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2024年03月02日

愛さずにはいられない男になろう エピソード2

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女性たちが見た、愛しくてたまらない男性たちを紹介致します

どんな男性が愛さずにはいられないタイプであるかを語ってもらいました。

どれかが、あなたに当てはまるはずです。
自分はどのタイプなのかを見つけて、それに寄せていき自信をもって女性にアタックしてください。
必ずあなたのタイプを好む女子がいるはずです。

苦労人の男性


 私は今までの恋愛の中でただ一人、これ以上好きになれる人は現れないんじゃないかと思うくらい好きになった男性がいます。今から数年前のことです。

当時20代だった私は、将来のことを本気で考え婚活サイトやアプリなどを調べていました。何人かお会いさせていただいた男性の中で、一人だけ違う雰囲気を持つ人がいました。確かに初対面なはずなのに、それも感じさせないくらいに一緒に話していて落ち着くのです。

それに加え、気遣いも忘れない紳士的な振る舞いもあり、あっという間に彼に惹かれていくのに時間がかからなかったのは言うまでもありません。そんなご縁もあって、私たちは約2か月後に正式にお付き合いをすることになりました。
 

お付き合いを始めて3か月後、私は彼にある疑問をぶつけました。「どうしてそんなに働いているの?何かお金が欲しい理由でもあるの?」実際、彼は夜勤の配送工場の仕事に加え、昼は寝ずに副業でアパレル販売員として働いており、まともに眠れる生活を送れていなかったのです。

私はその彼の生活スタイルを見て、いつか体調を崩さないかと心配でたまりませんでした。本当はもっと前に聞きたかったのですが、付き合ってすぐに聞いて嫌われないか、私の小さな乙女心がそれを咎め中々聞けずにいたのです。

もしかしたら実は大きな借金を抱えて返済に追われているのかもしれない。それとも誰かに貢いでる・・・?色々な考えが頭の中を駆け巡り、心臓がバクバクするのを感じました。

すると彼は予想外なことを口にしたのです。
「だって、夜勤終わったら昼の間暇じゃん。」
彼の言い分としてはこうでした。本職の夜勤が朝の5時に終わって帰宅し昼に起きたとしても、そのあと予定を入れない限り何もやることがない。

だったら空いた時間を利用して働けばいいじゃないか。仕事が終わったらとっとと家に帰ってゴロゴロしたい出不精な私にはあり得ないその考え方に、私は思わず凄すぎる・・・と呟きました。彼は優しいだけじゃなく、仕事にも真面目に取り組んでいるし、忙しい時間を割いて私との時間も作ってくれる。こんな人が私の彼氏で本当に良かった。

でも彼がこんなにも頑張って二束のわらじの生活をしている理由には他にもあったのです。

 実は彼が小さいときに両親が離婚で父親がいなくなり、突然仕事で働き詰めになった母親をみて、長男であった彼は幼心に自分が大黒柱の代わりとして頑張らなければいけないと思い始めたそうです。上の姉は寂しさからグレ始め、下の妹は段々と精神的に塞ぎがちになってしまいました。

中学を卒業し、高校生となった彼はすぐに新聞配りのアルバイトから始め、生活費と学費を稼ぐために沢山のアルバイトをこなしていきました。修学旅行はお金が無いから泣く泣く諦め、その分貯めたお金で原付免許を取得し、更にデリバリーのアルバイトを増やしていったそうです。

大学は奨学金で行きたかった学部に入学し、3年生の半ばまで通ったみたいですが、最終的には金銭的な理由で中退という決断をしたのでした。途中で大学を辞めても残るのは奨学金のローンだけ。

決して安くない奨学金の返済もあり、彼は夜勤の仕事に加え空いた時間を利用し、昼も副業として働くことを決意したと、後に私に教えてくれたのです。
 
私は彼の想像を絶する波乱万丈な生き方を聞き、自分が今までいかに恵まれた生活を送ってこれたのか改めて感じさせられ、同時に何も深く考えずにここまで生きてきた自分を恥ずかしく思いました。あまりにも私と彼との今までの生き方が違いすぎる。彼はいつか甘い考えばかり持つ私に嫌気が指し、愛想をつかすんじゃないか。

私は彼との別れを想像しゾッとしました。
「今まで何もあなたのこと知らなかった。いっぱい知った気になっていただけだったんだね。私は自分でもわかるくらいすぐ人に頼っちゃうし甘い人間だから、あなたからしたら子供っぽい、大人気ないって思うことあるだろうし、これからもあると思う。でも私もあなたを見習って自分の足で立って、なんでも一人でできるようにする。だからこれからも一緒にいてね。」

自分でも驚くくらい素直な気持ちが口からでました。彼はうんうんと頷くと、私に最後にこう言いました。
「確かに君は甘ちゃんの部分いっぱいあるねぇ、でも俺がそこに救われてるのも事実だよ。何も気にすることないよ。」

私の頭をクシャクシャしながらそう話す彼の言葉に、私は思わず涙がこみあげ慌ててそっぽを向き、その場を笑いながらごまかしたのを今でも覚えています。きっと彼は子供時代、親に甘えることもなく一人で色んなものを背負って頑張ってきたんだ。

今から彼の親にはなれないけど、せめて彼が今まで誰にも甘えられなかった分、これからは私が彼の精神的な支えになってあげられる存在になれるように頑張ろう。今も一生懸命に生きている彼の為に。
 
あれから数年後、彼は転職し二束のわらじを履くことはなくなりました。今では私の『恋人』から『夫』となり、私と私のお腹に宿る小さな命を守るために今日も頑張って私たち一家を支えてくれています。

是非参考にしてもらえれば幸いです。

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