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2020年03月19日

カナダ国境が外国籍の旅行者に閉鎖される中、なんとか再びカナダへ

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が世界中に広がりWHOがパンデミック宣言を出す中、カナダでもCOVID-19罹患者が増えています。象徴的だったのはTrudeau首相の奥さんのSophie Grégoireさんがイギリスからの帰国直後に発症し、新型コロナ陽性と診断されたことでしょう。(1日も早く快癒していただいて、明るいニュースを届けてほしいと祈っています。)

 首相夫人がCOVID-19に罹患した、とのニュースが流れたのが12日ですが、そこからカナダのCOVID-19対応が急展開したように思われます(ヨーロッパで感染者が急増して危機感を強めたというのが本当の理由だとは思いますが)。

 16日13時(EDT)Trudeau首相が会見するというニュースを聞き、ただならぬ気配を感じた私は、眠い目をこすりながら17日午前2時(JST)にインターネット経由で会見を見ました。そうです、私は運悪く、このタイミングで日本に一時帰国していたのですorz! もちろん相応のリスクがあることは覚悟していたのですが・・・。固唾を飲んでTrudeauさんの話を聞いていると、「カナダの国境を18日正午(effective at noon on Wednesday, the 18th) に閉鎖し、カナダ国籍を持つ人(Canadian citizens)、永住権を持つ人(permanent residents)、これらの人の直接の家族(immediate family members)、またはアメリカ国籍を持つ人以外はカナダに入ることを許可しない」という決定を下した、というではありませんか! まさに寝耳に水です!

 続く政府高官の会見でもこの点に質問が集中していました。Work permitやstudy permitをもつ人はどうなるのか?と。それに対しては"Unless their travels are essential, they will not be allowed to enter Canada,"というような答えでした。逆に言うと"essential"な仕事、任務があれば、この条件を満たしていなくても入国を許可してもらえる余地が残っているようでした。ただ実際に例として挙げられていたのは、航空機乗務員や外交官で、ヘルスケア領域の研究者である私が入国を許可されるかは非常に微妙な感じでした。

 しかし、私は妻と子供をカナダに残しており、このような非常時に長期間家族と離れ離れでいる選択肢はとても考えられませんでした。この会見を見た17日には午後まで日本での仕事が残っており、17日発のフライトにはどうしても間に合いません。もともと18日羽田発トロント行きの飛行機に乗る予定だったのですが、出発時刻は18:50 JST (5:50 am EDT)でなんとか12:00 pm EDTのdeadlineには間に合っているのですが、当然トロントに到着する時には国境は閉鎖されています。

 17日朝から東京のカナダ大使館やAir Canadaの事務所に電話をかけたのですが、なかなか繋がりません。仕事もあり、何十分も電話口で待っていることもできず、仕方がなく18日カナダに帰る支度をして羽田空港に向かいました。

 国際線ターミナルはガラガラでしたが、Air Canadaのカウンターだけ行列ができています。そして何故か私にも英語で列に並ぶよう案内がありました。そう言えば件の深夜の会見では、外国にいる全てのカナダ人に旅程を切り上げて至急帰国するように、とも呼び掛けていたのでした。

ガラガラの羽田空港国際線ターミナルで、Air Canadaのカウンターの前だけ行列ができていました。CheckinCounter.JPG


 私の番になり、私が日本のパスポート所持者でpermanent residentでもないとわかると、予想通り「搭乗をお断りしています」と言われました。そこで政府の会見で"essential"な目的の渡航であれば例外的に認められる余地がある、と言っていたのを引き合いに出し、私はこういう仕事をしていて、家族もカナダに残しており、帰らないわけにはいかない、と説明させていただきました。

 受付の方はしばらく席を離れ、何やら責任者の方と協議しているようでした。非常に長い時間に感じたのですが、15分ほど経って戻って来られ、トロントで入国できない場合、自己責任で日本に戻ることになる旨告げられた上で搭乗手続きを認めてくれました。搭乗時にはまだ上記のdeadline前だったのが良い方に作用したのかもしれません。

 ホッとして軽食をとり(当日は猛烈に忙しかったのに加え、飛行機に乗れるか不安だったこともあり昼食を摂っていなかったのです)、出国審査を経て、搭乗口へと向かいました。やはり、他はガラガラなのにトロント行きのところだけ人だかりができています。昨今のキーワードである、social distancingを遵守すべく、離れたところで待っていたら、名前を呼ばれ搭乗口カウンターまで来るよう場内アナウンスで呼び出されました。まだ終わりではなかったのです。

 土壇場でちゃぶ台返しかも、と不安になりながら赴くと、再度トロントで入国できないリスクを告げられ、それでも離日する場合、誓約書にサインするよう求められました。誓約書には「一切エア・カナダにはご迷惑をおかけしません」となんとも日本的な内容が書いてありました。さすがに「迷惑をかける/かけない」は法的な文言ではないよな、と思いつつ、搭乗させていただくだけでありがたいのは事実であり、そのままサインしました。写真くらい撮っておくべきだったのかもしれませんが、人だかりから一刻も早く抜け出したい、とにかくトロントに帰りたい、との気持ちで頭がいっぱいになっていました。

やはりトロント行きエア・カナダの搭乗口の前だけ人だかりができていました。Social distancingを守りたい私は集団から距離を取って待機していましたが、この直後カウンターに呼び出されました。JustBeforeBoarding.JPG


 機内は文字通り満席でした。機内持ち込み手荷物を収納できるキャビネットを探すのも一苦労でした。多くの方がマスクをしていて、また普段のカナダの人々からは考えられないくらい、皆静かでした。
 
 12時間ほどのフライトを終えて着陸したところ、また新たなアクシデントが・・・。機内にcritically ill passengersが2人ほどいて、救急車が来るのを待ってから一般乗客が降機することになりました。この間待つことやはり20分ほどでしょうか? で、ようやく飛行機を離れることができ、入国審査へと向かいました。

トロント到着直後の機内。急病人を先に運び出す、とのアナウンスメントが流れ、人々は不安そうに機内前方を見ています。発熱者がいたのでしょうか?WaitingforanAmbulance.JPG


 入国審査場での外国人用の列は普段とは打って変わってガラガラで、すぐ順番が回ってきました。前の方はpermanent residentのカードを持っているようですぐ審査が終わっていましたが、私はやはりいろいろ説明しなければならない、と覚悟を決めました。今回の日本滞在中にパスポートを更新していたので、それをまず前面に出し、そして仕事に戻らねばならないこと、家族がトロントに残っていることなど長々と説明しました。一通り説明すると、入国審査官の女性は頷いて、新しいパスポートでeTAが申請されていることを確認しただけで、あっさりと通してくれました。あまりにもスムーズだったので、かえって拍子抜けするほどでした。(注:これは新しい規制が始まった当日だったからかもしれません。規制は日々変化しており、今後も同様に外国籍の人が入国できる保証は − 例外として明示されている人を除いて ― 一切ありません。)

 私は現在2週間のself-isolationに入っています。これは国籍に関係なく、過去14日以内に他国を訪れてカナダに戻った人すべてが対象です。自宅の段ボールが積み重なった納戸のような小部屋で小さくなっています。せっかく再会した子供たちを抱き上げることもできず、単純に"isolation"と形容されますが、実際にその立場になると、非常に重たくて辛いものです。この問題は終息が見通せず、人々の経済活動にも大きな影を落としていますが、何とか明るいニュースを探して日々を有意義に過ごして行きたいと思っています。



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posted by 霧ヶ峰 at 23:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | COVID-19
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