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2020年07月05日

思い出のドラマ

子どもの頃に見たドラマの話。

あるところに美しい姉妹がいて、お姉さん役が浅丘ルリ子で、妹役が今やどこかの議員さんになってる石井めぐみ。
二人はとても仲が良いのだけど、元々体の弱かった妹が不治の病(たしか白血病だったと思う)に侵され、余命わずかとなってしまう。心優しい姉はつとめて明るくふるまって妹の看病にあたるけど、まだまだ若くて美しい妹がこのまま思うように青春も謳歌できずに死んでいくのかと思うとかわいそうでしかたない。でもそんな姉の心配をよそに、妹はひそかに誰か男の人とつきあっていた。しかもかなり深い仲だった。たしかお姉さんはそのことを妹あてに頻繁に届く謎の手紙を盗み見て知ることになったと思ったが、妹が自分から打ち明けたような気もするし、そのへんの記憶が定かでない。姉は正直複雑な気持ちになるけど、でも妹が残された時間の中で、ほんの少しでも女性として幸せな時間を味わえているのならと、素直に妹の恋を喜ぶ。
やがて妹の病状は悪化。いよいよ死を迎えることになるのだけれど、死の間際、妹は衝撃の告白を残してこの世を去っていく。あの手紙は全部ウソだった。本当は恋人などおらず、自分で一人二役を演じ、自分で自分に手紙を書いていたのだと。

残念ながら覚えているストーリーはこの程度。だけどもうとにかく、恋愛模様を妄想して自分で自分に手紙を書いていたという行為が子どもながらにショッキングでしかたなく、見てはいけないものを見てしまったような、後々まで忘れられないドラマになった。キャストも覚えているのは姉妹役の二人だけ。でもタイトルだけは珍しくはっきり覚えていた。「魔笛」というドラマだった。読み方をその時母親に教えてもらった記憶がある。

その後ネットの世になってから、このドラマが太宰治の「葉桜と魔笛」という小説をもとにしたドラマだったということがわかった。日露戦争の頃が舞台になっている話なのだけど、現代風の怪談というか、怖いような悲しいような美しいような、不思議な余韻が残るお話だ。あのときのドラマもおそらくこの原作の世界観を、ストーリも含めてほぼ忠実に再現してたんだと思う。硬派なんだけどリリシズムにあふれているというか・・・。昔はこの手のドラマにときどきめぐりあうことがあったが、最近はめっきり少なくなってしまった気がする。懐古趣味と言われればそれまでだけど。

現在、青空文庫でも自由に読める「葉桜と魔笛」。5〜10分程度で読めるとっても短いお話です。
葉桜と魔笛(太宰治)−青空文庫より

どうしてももういちど見たいドラマなのだが、かなわぬ望みかな。

ちなみにドラマは石井ふく子先生プロデュースでした。


あせらず、おこらず、あきらめず
石井ふく子(著)

やるね!ふく子先生



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