2016年07月01日
関節リウマチの検査 関節の痛み 血液検査
関節リウマチの検査
リウマトイド因子(リウマチ因子)
ヒトのIgGというたんぱく質に対する抗体で、関節リウマチの炎症に関係します。
この値が高いとリウマチ反応が陽性とされ、リウマチが疑われます。
関節リウマチ患者さんでは約80%の方がリウマトイド因子陽性となります。
また、肝硬変や慢性肝炎、結核のほか、まれに健康な人でも陽性になることもあり、リウマチ診断に絶対的なものではありません。
抗CCP(シーシーピー)抗体
関節リウマチの診断に、有用性が高い検査方法です。
陽性だと、関節リウマチである可能性が高くなります。
ごく早期のリウマチでも血液中にみられることから、早期診断に応用されています。この抗体が多くみられる患者さんは関節破壊の進行も早いため、メトトレキサートを始めとする強力な治療を行います。
CRP(シーアールピー)(C反応性タンパク)
肝臓でつくられるたんぱく質です。
体に炎症が起こると増加し、炎症の程度を示します。
正常値は0.3mg/dL以下で、炎症が強いと10mg/dLを超えることもあります。
血沈(赤血球沈降速度)
血液中の赤血球が、試験管の中を一定時間内にどれくらい沈んでいくかを調べます。
体に炎症が起こると増加し、炎症の程度を示します。
正常値は、1時間で男性が10mm以下、女性が20mm以下で、リウマチが悪化するにつれて値が進んでいきます。
MMP-3(エムエムピースリー)
軟骨を構成する成分を壊してしまうたんぱく質です。
関節炎がひどくなると、増加します。リウマチ診断の補助に使われ、また治療薬の効果を調べるのに役立ちます。
尿検査
リウマチが続くと腎臓の機能が悪くなり、尿にタンパクが出ることがあります。
尿検査は、薬の副作用や、ほかに発病した病気(合併症)のチェックもできる検査です
関節リウマチのACR診断基準は以下のとおりです。
1. 最少3関節帯以上の関節炎
2. 朝のこわばり
3. 対称性関節炎
4. 手指関節の関節炎
5. X線像上の骨が変化している
6. リウマチ結節
7. 血中のリウマトイド結節の因子が陽性
(7項目のうち4項目が当てはまればリウマチと判断されます)
診断のために様々な検査を行います。一回の検査では診断がくだせず経過を見ながら何回か検査を繰り返す場合もあります。
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