ITパスポート過去問解説

ITパスポート過去問 27年秋問71

問題

問71　処理一覧に示す実行順に，トランザクション1～4を実行する。
あるトランザクションが途中で異常終了し，トランザクションを中断してロールバックした結果，データAとデータBが残った。
異常終了したトランザクションはどれか。
ここで，トランザクションが正常終了したときにコミットを行い，次のトランザクションがあれば，それを実行する。
異常終了したときは，当該トランザクション以降のトランザクションを実行しないものとする。

ア　トランザクション1　　　　イ　トランザクション2
ウ　トランザクション3　　　　エ　トランザクション4

解説

トランザクションとは、必ず最後まで実行されなければならない1つの処理のまとまりで、途中で異常が発生した場合には、最初の状態に戻さなければならない。
たとえば、振込処理では、Aから出金しBに入金するというのがトランザクションとなる。
Aから出金しただけで、入金途中で異常が発生したら出金も元の状態に戻さなければならない。
コミットとは、すべてが正常に終了した時に、変更を保存する処理である。
逆に、途中で異常が発生した時に、すべてを元に戻すのは、ロールバックという。

問題では、それぞれのトランザクションが正常に終了したときは、次のような状態になる。
■トランザクション1が正常終了した時
データAができる。

■トランザクション2が正常終了した時
データBができ、データAはなくなる。

■トランザクション3が正常終了した時
すでに作成されているデータBはそのまま存在し、さらにデータAもできる。

■トランザクション4が正常終了した時
データBが削除されるのでデータAだけ残る。

データAとデータBが存在しているのは、トランザクション3が正常終了したときである。
その後トランザクション4が正常終了していればデータBが削除されてしまうので、トランザクション4が異常終了したことになる。