2015年07月09日
スカイマーク 独自の再生計画案に支持求める
経営破綻したスカイマークの再建を巡り、ANAホールディングスなどを支援企業とする会社側の再生計画案と海外の航空会社を支援企業にしようという別の案が対立するなか、スカイマークは7日、債権者向けの説明会を開きみずからの案へ理解を求めました。
ことし1月に経営破綻し民事再生法による再生手続きが進められているスカイマークは、全日空を傘下に持つ「ANAホールディングス」などを支援企業とする再生計画案を裁判所に提出しました。
しかし、これに反対するスカイマークの大口の債権者でアメリカの航空機リース会社「イントレピッド」は、ANAホールディングスではなく海外の大手航空会社を支援企業にしようという別の再生計画案を提出し、2つの案が対立する異例の事態となっています。
このため、スカイマークは7日、都内で債権者向けの説明会を開き、支援企業から180億円の出資を受けるとともに、全日空と共同運航することなどで経営再建を進めるとしたみずからの再生計画案を説明し理解と支持を求めました。
2つの再生計画案は来月5日に開かれる「債権者集会」に諮られ、債権総額の2分の1以上を保有する債権者から同意を得るなどの要件を満たした案が可決されることになります。
今月中旬には「イントレピッド」も同じように説明会を開く見通しで、両陣営にとってヨーロッパの航空機メーカー「エアバス」など大口の債権者の支持をいかに取り付けるかが焦点となります。
大口の債権者で別の再生計画案を提出している航空機リース会社の「イントレピッド」の幹部は、「自分たちの再生計画案については今の段階ではコメントできないが、債権者たちは結論を出す前に15日に行われる私たちの説明を待つべきだ」と述べました。
スカイマークの債権者向け説明会に出席した男性は、「スカイマークの独立性に関する質問が多かった。個人的に日本の航空業界の競争環境や第三極の在り方という観点から、どちらの案にするか決めたいと思っている」と話していました。また、別の債権者の男性は「イントレピッドの案を聞いたうえでよく考えたいと思う」と話していました。
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国交相「安全運航や利用者の利便が重要」
太田国土交通大臣は閣議の後の会見で「再生計画案については今後、債権者集会に向けて引き続き関係者の間で調整が行われるものだと考えている」と述べ、来月5日に開かれる2つの計画案の可否を問う債権者集会に向けて、交渉が続くという見方を示しました。そのうえで太田大臣は「事業再生については、安全運航や利用者利便、それに日本の航空市場における競争環境の確保が重要だと思っている。今後の推移を注視していきたい」と述べました。
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