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秘密の穴

テルさんの指さす先には

岩と岩の間に人一人通れるか通れないかの

小さな裂け目があった

『ここの中にあるはずだ』

静かにそう言うとテルさんは

器用に穴の中に身体をくぐらせていく

私もすぐに後を追おうと身体を穴にくぐらせた

『うっ?』

途中で身体がつかえてしまう

『ううぅ〜』

身をよじりながら何とか中に潜り込めた

中は想像以上に暗くて何も見えない

目がようやく暗闇に慣れてくると

穴の中がうっすらとではあるが

見えてきた。

穴の中は、入り口の見た目とは裏腹に

広い空洞が広がる

奥に細長く伸びているようだ

奥の方にテルさんの懐中電灯の明かりが見えた

その明かりを追うように奥に進む

『テルさん、こんな所に洞窟があるなんて知らなかったよ』

『ここは洞窟なんかじゃね〜よ』

『洞窟じゃない?、じゃあここは?』

テルさんは神妙な面持ちで私を見た

『ここは昔の防空壕跡だ』

『えっ!!防空壕ってあの爆弾投下されたら非難するあれ?』

テルさんは、静かにうなずいた

そして又奥の方へと進みだした・・・・・

心が疲れたら

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kee
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