが農作物を劫掠した痕跡のように私には映った。ごく狭いエリアではあるが、あれをすべて掘り起こすなんて、けっこうな労力ですよ。

しかしムラサキシメジやシモフリシメジが発生するために、おそらく菌類はもっと大きな労力を費やして、あの場所を選んで発生したのだと思うと、なんとも気の毒である。

これまで出なかったムラサキシメジが出るようになったということは、地下菌のバランスに何らかの変化を生じたことになるのだとは思う。しかし居心地の良い枯れ葉の層を根こそぎひっくり返されるとは、菌たちも想像だにしなかったと思う。さぞかし無念の思いだろう。

ただし私が心底腹を立てたのは、そこからである。そのムラサキシメジ・シモフリシメジエリアからちょっと先の平らなエリアに、ビールの缶と弁当を食い散らかした残滓が放置されていたのだ。きのこを持ち去り菌床を劫掠した人間と同一かどうかは知らないが、ほんとうにどういう神経をしているのかわからない。

ただでさえこのあたりはクマが出没している危険なエリアなのだ。嗅覚が鋭いクマがこれを嗅ぎつけたりしたら・・・そう思うと放置したままにはしておけなかった。今度は私がそこらへんに落ちている堅そうな木の枝でその場に浅い穴を掘り、残滓を完全に埋め、空き缶とゴミをきのこ採取用の袋に入れて持ち帰らねばならなかった・・・何やってんだろ、オレ・・・ほんとうにナサケナイ。

B大は埋めろよバカ!
山は人間の想像を超える力で、人間の想像を超える恩恵をもたらし、時に凶悪な牙を剥く。山に端を発する宗教心が芽生えるのはそういうところに理由の一端があることは容易に想像できる。私にも宗教心がある。信仰心というべきか。

しかし実は、こうして日々山に入るようになるまで、そんな気持ちは一切なかった。それは恥ずかしいことのような気もする。これまでなんとか教とかなんとか宗といった具体的な名前のある神様とか仏様を信仰したことはほぼないに等しい。親戚や知人の葬式や法事の際に手を合わせる行為は無意識のうちに信仰心が現れたものだ、なんて解説する識者もいるが、正直私の場合それは信仰心からではなく、単なる猿真似のようなものだ。

みんなが手を合わせるから私もそうしているだけである。みんなが死者を前に裸踊りをすることが慣例となっていたなら、きっと私だってそうしている・・・そんな程度なのだと私は思う。信仰心とか宗教心とか、そういうものとは明らかに異なる。合掌が信仰心の現れだと説いていたエライおじさんゴメンね。

山は神が宿る。ほんとに?と訊かれたなら、いやーわかんねえなぁと私は正直に答えなおすだろう。でも、神が宿っていなきゃあんなにきのこやら山菜やらの恩恵をもたらしてくれるはずはないとも思う。だからこそ、いるんだかいないんだかはっきりわからん「神」を便宜的につくり、これを崇め、感謝するのだ。ごく自然な発想である(と思う)。

恩恵をもたらすばかりではない。神の力は偉大で、不浄なるものを浄化するパワーも備えている。たとえば人間の体内から出た不浄なものも浄化してくれるのだ。しかもそれが木々草花の養分となるのだから世の中うまくできている。これも全部神様のおかげだ。

山に便所があればそれに越したことはないのだが、私が入る山の道程のほぼすべては廃道である。便所などない。あっても(たぶん)怖くて入れない。だから、たいへん申し訳ないが、恥を忍んで木陰ですることは私もある。小のほうは。実際この前ヒラタケ大漁の回にもそういうことを書いたと思う。

人間である以上、生理現象はどうしたって起こる。小ではなく大の対処をしなければならないこともある。私にその経験はない。でも人間だから、いつかそういうことが起こるかもしれない。そう思ったら今日からチリ神を持っていこう。

で、きっとそういう憂き目に遭った人間が、この山に入ったらしい。何度もいうが、生理現象である以上大だろうと小だろうと中だろうとそれは仕方がない。でもな・・・

山んなかでそのまま放置しておくんじゃねえよばかやろー!!!!

大だけならスルーする可能性が高いが、その周辺に使用済みの紙をたくさん残しておくバカが出現したのだ。もちろん紙なしの大だけでもダメですよそんなのは。

ヒラタケってけっこう白いじゃないですか。山に入るとね、どうしても「白いもの」に目が行っちゃうんですよ特にこの時期は。しかも一瞬ときめくわけですよ。白いぞ!と。その正体がわかっちゃったときのこのキモチのやりようがなさすぎるったらありゃしない。そんなとき、ただただナサケナイ気持ちを持てあますしかないのだ・・・


ということで、ちょっとは気が晴れた気がする。もちろんね、私がマナーを完ぺきに守っているかといわれれば、たぶんそんなことはないと思う。だいたい私が収穫しているきのこだって、誰か知らない人の土地のである。いうなれば泥棒行為だ(と思う)。だからエラそうなことは一言一句たりとも言えない立場ではある。

でも人間の最低限のマナーってのは、やっぱり「人の嫌がることをしない」ってとこにあるんだと私は思うんですよ。私がかすめとっているきのこだって、もし地主の方が「そうしないでほしい」という意志があるなら、私はもう一切ここできのことりはしない。

ちなみに別の場所に生える山菜のほうは、地主の了承を得ている。(田んぼなので)とってくれるならむしろありがたいとまで言ってもらっているが、きのこはまだである。地主含め、まず人と会わない場所なので了解を得るのは難しいかもしれない。

まあそれはともかく、小学生だってわかる基本の基本くらい、ちゃんとしようぜ大人なら、と思う。自戒も込めて。なんか今回は説教くさい話で申し訳ないです・・・

DSC_0096.JPG
↑昨日収穫したヒラタケ(木の裏側に発生)。この木から発生するのは4年ぶり。きのこって、けっこう毎年状況が変わる。
↓木の後ろに見事に隠れたヒラタケ。巨大。ちょうど子供が使うグローブくらいのサイズ。
DSC_0097.JPG

このあとちょっと仕事をして、これからまた山に行く。
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