灼熱の太陽の下、バスは南インドの田舎道を駆け抜けて走っていた。舗装されていない道も多くあり、道に寄っては悪路の所も少ないない。1時間くらいの間隔でトイレ休憩や食事休憩でバスは止まるので、全員バスから降ろされる。防犯上に必要な事なのだが、1時間くらいで降ろされていては昼寝さえも満足に出来ずに起こされてしまう。相変わらずの暑さに身体がついていけなくなっていた。エアコンの効いた宿で身体を慣れさせてしまったせいかもしれなかった。この1週間ほどは、日本語を話していないので、こんな僻地にいると寂しくもなっていた。昼間のバスでは休憩を頻繁に取っていたが、夕方から夜になると休憩が少なくなっていった。夜中になるとバスの室内灯も消されて、みんな眠りに就いていた。バスの中から見る空は、物凄く綺麗で星は無数に見え、月はクレーターが見えるほどだった。インドに来て、こんな綺麗な夜空を見たのは初めてだった。そんな夜空を見ながら、自分も眠りについていた。バスは悲鳴をあげるようなエンジンを立てて、マイソールに向けて走っていった。
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