2018年07月20日
一般派遣と特定派遣の違い
以前、私が派遣で働いていると書きましたが、今回は一般派遣と特定派遣の違いについて書こうと思います。
(過去記事「派遣という働き方」はコチラ)
ネットにも一般派遣と特定派遣の違いを説明しているものを見かけますが、法律上の違いについて説明しているものが多く、皆さんが本当に知りたい、実際の働き方や給与面、有給休暇や交通費・家賃補助などの福利厚生面は説明されていません。
今回はその辺りを実体験を交えて書いていきたいと思います!
※私は特定派遣にしか就業したことがないので、一般派遣については人から聞いた話です。正確には異なる表記があるかもしれません。もし読んでいて、訂正すべき点に気づいた方はコメントなどで指摘していただけると幸いです。
Q.「一般派遣」と「特定派遣」の違いって?
A.大きな違いは「一般派遣=時給制」、「特定派遣=月給制」であること。
特定派遣は、「派遣会社の正社員」という扱いです。
一般派遣は他に「登録型派遣」と呼ばれることも。一方で特定派遣は「正社員型派遣」とも呼ばれています。
大手の派遣会社では、たいてい一般派遣・特定派遣どちらの人材も扱っています。
Q.就業する際に違いはあるの?
A.一般派遣は派遣会社に登録し、希望に合う派遣先があるか探してもらいます。特定派遣は通常の会社と同じく、履歴書提出や面接を行い、採用後に派遣先を探します。
一般派遣の場合は、配属先が決まるまではお金は発生しません(登録をしても、派遣先が決まるまでは無給)。面接等の選考はありませんが、派遣会社に出向き、これまでの職務経歴や希望する仕事条件などの聞き取りが必要なようです。
特定派遣の場合は、派遣先が決まっていなくても基本給料が出ます。
※私の会社では、中途採用の場合、面接等の選考と同時平行で派遣先の職場見学・面接を行い、派遣先が決まらなければ入社できないようでした。
Q.ぶっちゃけどっちが就職しやすいの?
A.一般派遣の方が選考がない分、楽ではあります。
ですが、通える範囲に派遣先がなければ就業することはできませんので、一般派遣の方は複数の派遣会社に登録してお仕事を紹介してもらっているそうです。
Q.一般派遣と特定派遣で、派遣先の案件数や、仕事内容に違いはありますか?
A. 案件の数は一般派遣の方が多いです(ただし時給はピンキリ)。特定派遣は派遣社員を雇うためにかかるお金が一般派遣よりも高いため、お金に余裕のある大手企業の案件が多いです。
一般派遣の場合は、案件ごとに時給を設定できるため、求人が出しやすく案件数が多いです。
一方で特定派遣は、派遣社員を雇う側が派遣会社に支払う額(『派遣単価』と呼ばれています)が高いため、一般派遣に比べると求人数は少ないようです。
私も去年、派遣先が変わる際に「特定派遣を雇う余裕がない」という理由で面接すら行かせてもらえない会社が2、3件ありました。
Q.ボーナスはあるの?
A.一般派遣は基本無し、特定派遣は少額だが有るところが多い様子。
一般派遣でも数万円ボーナスが出るところもあるようです(具体額は聞けませんでしたが、ほんのお小遣い程度と聞きました)。
私の会社は年2回ボーナス支給があり、1回あたり月給1〜1.5ヶ月分くらいです。
Q.月収はどちらが多い?
A.安定しているのは特定派遣。だが時給によっては一般派遣の方が月収が多くなる場合も。
一般派遣(時給制)の場合、月の出勤日数によって給与が変動することになります。例えばゴールデンウィークやお盆休み、年末年始などの長期休暇のある月の場合、給与額が少なくなってしまうそうです。
現在、私の月収から時給を換算すると時給1500円程度です(月21日勤務、1日7時間勤務で計算)。
ですので一般派遣の方で、時給が1500円以上で月21日しっかり働いていれば、一般派遣の方が収入は多くなります。
時給が高いお仕事であれば、一般派遣の方が稼げます。
Q.交通費は支給されるの?
A.一般派遣はなし。特定派遣は支給されます。
一般派遣の場合は「時給に一部含まれる」という形をとっているそうで、どこに住んでいても一律数百円とのこと。家から職場が遠い場合は自己負担の額が大きくなってしまうので注意が必要です。
特定派遣の場合は全額支給されます。
Q.家賃補助はありますか?
A.一般派遣はなし。特定派遣は全国転勤OKの場合は家賃補助があります。
一般派遣は、「現在住んでいる家から通える派遣先を探す」という方がほとんどです。独身の一般派遣の方は実家住まいの方が多いようです。
・・・というか、残業なしの一般派遣の場合、一人暮らしすると生活がカツカツだと思われます。「実家から通える職場じゃないと、一般派遣の収入では生活していくのがやっと、貯金は見込めない」というのが実情です。
特定派遣は「全国転勤可能」な方のみ家賃補助があります。住んでいる場所によっても変わりますが、東京・神奈川等の都市部では3万円程度の補助が出るようです(住むところは派遣会社指定の物件、交通費ができるだけかからない、派遣先の近くの物件となるようです。)
私のように、「既婚者で、夫の勤務先に合わせて転勤はしない」という人には家賃補助はありません。
Q.産休・育休は取れるの?
A. 法律上はどちらも取得可能です(条件有り)
私の会社(特定派遣)では、1年以上勤務した実績があれば産休・育休がとれるようになります。これはどこの会社も同じ仕組みですね。
一般派遣の場合も、法律上は産休・育休は取ることが可能です。
そうは言っても、実情は産休に入るタイミングで仕事を辞めてしまう方がほとんどだと思います。
育休を取るためには、「子供が1歳になったタイミングで復職できる見込みがある」ことが条件です。
しかし、別の派遣社員を補充することで事足りてしまうところを、わざわざ空席にして復帰を待ってくれる会社なんてなかなかありません。現実的には一般派遣で産休・育休をとるのは難しいように思われます。
残念ながら、私の身の回りで一般派遣で育休を取って職場復帰をしたという方がいらっしゃらないので、はっきりとした実情が分かりませんでした…
Q.一般派遣と特定派遣とで同じ職場に配属になった場合、仕事に違いはありますか?
A.ありません。
そもそも、配属先の社員さんは一般派遣・特定派遣の違いすら認識していない方がほとんどです。
Q. 派遣先の仕事以外で、何か違うことはありますか?
A.特定派遣の場合、「定例会」と言う派遣社員全員で集まって行う研修のようなものが年に数回あります。
一般派遣に比べて、特定派遣の方が単価が高い(派遣先が派遣会社に支払う料金が高い)ためか、マナーや報連相などを中心とした研修が年に数回行われる会社が多いようです。
私の会社の場合は、選択コースによって回数が異なり、プライベート重視の人は年3回(その分昇給額・基本給・ボーナス額は少な目)、仕事をバリバリ頑張りたい人は年6回の参加が必須です。
しかも土日10:00〜17:00と丸1日つぶれます
この「定例会」は派遣会社によって様々で、義務ではなく任意で参加の所や、ほぼ毎月のように定例会を開催している所などもあるようです。
私の派遣会社の場合、他にも毎月一回業務報告などを提出する義務があり、派遣先以外の仕事が結構あります。これが結構負担です
特定派遣で就職をお考えの方は、その辺りをよく調べて会社を探すことをオススメします。
Q.ひとつの派遣先にどのくらいの期間いられますか?また、一般派遣と特定派遣とで就業期間に違いはありますか?
A.派遣先によってまちまちですが、3年の会社が多いです。
派遣法改正法という法律で、「一般派遣の派遣社員が同一の職場で3年以上勤務する場合、その派遣社員を派遣先で直接雇用するか、派遣元の正社員(特定派遣)にしなければならない」という決まりがあります。政府としては派遣労働者を少しでも減らし、正規雇用(=正社員)を増やすことを目指しているようですが、実際は派遣社員を正社員として雇う会社はほとんどなく、3年経過直前に契約を切るのが普通です。
その流れから最長3年で契約終了という企業が一番多いように思います。
上記の派遣法は一般派遣の派遣社員の話であり、特定派遣はすでに「派遣元の正社員」であるため、3年で契約終了ということはなく、双方に問題がないのであれば無期限に在籍することができます。
私の現在の配属先がまさにそれで、一般派遣の方は丸3年経ったら契約終了し、特定派遣の方は3年以上(それこそ派遣社員本人が辞めると言わない限り)好きなだけ長く働き続けることができます。
同じ配属先で長く働きたいとお考えの方は特定派遣を選ぶ方がいいと思います。
Q.今の仕事が契約終了となったとき、次の仕事が決まるまでの間のお給料はどうなりますか?
A.一般派遣は無給、特定派遣はいくらか支給されます(満額ではないことも)
特定派遣の場合は、何もしていない人に給料を払うのは損なので、派遣元の支店に出向いて事務作業をしたりすることが多いようです。
私の会社の場合、支店業務が難しい場合は「待機」となり無給になるようです。会社によっては待機中も何割か給料がもらえる所もあるようでした。
とりあえず、自分の思い付く限りのことを書いてみました。思った以上に長い記事になってしまいました
最後までお読み頂き、ありがとうございました
(過去記事「派遣という働き方」はコチラ)
ネットにも一般派遣と特定派遣の違いを説明しているものを見かけますが、法律上の違いについて説明しているものが多く、皆さんが本当に知りたい、実際の働き方や給与面、有給休暇や交通費・家賃補助などの福利厚生面は説明されていません。
今回はその辺りを実体験を交えて書いていきたいと思います!
※私は特定派遣にしか就業したことがないので、一般派遣については人から聞いた話です。正確には異なる表記があるかもしれません。もし読んでいて、訂正すべき点に気づいた方はコメントなどで指摘していただけると幸いです。
就業・就職活動に関して
Q.「一般派遣」と「特定派遣」の違いって?
A.大きな違いは「一般派遣=時給制」、「特定派遣=月給制」であること。
特定派遣は、「派遣会社の正社員」という扱いです。
一般派遣は他に「登録型派遣」と呼ばれることも。一方で特定派遣は「正社員型派遣」とも呼ばれています。
大手の派遣会社では、たいてい一般派遣・特定派遣どちらの人材も扱っています。
Q.就業する際に違いはあるの?
A.一般派遣は派遣会社に登録し、希望に合う派遣先があるか探してもらいます。特定派遣は通常の会社と同じく、履歴書提出や面接を行い、採用後に派遣先を探します。
一般派遣の場合は、配属先が決まるまではお金は発生しません(登録をしても、派遣先が決まるまでは無給)。面接等の選考はありませんが、派遣会社に出向き、これまでの職務経歴や希望する仕事条件などの聞き取りが必要なようです。
特定派遣の場合は、派遣先が決まっていなくても基本給料が出ます。
※私の会社では、中途採用の場合、面接等の選考と同時平行で派遣先の職場見学・面接を行い、派遣先が決まらなければ入社できないようでした。
Q.ぶっちゃけどっちが就職しやすいの?
A.一般派遣の方が選考がない分、楽ではあります。
ですが、通える範囲に派遣先がなければ就業することはできませんので、一般派遣の方は複数の派遣会社に登録してお仕事を紹介してもらっているそうです。
Q.一般派遣と特定派遣で、派遣先の案件数や、仕事内容に違いはありますか?
A. 案件の数は一般派遣の方が多いです(ただし時給はピンキリ)。特定派遣は派遣社員を雇うためにかかるお金が一般派遣よりも高いため、お金に余裕のある大手企業の案件が多いです。
一般派遣の場合は、案件ごとに時給を設定できるため、求人が出しやすく案件数が多いです。
一方で特定派遣は、派遣社員を雇う側が派遣会社に支払う額(『派遣単価』と呼ばれています)が高いため、一般派遣に比べると求人数は少ないようです。
私も去年、派遣先が変わる際に「特定派遣を雇う余裕がない」という理由で面接すら行かせてもらえない会社が2、3件ありました。
給与面の違いについて
Q.ボーナスはあるの?
A.一般派遣は基本無し、特定派遣は少額だが有るところが多い様子。
一般派遣でも数万円ボーナスが出るところもあるようです(具体額は聞けませんでしたが、ほんのお小遣い程度と聞きました)。
私の会社は年2回ボーナス支給があり、1回あたり月給1〜1.5ヶ月分くらいです。
Q.月収はどちらが多い?
A.安定しているのは特定派遣。だが時給によっては一般派遣の方が月収が多くなる場合も。
一般派遣(時給制)の場合、月の出勤日数によって給与が変動することになります。例えばゴールデンウィークやお盆休み、年末年始などの長期休暇のある月の場合、給与額が少なくなってしまうそうです。
現在、私の月収から時給を換算すると時給1500円程度です(月21日勤務、1日7時間勤務で計算)。
ですので一般派遣の方で、時給が1500円以上で月21日しっかり働いていれば、一般派遣の方が収入は多くなります。
時給が高いお仕事であれば、一般派遣の方が稼げます。
福利厚生について
Q.交通費は支給されるの?
A.一般派遣はなし。特定派遣は支給されます。
一般派遣の場合は「時給に一部含まれる」という形をとっているそうで、どこに住んでいても一律数百円とのこと。家から職場が遠い場合は自己負担の額が大きくなってしまうので注意が必要です。
特定派遣の場合は全額支給されます。
Q.家賃補助はありますか?
A.一般派遣はなし。特定派遣は全国転勤OKの場合は家賃補助があります。
一般派遣は、「現在住んでいる家から通える派遣先を探す」という方がほとんどです。独身の一般派遣の方は実家住まいの方が多いようです。
・・・というか、残業なしの一般派遣の場合、一人暮らしすると生活がカツカツだと思われます。「実家から通える職場じゃないと、一般派遣の収入では生活していくのがやっと、貯金は見込めない」というのが実情です。
特定派遣は「全国転勤可能」な方のみ家賃補助があります。住んでいる場所によっても変わりますが、東京・神奈川等の都市部では3万円程度の補助が出るようです(住むところは派遣会社指定の物件、交通費ができるだけかからない、派遣先の近くの物件となるようです。)
私のように、「既婚者で、夫の勤務先に合わせて転勤はしない」という人には家賃補助はありません。
Q.産休・育休は取れるの?
A. 法律上はどちらも取得可能です(条件有り)
私の会社(特定派遣)では、1年以上勤務した実績があれば産休・育休がとれるようになります。これはどこの会社も同じ仕組みですね。
一般派遣の場合も、法律上は産休・育休は取ることが可能です。
そうは言っても、実情は産休に入るタイミングで仕事を辞めてしまう方がほとんどだと思います。
育休を取るためには、「子供が1歳になったタイミングで復職できる見込みがある」ことが条件です。
しかし、別の派遣社員を補充することで事足りてしまうところを、わざわざ空席にして復帰を待ってくれる会社なんてなかなかありません。現実的には一般派遣で産休・育休をとるのは難しいように思われます。
残念ながら、私の身の回りで一般派遣で育休を取って職場復帰をしたという方がいらっしゃらないので、はっきりとした実情が分かりませんでした…
仕事面の違いについて
Q.一般派遣と特定派遣とで同じ職場に配属になった場合、仕事に違いはありますか?
A.ありません。
そもそも、配属先の社員さんは一般派遣・特定派遣の違いすら認識していない方がほとんどです。
Q. 派遣先の仕事以外で、何か違うことはありますか?
A.特定派遣の場合、「定例会」と言う派遣社員全員で集まって行う研修のようなものが年に数回あります。
一般派遣に比べて、特定派遣の方が単価が高い(派遣先が派遣会社に支払う料金が高い)ためか、マナーや報連相などを中心とした研修が年に数回行われる会社が多いようです。
私の会社の場合は、選択コースによって回数が異なり、プライベート重視の人は年3回(その分昇給額・基本給・ボーナス額は少な目)、仕事をバリバリ頑張りたい人は年6回の参加が必須です。
しかも土日10:00〜17:00と丸1日つぶれます
この「定例会」は派遣会社によって様々で、義務ではなく任意で参加の所や、ほぼ毎月のように定例会を開催している所などもあるようです。
私の派遣会社の場合、他にも毎月一回業務報告などを提出する義務があり、派遣先以外の仕事が結構あります。これが結構負担です
特定派遣で就職をお考えの方は、その辺りをよく調べて会社を探すことをオススメします。
Q.ひとつの派遣先にどのくらいの期間いられますか?また、一般派遣と特定派遣とで就業期間に違いはありますか?
A.派遣先によってまちまちですが、3年の会社が多いです。
派遣法改正法という法律で、「一般派遣の派遣社員が同一の職場で3年以上勤務する場合、その派遣社員を派遣先で直接雇用するか、派遣元の正社員(特定派遣)にしなければならない」という決まりがあります。政府としては派遣労働者を少しでも減らし、正規雇用(=正社員)を増やすことを目指しているようですが、実際は派遣社員を正社員として雇う会社はほとんどなく、3年経過直前に契約を切るのが普通です。
その流れから最長3年で契約終了という企業が一番多いように思います。
上記の派遣法は一般派遣の派遣社員の話であり、特定派遣はすでに「派遣元の正社員」であるため、3年で契約終了ということはなく、双方に問題がないのであれば無期限に在籍することができます。
私の現在の配属先がまさにそれで、一般派遣の方は丸3年経ったら契約終了し、特定派遣の方は3年以上(それこそ派遣社員本人が辞めると言わない限り)好きなだけ長く働き続けることができます。
同じ配属先で長く働きたいとお考えの方は特定派遣を選ぶ方がいいと思います。
Q.今の仕事が契約終了となったとき、次の仕事が決まるまでの間のお給料はどうなりますか?
A.一般派遣は無給、特定派遣はいくらか支給されます(満額ではないことも)
特定派遣の場合は、何もしていない人に給料を払うのは損なので、派遣元の支店に出向いて事務作業をしたりすることが多いようです。
私の会社の場合、支店業務が難しい場合は「待機」となり無給になるようです。会社によっては待機中も何割か給料がもらえる所もあるようでした。
とりあえず、自分の思い付く限りのことを書いてみました。思った以上に長い記事になってしまいました
最後までお読み頂き、ありがとうございました
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7894710
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック