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2017年08月21日

二階の釣り

二階の窓から釣りの真似をしている人がいます
そこの下を通っている人は
目の前に針が来ているのでびっくり


おい見てみ
釣りのやりすぎや、おかしくなってる
いっぺんなぶったろ

もし大将!どうです
かかりますか?

あんたで四人目です



タグ:釣り
posted by 落語の世界 at 07:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺

くせもの

浅草の観音様に泥棒がはいったお話で
あそこは参詣人も多いので一日のお賽銭も多いだろう

夜になったら忍びこんで賽銭箱を叩き殺して
風呂敷を広げてどっこしょっと

裏から逃げれば何事もなかったのですが
仲見世の通りをトコトコと歩いていたら
仁王様が門番ですからこんな奴を通す訳わない

とんでもねぇ野郎だ!!
俺がいるのを知らねぇのか!
見てやがれ!

泥棒の襟首をぐっと捕まえて目より高く持ち上げ
パッと手を放した

泥棒が四つん這いになった所を仁王様の足で背中をぐっと踏みつけた
堪える拍子に下っ腹に力が入った

大きいやつをブ〜っやってしまった

くせぇもの!!

へへへ
におうか?




タグ:泥棒 おなら
posted by 落語の世界 at 07:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺

2017年08月18日

無筆の手紙

おい

え?

そこで何してるんだよ

何してるって久しぶりに兄に手紙を書いてるんだ

手紙を書いてるってお前は字が書けないだろ

いいんだよ
どうせ兄も読めないんだから


タグ:無筆
posted by 落語の世界 at 07:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺

2017年08月09日

親子の不精

たいへん不精な親子がありまして
お父さんと息子が枕をならべて寝ていたのですが・・・

なぁお父さん・・・お父さん・・・

なんや

神棚のお燈明の火を消すの忘れたんや
風も出てきたし・・・消した方が用心にええ事無いかな

用心にええと思ったらお前立って行って消さんかい

わい消すのじゃまくさい

んなわいもじゃまくさい





あぁとうとうお締めの縄に火がうつってもぉた
あれはぁ消した方がええと思うがなぁ・・・

消した方がええと思うならお前が行って消さんかい

わい消すのじゃまくさい

わいもじゃまくさい

ほっとこうか・・・

ほっとけほっとけ





とうとう天井が焦げ出した
これほっといたら火事になる

火事になると思ったらお前行って消さんかい

わい消すのじゃまくさい

わいもじゃまくさい

ほっとこうか・・・

ほっとけほっとけ





あたり一面火の海だ
こりゃ逃げた方がええんとちゃうか・・・

ほんならお前逃げたらどうだ

わい逃げるのじゃまくさい

わいもじゃまくさい

ほっとこうか・・・

ほっとけほっとけ





ぼちぼち足のほうから焦げてきたで!!!
お父さん逃げな死ぬで!

死ぬと思ったらお前逃げんかい!

わい逃げるのじゃまくさい!

わいもじゃまくさい!

ほっとこうか!!

ほっとけほっとけ!







二人とも焼け死んでしまいました
こういう奴は死んでも極楽へは行けません
閻魔さまの前に出てお裁きを受けます

両名の者、面を上げ
これ面を上げんか!!

お父さん閻魔さまが面を上げって言ってる
面を上げたらどうや

んならお前上げんかい

わい上げるのじゃまくさい

わいもじゃまくさい

ほっとこうか

ほっとけほっとけ

何を申しておる
その方どもは己の不精により大火をだし周りの者に迷惑をかけた
その咎(とが)軽からず
来世は人間に生まれ変わらす訳にはいかん畜生道に落としてやる
しかし本日は先代閻魔の命日であるため
格別な憐憫を持って望みの獣に生まれ変わらしてやる
望みの獣を申せ

お父さん閻魔さまが望みの獣を言えって言ってる
言ったらどうや

んならお前言うたらどうや

わい言うのじゃまくさい

わいもじゃまくさい

ほっとこうか

ほっとけほっとけ

なんという不精な奴らだ!
したらこちらから申してやる
馬はどうだ?

お父さん馬はどうやって

馬みたいなもん人間乗せて走ったり車ひいたり
じゃまくさい断れ

お断りを

しからば牛はどうだ?

お父さん牛はどうやって

牛やってそうや車ひいたり百姓仕事を手伝ったり
じゃまくさい断れ

お断りを

よく断るなぁ
しからば犬はどうだ?

お父さん今度は犬はどうやって

犬やってそうや家の番をしたり盗人追いかけたり
じゃまくさい断れ

お断りを

不精な奴だ
猫はどうだ?

お父さん猫はどうや

猫なぁ・・・猫はええかもしれんなぁ
鼠捕まえるのは己の餌やから辛抱するとして
後は日向で寝ていたらええんやから・・・
猫にしてもらおうか

猫でお願いします

毛並みに望みはないか

お父さん毛並みに望みはないかだって

もう目立たんように真黒毛にしてもらえ

真黒毛の奴をお願いします

不精な奴だ
全身真黒毛の烏猫という奴だな

すみません
鼻の頭だけぽちぽちと白してしといてくんなはれ

それはなぜだ

暗闇で寝ていると飯粒と間違えて鼠が近寄ってくるだろう




タグ:不精 親子
posted by 落語の世界 at 07:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺

2017年08月01日

おならの小遣い

挨拶をするとおならが出てしまう奥様の話
そもそも挨拶する際は、お腹を曲げるので
溜まったガスが出てしまうかもしれません


これからお母さんと一緒にいくでしょ
そうすると、いつものように挨拶のときにおならが出たら困るから、自分がしたように謝ってよ

そんなの嫌だよぉ
なんでお母ちゃんのおならを自分が謝らないといけないの?

もう、お小遣いあげるから


百円くらい子供にやって向こうに行くと
上品な顔をして


奥様、お世話になっております
もっと早く挨拶に伺わなければと思っておりましたが
貧乏暇無しと申しますか、バタバタしてしまいまして
ほんとうにご機嫌様です


ぷぅ〜〜

なんですかこの子は、まったく!
失礼ですよ。
お母さん顔から火が出ましたよ

お母ちゃんごめん

ごめんじゃない
こちらの奥様に謝りなさい
まぁ躾が行き届かないもので、
誠に失礼いたしました。


ぷぅ〜


なんでそんなにオナラをするの?

お母ちゃん二回で百円は安いぞ



タグ:親子 おなら
posted by 落語の世界 at 22:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺

2017年07月25日

葛根湯医者

お前さんはどこが悪いんだ

先生・・・どうも頭が痛くって

う〜ん頭痛だなぁ
葛根湯(かっこんとう)をやるから飲んでみなよ
次の人は

腹がちくちく痛いんです

腹痛ってんだよ
葛根湯をやるからお飲み
そちらの方は

どうも足が痛くってしょうがないんだよ

足痛って言うんだよ
葛根湯やるから
その後ろの人は

先生・・・私は目が悪くってね

それはいけないな目は眼(まなこ)と言ってな
一番肝心なところだろ葛根湯やるから・・・
その隣りの方は

いや、兄貴が目が悪いから一緒についてきたんだよ

それは御苦労さんだなぁ・・・
どうだい退屈だろう葛根湯あるから飲むかい?



タグ:医者
posted by 落語の世界 at 07:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺

2017年07月21日

まわり猫

兄貴どうしたんですか
懐に猫なんて抱いて

いや家の前でみゃーみゃー鳴いていたんだ
飯を食わしたら懐かれてなぁ

名前つけたんですか?

名前?
名前なんてつけねぇよ

そうなんですか
でも名前つけるともっと可愛くなりますよ

そうだなぁじゃ・・ネコでいいんじゃないか

なんですかそんな安直な名前は・・・
強そうな名前をつけましょうよ

じゃトラってどうだ!
強そうだろぉ

トラですか、いいですね〜
でも龍虎って言うぐらいですから龍のほう強いんじゃないですか

じゃリュウってどうだ?

でも龍は雲が無いと空には昇れませんからね

じゃクモにしよう

でも雲は風に流されてしまいますから・・・

じゃカゼだ

風も壁に遮られてしまいますよ

じゃカベだ

壁は鼠に食いちぎられて穴だらけになりますからね〜

じゃネズミだ

でも鼠の天敵は猫ですよ

じゃネコだ・・・・



タグ:動物
posted by 落語の世界 at 07:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺

2017年07月20日

雷の親子

おとっちゃんお出かけかい?

おう、そこいらをひと回りまわってくる

それじゃ坊やを一緒に連れってくださいな。

しょうがないなぁ・・・。
子供は足手まといだからな、けど末には立派な雷になるんだから
じゃ一緒に来いよ
ちゃんとおもちゃの太鼓と虎の皮のふんどしをしっかり締めてな
さぁ来い

ゴロゴロゴロゴロ
ピカピカピカ


子供のほうはそうは参りません
ころころころ・・・
ひかひか・・・


おぉそっちに行ったらいけない
雲の切れ目に足を踏み入れるとそのまま下界に落っこちるから気を付けろ

ゴロゴロゴロゴロ!!
ピカピカピカ

ころころころ・・・
ひかひか・・・

いい感じに駆け回っていると案の定雲の切れ目に足を踏み入れたら
そのままストーンと下界へ
落ちたところが竹やぶでちょうど虎が昼寝をしている頭に落っこちた


痛て!!!誰だ??
おや見慣れない奴がきょとんとしている
おい!謝れよ!
ヴゥーーーー!!!


うぁあ!
おとっちゃん!ふんどしがいじめるよ!

心をそだてるはじめての落語101 決定版 [ 高田文夫 ]



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posted by 落語の世界 at 07:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小噺
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