2018年01月15日
木造禁止の歴史はある意味とても合理的な話です。
木造住宅は一時期禁止されたことがありました。
漫画「美味しんぼ」でも話題になった、日本建築学会による木造禁止。
ここに木造の問題が明確に表れている。
参考)「木造禁止」を含む日本建築学会の「建築防災に関する決議」(1959年)について
2010年7月 日本建築学会
https://www.aij.or.jp/jpn/databox/2010/20100726-1.htm
これは、漫画「美味しんぼ」で日本の家屋で国産の木材を使う率は恐ろしく低い理由のひとつとして、日本の建築学会が1959年に木造建築を否定したからと触れたことに対しての反論の文章です。
そもそも「木造禁止」は実際に1959年になされたもの。
背景としては、1959年9月の伊勢湾台風による甚大な被害を踏まえて、火災、風水害防止のため「木造禁止」の決議がされたものであり、
防火、耐風水害のための木造禁止
と明確に書かれている。
これは、「防火、台風水害のため」とあるように、伊勢湾台風などの被害を受けることが予想される危険な区域での話であり、一般的に木造禁止をしたという訳ではないというのが、日本建築学会の説明です。
しかし、そのことは、防火、台風水害に耐えるためには、やはり木造という構造では無理があるということを示していることは間違いありません。
さらに、日本建築学会の取り組みとして、
1.木造建築物における防災上の監督指導の強化
木造建築物は従来他の構造に比べて構造強度上の監督指導がなおざりにされている状況にあったが、今回の災害においても風害・水害をうけた建物が多く見られた。これについては建築基準法の励行をはかると共に筋かい、継手・仕口等の構造細部については、日本建築学会建築工事標準仕様書(JASS 11)によって施工を行うようにしたい。
といったことを伊勢湾台風前から取り組んで来たということでもあり、このことは、
・木造建築物は他の構造に比べて構造強度上の監督指導が不十分
=木造建築物は他の構造に比べて構造的には問題があるものが多い
・伊勢湾台風クラスの災害では、風害・水害を受けた木造建築物が多かった
ということであり、災害に強かった、強い建物とは木造建築物は言えない状況にあることから、簡単明瞭な、木造禁止という言葉に集約されたと言えるでしょう。
実際、昭和40年代においては、鉄筋コンクリートの家と言うのは新しく、あこがれの家であったのであり、昔から作られ続けた木造住宅よりも、これからは風水害でも流されず、丈夫で火災にも強い、災害に強い鉄筋コンクリートの住宅が望まれたというのが当時の状況です。
やはり怖いのは大火。
大火があるとこれに耐えられない木造建築物は禁止されてしまうのはある意味しかたのないことでしょう。
漫画「美味しんぼ」でも話題になった、日本建築学会による木造禁止。
ここに木造の問題が明確に表れている。
参考)「木造禁止」を含む日本建築学会の「建築防災に関する決議」(1959年)について
2010年7月 日本建築学会
https://www.aij.or.jp/jpn/databox/2010/20100726-1.htm
これは、漫画「美味しんぼ」で日本の家屋で国産の木材を使う率は恐ろしく低い理由のひとつとして、日本の建築学会が1959年に木造建築を否定したからと触れたことに対しての反論の文章です。
そもそも「木造禁止」は実際に1959年になされたもの。
背景としては、1959年9月の伊勢湾台風による甚大な被害を踏まえて、火災、風水害防止のため「木造禁止」の決議がされたものであり、
防火、耐風水害のための木造禁止
と明確に書かれている。
これは、「防火、台風水害のため」とあるように、伊勢湾台風などの被害を受けることが予想される危険な区域での話であり、一般的に木造禁止をしたという訳ではないというのが、日本建築学会の説明です。
しかし、そのことは、防火、台風水害に耐えるためには、やはり木造という構造では無理があるということを示していることは間違いありません。
さらに、日本建築学会の取り組みとして、
1.木造建築物における防災上の監督指導の強化
木造建築物は従来他の構造に比べて構造強度上の監督指導がなおざりにされている状況にあったが、今回の災害においても風害・水害をうけた建物が多く見られた。これについては建築基準法の励行をはかると共に筋かい、継手・仕口等の構造細部については、日本建築学会建築工事標準仕様書(JASS 11)によって施工を行うようにしたい。
といったことを伊勢湾台風前から取り組んで来たということでもあり、このことは、
・木造建築物は他の構造に比べて構造強度上の監督指導が不十分
=木造建築物は他の構造に比べて構造的には問題があるものが多い
・伊勢湾台風クラスの災害では、風害・水害を受けた木造建築物が多かった
ということであり、災害に強かった、強い建物とは木造建築物は言えない状況にあることから、簡単明瞭な、木造禁止という言葉に集約されたと言えるでしょう。
実際、昭和40年代においては、鉄筋コンクリートの家と言うのは新しく、あこがれの家であったのであり、昔から作られ続けた木造住宅よりも、これからは風水害でも流されず、丈夫で火災にも強い、災害に強い鉄筋コンクリートの住宅が望まれたというのが当時の状況です。
やはり怖いのは大火。
大火があるとこれに耐えられない木造建築物は禁止されてしまうのはある意味しかたのないことでしょう。
タグ:火災
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