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形見

お母さんの形見を手にしたテルさんの肩が

小刻みに揺れていた・・・・・・

お母さんの事を思い出していたのだろう

暫くの沈黙の後

テルさんの口がひらいた

『これは、俺がまだ3つか4つの時にお袋が俺にくれたお守り袋』

『もう色も分からない位ボロボロだけど』

『見てすぐにわかったよ』

そう言うとテルさんの目から涙がこぼれた

『どうしてこんな所にお守りがあるんだい』

と、私が聞くと

『このあたりは戦時中空襲にあって一面焼け野原になったんだ』

『当時の俺は、まだ小さくて何が起きたかはわからなかったが』

『あの時お袋が俺をここに入れてくれて』

『その時にこのお守りを笑顔で手渡してくれた…』

そう言うと考え深げに顔をしかめた

『じゃあお母さんはその時に?』

『あぁ、まだ若けぇのによ』

『そう・・・・・・』

なんかしんみりとした話しになって私は言葉が出てこなくなっていた

心が疲れたら

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kee
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