新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2018年09月02日
トロントでの家探し体験記〜その4 契約
今回は実際の賃貸住宅契約について書いてみたいと思います。
我が家は最初個人が直接募集している物件を見に行ったのですが、1日に見学できる物件数が限られてしまうため、realtor.caに掲載中の物件の窓口となっていた不動産業者にその他の物件の内見を併せてお願いしました。日本で見ていたカナダの情報サイトには「カナダの不動産業者は、主にビジネスの賃貸・家の販売を行っているため、 日本のように不動産業者が個人賃貸を紹介してくれることはほとんどありません。」と書かれていたのですが、(少なくともトロントについては)そんなことは全くありません。特にトロントは住宅価格が年々上がっており、投資目的で住宅を購入する人も少なからずおり、そうした人々が購入した物件については殆どが不動産業者が窓口となって賃貸市場に出ているようです。
内見して気に入った物件があったらなるべく早く入居申し込みを入れましょう。以前書いたように(⇒ こちら)トロントの賃貸住宅の空室率は1%前後と完全に売り手市場です。内見中にも既に申し込み(offer)が入っていると言われることも多々ありますし、内見する予定だった物件が契約済となって内見できなくなることもありました。
ただし申し込みを入れる前に、住居からTTCの駅・停留所までのアクセス、近隣のスーパー、そしてお子さんが通うことになる学校については再確認しておくことをお勧めします。学校についてはFraser Instituteというところがランキングを公開しています(⇒ こちら)ので参考になります。ただし、実際に見てわかることも多いので(校舎・校庭の状況、周辺の雰囲気など)、契約前に実際に通うことになる学校を見ておくとよいと思います。
わが家は物件の内見の前後に周辺のpublic schoolsを4校ほど見学しました。そのうち1校はFraser Instituteのランキングは悪くなかったのですが、校庭が狭く、学校のすぐ横で大規模な工事が行われていて、校庭のすぐ横に大きなミキサー車が止まっているようなところでした。物件自体は魅力的だったのですが、学校を基準に考えて候補から外しました。ちなみにトロントの公立小学校は授業時間以外は校庭に自由に出入りして公園のように遊ぶことができるので、わが家の子供には「新しい公園を見に行こうよ」と言い聞かせて連れ出したのでした。
入居申し込みは"Offer letter"という申込書を出すことで行います。書式は不動産業者や大家さんが持っています。この際、強気の賃料設定をしてきている物件については少し値引きした価格でofferを出してもよいかもしれません。売り手市場のトロントの賃貸住宅市場ですが、やはり比較的安い物件から決まっていっており、高めの物件は動きが遅いようです。やや高めだけれど周辺環境や駐車場などの付帯条件が良い物件に少し値引きをお願いしてofferを出すのが良いように思いました。なんとわが家は月100ドル(!)の値引きに成功しました。
Offer letterと一緒に提出を求められた書類は下記の通りです。
・パスポート (夫婦とも)
・Work permit (夫婦とも)
・Letter of employment (年収記載つき)
・(一般には必要ないようですが、不動産業者の勧めにより)学位記、資格証などカナダ移民局の言う"skilled worker"であることを裏付ける書類
・契約時に4ヶ月分の家賃を前払いする旨の手紙(Credit historyがないので、その分家賃の先払いを求められることが多いようです。)
大家さんから承諾の解答があったら実際の契約に移ります。カナダの賃貸借契約は1年契約であることが殆どです。前払い分の家賃はbank draftで用意します。(4ヶ月分は最初の月と最後の3ヶ月分の家賃に充当されます。)私自身bank draftを発行してもらうのは初めてでしたが、RBCの窓口でお願いしたところすぐ発行してもらえました。この際、受取人の名前が正確に記載されているか確認しましょう。発行手数料は6.50ドルでした。
日本の賃貸借契約と異なって良い点は敷金(家賃前払い分がこれに相当するのかもしれませんが)・礼金がないこと、借り手側からは不動産業者に仲介手数料を支払わなくてもよいことです。特に礼金・仲介手数料は日本ではそれぞれ家賃の1ヶ月分前後かかることが多いですよね。高い家賃に悩まされた分、とてもありがたかったです。
契約から実際の入居までに求められたのは下記の3つです。しかし・・・別の機会に書きますが、私が小切手帳の発行を申し込んだ銀行の支店でその小切手帳がなんと行方不明になってしまい、入居日までに用意できませんでした。幸い、大家さんと不動産業者が理解がある人で予定通り入居できましたが・・・(汗。
・家賃8ヶ月分(1年分から先払いの4ヶ月分を引いた残り)のpost-dated cheques
・テナント保険の加入 (保険会社はどこがよいかわからなかったので不動産業者さんのお勧めのところにしました)
・Toronto Hydro (電力会社)の手続き
またこの他にインターネットの申し込みを入居日に合わせて行いました。そして入居日には鍵を受け取り、引換えにkey depositとして250ドルほどを支払いました。
これでようやく長かったトロントでの家探しが一段落したのでした。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。よろしければ下記バナーへのフィードバックをお願いします。
にほんブログ村
海外ロングステイランキング
我が家は最初個人が直接募集している物件を見に行ったのですが、1日に見学できる物件数が限られてしまうため、realtor.caに掲載中の物件の窓口となっていた不動産業者にその他の物件の内見を併せてお願いしました。日本で見ていたカナダの情報サイトには「カナダの不動産業者は、主にビジネスの賃貸・家の販売を行っているため、 日本のように不動産業者が個人賃貸を紹介してくれることはほとんどありません。」と書かれていたのですが、(少なくともトロントについては)そんなことは全くありません。特にトロントは住宅価格が年々上がっており、投資目的で住宅を購入する人も少なからずおり、そうした人々が購入した物件については殆どが不動産業者が窓口となって賃貸市場に出ているようです。
内見して気に入った物件があったらなるべく早く入居申し込みを入れましょう。以前書いたように(⇒ こちら)トロントの賃貸住宅の空室率は1%前後と完全に売り手市場です。内見中にも既に申し込み(offer)が入っていると言われることも多々ありますし、内見する予定だった物件が契約済となって内見できなくなることもありました。
実際の賃貸借契約書。 トロントの賃貸借契約は多くの場合1年契約です。 |
ただし申し込みを入れる前に、住居からTTCの駅・停留所までのアクセス、近隣のスーパー、そしてお子さんが通うことになる学校については再確認しておくことをお勧めします。学校についてはFraser Instituteというところがランキングを公開しています(⇒ こちら)ので参考になります。ただし、実際に見てわかることも多いので(校舎・校庭の状況、周辺の雰囲気など)、契約前に実際に通うことになる学校を見ておくとよいと思います。
わが家は物件の内見の前後に周辺のpublic schoolsを4校ほど見学しました。そのうち1校はFraser Instituteのランキングは悪くなかったのですが、校庭が狭く、学校のすぐ横で大規模な工事が行われていて、校庭のすぐ横に大きなミキサー車が止まっているようなところでした。物件自体は魅力的だったのですが、学校を基準に考えて候補から外しました。ちなみにトロントの公立小学校は授業時間以外は校庭に自由に出入りして公園のように遊ぶことができるので、わが家の子供には「新しい公園を見に行こうよ」と言い聞かせて連れ出したのでした。
Fraser institutedのサイト (https://www.fraserinstitute.org/school-performance). Torontoの学校についてはOntario州を選んで検索できます。 |
入居申し込みは"Offer letter"という申込書を出すことで行います。書式は不動産業者や大家さんが持っています。この際、強気の賃料設定をしてきている物件については少し値引きした価格でofferを出してもよいかもしれません。売り手市場のトロントの賃貸住宅市場ですが、やはり比較的安い物件から決まっていっており、高めの物件は動きが遅いようです。やや高めだけれど周辺環境や駐車場などの付帯条件が良い物件に少し値引きをお願いしてofferを出すのが良いように思いました。なんとわが家は月100ドル(!)の値引きに成功しました。
Offer letterと一緒に提出を求められた書類は下記の通りです。
・パスポート (夫婦とも)
・Work permit (夫婦とも)
・Letter of employment (年収記載つき)
・(一般には必要ないようですが、不動産業者の勧めにより)学位記、資格証などカナダ移民局の言う"skilled worker"であることを裏付ける書類
・契約時に4ヶ月分の家賃を前払いする旨の手紙(Credit historyがないので、その分家賃の先払いを求められることが多いようです。)
大家さんから承諾の解答があったら実際の契約に移ります。カナダの賃貸借契約は1年契約であることが殆どです。前払い分の家賃はbank draftで用意します。(4ヶ月分は最初の月と最後の3ヶ月分の家賃に充当されます。)私自身bank draftを発行してもらうのは初めてでしたが、RBCの窓口でお願いしたところすぐ発行してもらえました。この際、受取人の名前が正確に記載されているか確認しましょう。発行手数料は6.50ドルでした。
日本の賃貸借契約と異なって良い点は敷金(家賃前払い分がこれに相当するのかもしれませんが)・礼金がないこと、借り手側からは不動産業者に仲介手数料を支払わなくてもよいことです。特に礼金・仲介手数料は日本ではそれぞれ家賃の1ヶ月分前後かかることが多いですよね。高い家賃に悩まされた分、とてもありがたかったです。
契約から実際の入居までに求められたのは下記の3つです。しかし・・・別の機会に書きますが、私が小切手帳の発行を申し込んだ銀行の支店でその小切手帳がなんと行方不明になってしまい、入居日までに用意できませんでした。幸い、大家さんと不動産業者が理解がある人で予定通り入居できましたが・・・(汗。
・家賃8ヶ月分(1年分から先払いの4ヶ月分を引いた残り)のpost-dated cheques
・テナント保険の加入 (保険会社はどこがよいかわからなかったので不動産業者さんのお勧めのところにしました)
・Toronto Hydro (電力会社)の手続き
またこの他にインターネットの申し込みを入居日に合わせて行いました。そして入居日には鍵を受け取り、引換えにkey depositとして250ドルほどを支払いました。
これでようやく長かったトロントでの家探しが一段落したのでした。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。よろしければ下記バナーへのフィードバックをお願いします。
にほんブログ村
海外ロングステイランキング