滋賀県の観光地

安土城は、日本の戦国時代に織田信長が築いた城で、琵琶湖の東岸にある安土山に建てられました。安土城は、日本で初めて大型の天守を持ち、独創的な意匠と絢爛豪華な装飾で知られています。しかし、信長が本能寺の変で暗殺された後、城は焼失してしまいました。現在は石垣や礎石などの遺構が残っていますが、当時の姿を想像することができます。

安土城は、信長が天下統一の拠点として築いた城でした。信長は、京に近く、琵琶湖の水運や北陸街道の要衝に位置する安土山を選びました。安土城の築城には、丹羽長秀を総奉行として、羽柴秀吉や西尾吉次などの家臣が参加しました。また、穴太衆と呼ばれる石垣職人集団が石垣の普請に携わりました。安土城の築城技術は、後の安土桃山時代から江戸時代初期にかけての城郭の範となりました。

安土城の最大の特徴は、天主と呼ばれる大型の天守でした。天主は、地下1階地上6階建てで、高さは約32メートルありました。天主の外面は、朱色や青色、白色、金色などで彩られていました。内部は、狩野永徳が描いた墨絵や金碧極彩色で仕上げた部屋などがありました。信長は、この天主で起居し、家族も本丸付近で生活していました。天主の中央には、仏教の宝塔があり、舎利容器である壺が入っていたと推測されています。

安土城には、他にも独自の特徴がありました。例えば、城郭中枢部には、�ﾊ見寺という寺院がありました。�ﾊ見寺は、堂塔伽藍を備えた寺院で、城に入るためには必ず境内を通らなければなりませんでした。また、城の石垣には、蛇石という巨石が使われていました。蛇石は、約10メートル、約112トンもある石で、引き上げる途中で150人余が挽き潰されたという伝説があります。しかし、現在は発見されていません。

安土城は、天正10年（1582年）に信長が本能寺の変で明智光秀によって暗殺された後、焼失しました。その後、廃城となりました。安土城は、わずか3年間しか存在しなかった城ですが、その威容と歴史は、今もなお多くの人々に魅了されています。安土城跡は、国の特別史跡として指定されており、見学することができます。安土城の歴史と文化に触れてみませんか？