2024年01月20日
輪島朝市の大規模火災「複数の人骨発見」も損傷激しく DNA鑑定で人数推定へ
石川県警察本部は19日、能登半島地震に関する記者会見を開き、輪島市で起きた大規模火災による捜索で人骨のようなものが発見されているものの遺体の数が把握できていないと明らかにしました。
能登半島地震のあと大規模な火災があった輪島市の朝市通りの周辺では、今月9日から石川県警と県外からの派遣部隊が延べおよそ1600人体勢で捜索を行ってきました。
石川県警の細田正本部長は19日記者会見を開き、捜索により安否不明者の自宅の周辺で人骨のようなものが複数発見されているものの、損傷が激しく遺体の数について推定できない状況であると明らかにしました。
今後可能な限りDNA鑑定による識別を行い、慎重に身元の調査を進めていきたいとしています。また、19日の時点で安否不明者情報をもとにした捜索はほぼ全域で終了しているものの遺体の数が推定できておらず、火災現場の周辺で未だ10数名の安否不明者がいるということです。
今後の捜索については輪島市や県と調整しながら検討していくということです。
■災害に便乗した犯罪も…
また被災地で災害に便乗した犯罪が18日時点で少なくとも26件、発生していると発表しました。
犯罪の内訳は、▼窃盗が24件▼器物損壊が1件▼建造物侵入が1件です。また市町別では、▼輪島市で10件▼珠洲市と能登町で6件▼穴水町で2件▼七尾市と羽咋市で1件となっています。
具体的には▼住民が避難し不在の住宅で現金や指輪を盗む空き巣や、▼コンビニから現金や商品を盗む店荒らし、▼避難中の被災者を狙った置き引きなどの被害が確認されているということです。
一部損壊や半壊などによって鍵をかけられなくなっている住宅が狙われやすく、警察は鍵をかけられる場合は必ず施錠しかけられない場合にはワイヤー状の鍵を使用し不審者を侵入させないようにしてほしいとしています。また貴重品は可能な限り身に着け、骨董品など身に着けられないものが家にある場合は、住宅付近のパトロールを行うとして警察に相談してほしいと呼びかけています。
MRO北陸放送 1/19(金)