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2015年10月09日

【 迷い道 】K

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     【 迷い道 】K


 沙代子は 自分のおどおどした心を隠すために 他愛ない話を続けることに専念した。

でも夜遅い時間だから、時々襲ってくる眠気には勝てず そのまま座敷に横になってしまった。

彼は 当然 沙代子が覚悟してきているものと思ったのか 沙代子の横に同じように寝そべった。

沙代子は 震えていた。

どうしようと言う後悔と 抱きしめてほしいという気持ちが沙代子の頭の中で渦巻いた。

彼にも そんな沙代子の体の震えが伝わったようで 強引には求めてこなかった。

彼は 沙代子の服を脱がすこともせず、優しく髪をなでるだけだった。

そして言った。

「君って意外と腰が細いね。女の子は見かけじゃわからない。でも僕には君が震えているくらいはわかる。だから今夜は 君になんにもしない。必ず約束するから朝までゆっくりお休み。」

沙代子は 彼の言葉に安心し、腕枕もしてもらいながら 何事もなく一夜を過ごした。

翌朝 沙代子は その店から出勤した。

「また会いたいから、いつでもおいで。約束だよ」

彼からのひと言は 昨夜 彼を拒んでしまった沙代子にとって嬉しい言葉だった。

 同僚には、この出来事 なんとなく話せなかった。

沙代子の行動を理解してもらえるのか自信がなかったからだ。

だから 1人で悩めば悩むほど 彼の店に行くの躊躇した。

このためらいは どこから来るのだろう。

こんなことを考えながら 数日たったある日。

彼から電話があった。

誘いの電話だ。

 沙代子は、この間の彼の優しさが忘れられず、自然と足が彼の店に向かって行った。

沙代子は、優しさに飢えていただけかもしれない。

前と同じく 閉店間際に店についたときは もう誰もお客はいなかった。

 店の片付けの手伝いをしながら、とりとめのない話をするのが楽しい時間だった。

はっきり言って かなり遅い時間だ。

若い女性がうろうろする時間でもない。

沙代子の迷う気持ちも彼は知っていたから、キス以上のことは沙代子に求めなかった。

寒い時期で 朝まで沙代子の体を腕枕で 温めてくれるのだった。

 そして 翌朝 お店から出勤。

このことが何度か続いたある日、同僚に気づかれてしまった。Lに続く

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