いのちをいただく
「しゅうかくかんしゃさいの日は、ほいくえんに行きたくない、
ジブンで考えたいことがあるから」と
3人乗り自転車で登園中、後ろの座席の長男がつぶやきました。
長男は、4歳の時、今の保育園の転園初日に
祖父を亡くしています。
ゆるいキリスト教系の保育園なので、ことあるごとに礼拝があり、
礼拝のたびに、いろんなことが頭を巡るのか、
毎回のように気分が悪くなっていました。
祖父を亡くす前にも、祖祖父母の法事のときに
具合が悪くなったこともあります。
お母さんが先に死んじゃったらいやだ、と涙ぐむこともあります。
生まれ変わったら、また一緒の家族になりたい
なんて話をすることもあります。
死んでしまった人には、もう二度と会えないんだってことも、
祖父の死から、よく分かっていて、
まだ元気な祖父母が死んじゃったらどうしよう、と
ことあるごとに心配もしています。
そんな、命、ということには敏感な長男。
他の生き物の命を頂いて人間が生きている、という
矛盾に考え込むことが、しばしばあります。
あのたべものも、いのちをいただいてるの?
と、自転車で通園しながら話すことがよくあります。
そうだよ、みんなの命を頂いて生きてるんだよって話します。
今のところ長男は、肉も魚も食べてますが、
こういうことは、敏感過ぎてもつらいし、
鈍感であってもいけないんじゃないかと思うんですね。
だから、隠さずに、でもあんまり生々しくならないように
さらっと話すことにしています。
命を大切にする、命を失う、奪うことは悲しい、
命を頂いて生きている、
このへんの矛盾をうまいこと納めて、人は日々生きているわけですが
折り合いは、結局、自分で見つけていくことしか
できないんじゃないかと思っています。
しんどそうな長男を見ているのは、なかなか苦しいんですが
私の考えをあまり押し付けずに、見守っていこうと思っています。
大きくなってから、突然この矛盾に気づくより、
いまから悩む方がいいのかなぁ、とも思います。
命についての矛盾に真正面から向き合う収穫感謝祭。
仕事なので、もちろん登園させるつもりですが
しばらく、色々悩んだ顔をみせるんでしょう。
しんどいけど、ゆっくりつきあうことにします。
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